Styrax@妄ツイ
『はぁ…やっぱりか…』 体温計に表示された数字は“38.0” しっかりと発熱 とてもじゃないが、動ける気がしない “今年こそは” そう決めてから3回目の夏祭り 彼と約束した神社には行けそうにない… 《ごめん、体調悪くて…今日、行けない…》 彼にメッセージを送った ・・・ ピロンッ 『ん…』 気づいたら眠っていた どのぐらい経っただろう 時間を確認するついでに音の鳴ったスマホを見た 《そっか…残念だな…》 と、彼から返信があった 『今年こそ、
真夏︰ねぇ、〇〇君? 美月︰○○? 真夏・美月︰どっちと付き合うの? 〇〇︰えーっと… 何故、こんな状況になったんだろう… こうなったのは確か… ・・・ 『おい、〇〇!聞いたか!?』 〇〇︰何を? 『今日、転校生が来るんだってよ! 1年と2年!しかも美人で姉妹!』 〇〇︰ふ〜ん…んで? 『うちのクラスだぞ!?楽しみじゃねぇの!?』 〇〇︰転校生なんてチヤホヤされて俺らの入る間なんてねぇだろ… 『それもそっか…』 〇〇︰そういうこと、話しかけられたら
私の描く物語のような人生を送れたら、 どんなに幸せなのだろう… 『はぁ…私はいつ自由になるのかな…』 小説の中なら私は何にでもなれる だけど、今の私は自由がない いつか忘れたが、交通事故に巻き込まれた そのせいで植物人間とやらになってしまったようだ やんわり聞こえたが、目覚める可能性はほぼないらしい 両親は幼い頃に亡くなり孤児院で過ごし、 高校から一人暮らしを始めた 人付き合いを知らず、ほとんど独りで過ごしていた でも、私のテリトリーに入り込んできた親友だけ
「おっ、やっぱり居た〜」 『ん?これはこれは、我が学校のマドンナ “小林由依”様じゃないですか(笑)』 「その言い方、辞めて。バカにしてるじゃん」 『バカになんてしてないですよ?』 「敬語禁止、そう決めたよね?」 『そうだったね(笑)ごめん、由依』 「よろしい、ところで何聞いてんの?」 『テキトーに流行ってるのを』 「イヤホン、片方貸して?」 『どうぞ』 「ありがとっ」 『ちょっと、肩乗せないで…』 『いいじゃん別に〜可愛いっ(笑)』 ナデナデ
「うぅ、寒っ…」 午前9時、いつもよりかなり遅い時間に目覚めた 今日は休み、朝日を浴びるためにカーテンを開けると… 「げっ…なんだよ、これ」 外を見ると辺り一帯、銀世界のようだった 「雪かきか…しねぇと車も出せんな… しゃあねぇや…」 ・・・ 「ちっ…しんどいな…」 『お兄ちゃん!』 「和!久しぶりだな… 」 『久しぶり!』 「急に来て、どうしたんだ?」 『昨日、連絡したよ?見てないの?』 「見てなかった…」 『もう!ちゃんと見てよ!』 「ごめん
いつからだろう 幼馴染の君から笑顔が消えたのは 笑みを浮かべているのに、瞳は冷たい 私の前では、私の前だけでも“本当の彼”でいて欲しかった… ・・・ 彼に異変が見られたのは、あの“教育実習生”が来て数日経った頃だった 彼の気に障るような言葉をかけたのだろう 彼の心を揺さぶれるのは幼馴染である私の特権だと信じていた なのに、たかが会って数日の他人が彼の心を揺さぶったなんて 嫉妬で気が狂いそうだ… 遥香:あの、“桜井先生”… 桜井:えっと…賀喜さんだよね?ど
〇〇:“寝落ち通話”? 璃果:うん!やってみたいの! 下校中、突然言われた 璃果曰く、「時々、なにかをしたい」という衝動がくるらしい 〇〇:ちなみに、なんで? 璃果:流行ってるんだって! 〇〇:どこで…? 璃果:カップルで! 〇〇:ふ〜ん… 璃果:でね!でね! 〇〇:やりたいと 璃果:うん! ・・・ 璃果:もしもし〜 〇〇:ん…もしもし… 璃果:眠いの!? 〇〇:当たり前じゃん…夜中の2時だぞ… 璃果:もしかして…迷惑だった…? 〇〇:い
『ん…重い…』 「スゥ~」 『いつの間に…“あやめ”、起きて?』 「ん…まだ眠い」 〇〇:いつからいた…? あやめ:うーん…スゥ~ 〇〇:寝るな寝るな(笑) あやめ:まだ眠いの… ギュッ あやめ:抱き枕になって… 〇〇:ちょい…待って/// あやめ:スゥ~ 〇〇:まぁ、いっか(笑)今日は休みだし ガチャッ 『お兄ちゃん、朝ですよ〜』 〇〇:ん… 『なんで、あやめがいるの!?』 〇〇:うるさっ…落ち着け… あやめ:うーん、静かにしてよ“お
「はぁ、はぁ、はぁ…何なのよ、いったい…」 『知るかよ、そんなの…』 「よりによって、なんであんたと…」 『そりゃ、こっちのセリフだ…』 なんで私たちがこんな会話をしているかというと、 ことの始まりは数時間前に遡る… ・・・ ?1:みなみん、おはよっ! 美波:史緒里じゃん、おはよう。美月は? 史緒里:待ち合わせの場所に来ないから、 おいてきた(笑) 美波:相変わらずだね〜 史緒里:そっちは? 美波:ん?私の方って? 史緒里:“幼馴染”君? 美波:あい
いつからか“光”が消えていた 知らぬ間に、私の世界から“色”が消えていった ・・・ 私は周りと比べれば、“まぁ、可愛い”と言われるだろう そのおかげ、そのせいなのか周りの女子から妬まれた 真実なんて一欠片もない噂が飛び交った “プライドの高い女王様” “人の彼氏を奪う泥棒猫” 主な噂はこの2つ ほかにもありすぎて覚えてない 告白されたとしても「今の彼女より可愛い」だの「一目惚れ」だの 結局は『可愛い彼女がいる』というステータス求めで告白される その度に
「雪、か…」 君と出会ったのはこんな季節だった シンシンと降り続く雪の中で… ・・・ 僕は目的もなく街の中を歩いていた 両想いだと思ってた人が別の男と腕を組んで歩いているのを見て、後悔した “早く気持ちを伝えていれば…” 本当の気持ちに気づいたのは、つい最近 伝える機会は何度もあったはず だけど“逃げた” 怖くて、心地よい関係性を壊したくなかったから コンビニの前に座り考えた… どうすればよかったのか、何が正解だったのか 答えが出ないまま、時間は過ぎ
「あーむ、ん…さすがみたらし団子」 『なんで祭りでみたらし団子なの…?』 「みたらしは世界を救う、だよ」 と謎理論をドヤ顔でかます 『なんだよ、それ…』 「引かないでよ」 『呆れてるんだよ…』 「せっかく“可愛い幼馴染”とお祭り来てるんだから、楽しまないと」 『自分で“可愛い”って言うのな(笑)』 「だって事実だもん」 ・・・ 「ところで、〇〇はいつまで彼女作らないの?」 『いきなりなんだよ…』 「〇〇でも好きな人ぐらいいるでしょ、 なのに“幼馴染”
「つけてみ〜そ、かけてみそ♥」 白雲:このさくちゃん可愛すぎ♥ ブルッ 白雲:なんで、寒気が… ジー 遥香:なんで私意外に「可愛い」って言ってるの? 白雲:えっと、遥香さん?怒ってます? 遥香:怒ってないよ?ただ、気に入らないだけ 白雲:怒ってますよね? 遥香:怒ってないって言ってるでしょ!? 白雲:怒ってるでしょ!? 遥香:あーもう!こっち来やがれ! 白雲:えっ?ちょっと!首掴まないで!? ってか、強すぎ!? 遥香:誰が彼女か、しっかり教えて
ザーザー 「ん…う〜ん…雨か…」 『スピー💤』 隣で愛しい人が寝ている だけど今日で、いや数時間後には関係が終わる 「ん…あのまま寝ちゃったんだ…」 営みのあと、幸せに包まれたまま朝を迎えた お互いの乱れた服装を見て顔が赤くなる 「ねぇ、〇〇、起きて///」 『ん…史緒里?おはよっ…』 史緒里の呼びかけで目覚めた〇〇は上体を起こそうとする 「ちょっと、まだ起きないで…」 『なんでさ…』 「まだ、見ないで…」 史緒里は思わず布団を身に纏った
「はぁ…このまま、何もなくて死んじゃうのかな…」 少女は病院のベッドから窓の向こうに広がる曇った夜空を眺め、呟いた… まるで、自分の未来を見つめるかの如く… “美佑ちゃん、検温ですよ” 昨晩の考え事から半日、またよくわからない日々が始まる… “うん、大丈夫だね じゃあ、なにかあったらナースコールで呼んでね?” 「ねぇ」 “どうしたの?” 「私は、いつ楽になれるのかな…?」 “えっ…?” 「なんでもない…です」 “うん、じゃあまた様子見に来るね?” 「
らっぞむ:おい!こら、てめぇ!いい加減にしろや! N.K:そら、こっちのセリフじゃ!ボケェ! “ま〜たやってるよ、あいつら(笑)” “飽きないのかな(笑)” ?1:2人とも!いい加減にしなさい! 『さくら!?』 さくら:毎回、毎回…何回言えば気が済むの!? らっぞむ:こいつが突っかかって来るんだよ! N.K:てめぇだろうが! さくら:そもそも喧嘩の原因はなんなの!? 『どっちがさくらの彼氏にふさわしいかだよ!』 さくら:はぁ? 『さくら!俺と付き合って