初段になるための次の一手講座③【難易度★★★】
いつも俗手ばかり取り上げている私だが、今回は派手な次の一手を出してみる。

四間飛車vs急戦の終盤である。
現状は捌きに成功し少しこちらが良い。
▲73歩成や飛車を打つ手もあるが、それよりも遥かに鋭い手がある。
かなり難しいですが、良ければ考えてみてください。
正解は……

▲33香!とここに打つ手がある。
金銀玉桂4つの駒で取れるのだが、思いのほかどれで取っても向こうに都合が悪いのだ。
まず△33玉と玉で取る手を考えるが、
これには21馬と桂馬を取れば必勝である
(下図)

次に△同銀と取る手を考える。
これには、11飛車が激痛で、後手は金を持っていないので21を受けることができない。

次に、同桂と取る手を考える。
これには▲13銀と打ち、同銀ならばやはり11飛車と打ち、必勝である。

そこで、本譜の相手は△同金と取ってきた。
だがこうなれば玉の横がペラペラである。
▲72飛△51香に▲45桂と跳ね、以下53成から手を作り勝ち切った。

さて、今回は焦点の捨て駒の問題だった。
ここまで都合がいい局面になるのはかなり稀で、大抵はどこかに上手く行かない変化が隠れているものだが、今回は奇跡的に全てが上手く言った。
とは言えなかなか面白い局面に出会えたと思っている。
もしこの投稿が面白ければ、良ければ前上げた次の一手講座①②も見てやってください。
それでは〜