佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間 宣行
毎日本を読む9/10
佐久間宣行のずるい仕事術
佐久間 宣行
最も興味を惹いたのは第5章「企画術編」です。
「企画書は出すものではなく、通すもの」
自分の言いたいことではなく、企画書を読む人目線の「何を求めているか」を意識すること。
「なぜいまその企画なのか」をロジックや数字を用いて説明すること。
著者は企画書をラブレターに例えているが、情熱がこもっていなければならないけど、冷静でもいなければならないという点で、本当にその通りだと思う。
相手に思いを伝えるといことは、こちら側で盛り上がってしまってはダメなことが多く、盛り上がっていたとしても、ただぶつけるのではなく、冷静に相手と状況を分析して、タイミングと最高の効果を狙う必要がある。
「いい失敗をする」
仮説なく失敗することはあってはならない。
かならず「仮説」をたてて、失敗成功どちらも分析して次に進むようにすべきだ。
企業内でも、キャンペーンなどでそれをおろそかにしている場面によくであう。
「キャンペーンのためのキャンペーン」で、打っておしまい。
効果測定をしない。
費用対効果なんてわからない。
それでは次回につながらないし、どんどん説得力がなくなっていって、
通したいときに通したいものも通らなくなっていってしまう。
きちんと細部を詰めていくことは、とても大事なことだ。
「インプットし続ける」
ほんとにその通り。
私は20台から30代にかけて、現場実戦でのインプットを武器に戦ってきた。
医療系業界のサラリーマンをしていたが、社会人最初の製造業の「現場現物」あわせで結果出していくスタイル。
その結果40代前後になって、中身が枯渇してつまらない人間になっていたと思う。
思いつくことをだいたいやってしまって、徐々に斬新なアイデアが出なくなって、毎日がつまらなくなっていった。
コツコツ積みあげる努力みたいなことが、できない人になっていた。
常に新しいインプットをしていくことが必要だったんだと、今になって思い、今の毎日一冊読書習慣につながっている。
いまは習慣だけが、潜在意識を書き換えることができると信じている。
さて、最後に
第6章の「メンタル編」からはこの一言を。
「運を味方につける」
科学がつきとめた「運のいい人」 中野信子:著 でも運は技術であり科学だと書いてある。
このことから、
「自分は運が良いと思い込む」
「利他的にふるまう」
この二つで引き寄せることができると確信している。
佐久間さんは人に好かれている感がとてもある。
人を大事にしている感もある。
なんのためにかと問えば、たぶん「よりよく生きるため」なんじゃないかと。
自分も大事にしてもらうために、周りも大事にしている。
そうやってぐるぐると素晴らしい縁が回っているのだろう。
生き方として素敵ですよね。
タイトルは「ずるい仕事術」だけれど、何一つずるくない。
結局みんなのためであり、クリエイティブのための方法。
鳥の目を持っている。
とてもとてもかっこいい。
自分もそうありたい。