読書感想文『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』その1
この本は『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』の著者であるモーガンハウゼル氏が進めていることもあって購入しました。
過去の私のクソnoteは下記です
読書感想文『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』無料
読書感想文『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』無料|四苦八苦 (note.com)
サイコロジー・オブ・マネー は比較的投資に関して、非合理的と思える判断でも精神的な安全も考えて、全ての資産を投資に回ことが必ずしも正解ではないという比較的投資に対して穏健な著作でした。それに対し本書はざっくり言うと株価指数の期待値はプラスなので、暴落を待たずに投資しろという概略です。
そして本書は貯金と投資についてだいたい半分ずつ述べています。正確には貯金について前半でかなりのページをさいて述べている。貯金は人生の前半(金融資産がないうちは特に)重要な意味があると述べている。金融資産が数100万しかなければ運用利回りは大きな意味を持たないという当たり前のことを言っている。例えば200万のETFしかもたない人は素晴らしい運用で数%利回りを向上させても数万円にしかならない。そして貯金でお金を貯めるべきか債券で貯めるべきかETFなどで貯めるべきかも判断基準を提示している。
また収入のどれぐらいを貯めるべきかは、一般に収入の20%を貯金に回すべきとか言われているが、どのレベルの収入を得ているかでどの程度を貯金にまわすかは違うという当たり前のことを述べている。当たり前ですね、年収360万の研修医と年収1500万の指導医だけど子供専業主婦ありと、年収2400万のハイポ医で独身の貯蓄率が同じ割合でそれぞれ360×20%=72万、指導医1500×20%=300万、ハイポ医2400×20%=480万が貯金すべき金額ではないことは明白です。ハイポ医はもっと貯めた方が良いし、研修医はそんなに家賃とか考えれば貯めれないですよね。そして胃袋は1つだし精巣は2つなので、6倍以上の収入があっても、必要な食費やTENGAの数はそんなに変わりません。
本書では具体的な年収別の貯蓄すべき水準は示しておられません。各国の税率や生活費や家族の有無などの影響を受けるからだと思ってます。本多静六は25%と言ってますし、まずはこれぐらいを家族のおられる先生方は目標にされるのが良いと思います。そして残ったお金を貯金するという方針ではお金は貯まらないのでまず天引き貯金するしかないと思います。
収入と所得の違いは下記の私のnoteを御参照頂ければ幸甚です。
『勤務医のための税金入門です。少し以前に医局会で医師用につくったパワポです』
著者は罪悪感なしで贅沢品を買う目安はその2倍の金額を貯金することと述べておられるが税率が50%を超える我々医師は120円のお寿司を食べる為には240円稼ぐ必要があります。
収入が上がればどれだけ生活もアップさせて言いかについても著者は昇給額の50%使って良いと主張されていますが、上の岸田首相を思い出していただき手取りアップした金額を確実に投資に回さないと今の日本では資産運用のレベルまで到達できないと考えます。
本書で著者は家を借りるべきか買うべきかは10年以上その土地に暮らし経済的な余裕があれば購入をすすめておられる。家を購入するには日本でもそうですが、初期の費用が購入価格の5-10%かかりますので、頻繁な購入→売却は費用負けしてしまう可能性があります。
因みに私のようなアホは下記のような本を読んで、家を買うのは情弱おつーと思ってましたが、借金して都心のタワマンを2015年ぐらいに(出来れば2012年ごろに)買ったノー天気な友人医師こそ天才でした。飲み会でマンションを買った友人にこれから値下がりするとドヤ顔で語って少ない友人がますます少なくなったのは良い思い出です。
住宅価格の値上げについてですが、アメリカにおいてもインフレ率調節後の住宅価格0.6%と圧倒的に小さいようです。下記のように人口が増加するアメリカにおいてすら、年率0.6%です。SP500の上昇に年率6-7%は上昇しません。
今後日本の住宅がどうなるかは神様しか分かりませんが、地方郊外は地価は長いスパンスで漸減すると思います。ただ職人不足や原材料費の値上げで建物価格は上がる可能性があります。都心はさらに地価も上がり職人不足や原材料費の値上げで建物価格も上がれば、今以上に上がる可能性もありますし、南海トラフでいっぱつ退場の可能性もあります。要するに分かりません。ただ外貨建て金融資産がなく、不動産資産(=自宅)と円建ての債権である医師免許が資産の全てというのは日本の未来に少し集中投資がすぎると思います。
長くなったので、投資編はまた今度書きたいと思っております。
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