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コーヒータイム(183)中公新書の記憶

北海道の図書館へ行こう(11) オホーツク・網走の大学図書館

北海道網走市に東京農業大学生物産業学部のオホーツクキャンパスがある。この図書館に2004年発行の中公新書ワイド版「古代史を発掘するシリーズ」が揃う。

私の『古代日本の四季ごよみ―旧暦にみる生活カレンダ―』もそこに含まれる。A5版の赤表紙本を架蔵する図書館は北海道で当館のみ。東京農業大学オホーツクキャンパスが網走市にあることを初めて知った。

同書は、旧暦からのまなざし(序章)・村の四季・季節と万葉びと・宮廷と貴族の年中行事・負担の暦・季節の祭り・荘園の生活誌・村人の生活と祈り―絵図の中の風景、以上7章からなる。
このうち「季節と万葉びと」章で扱った「大伴家持の季節感」「布勢の水海の自然」は、3作目の新書『大伴家持』に向けての伏線となった。

今年初めの能登大地震直後、編集者のKさんから電話があった。刊行から20数年、一時間にもおよぶ電話となった。あの「京橋の時代」を懐かしく思った‥。
第一作『和同開珎』の後、「‥今度は『四季の古代史』の世界でいきましょう‥」とさらりと語りかけて下さった編集者であった‥。

目下、2013年から8年間、北陸新幹線・東京往復の車中で下書きした関連の原稿がまとまり推敲に入った。
冬が来る前にもう一度、『万葉集』にみる「渋谿の浪」の写真を撮りに行きたい‥と思っている。(10月13日付フエイスブック)

※画像の大学キャンパス(部分)は、同大学ホームページから。