いけばな歳時記 スモークツリ―
スモークツリ―は西洋・近東・東欧~ロシア・ヒマラヤ・中国の丘陵や山地の森に分布し、日本には明治時代に入ったそうです。いけばなや庭木に普及したのは、勅使河原蒼風がソ連邦デモンストレーションの際、公園から切り出して使って以来のことです。
スモーク状の花は咲き始めの淡緑・赤紫~白と変化。湿気を保ち乾燥させなければ水揚げは良く、4~5日は新鮮に保ちます。使い方の工夫でそのままドライにして使い続けることも出来ます。
上作例は、マダケを鉄足で支え、上の節は貫いて竹内を水で満たした「タケの水揚げ」→広瀬テキスト95p中に、スモークツリ―を入れています。
上左は、二つのガラス瓶にミカンとスモークツリ―を入れたり掛けたりしていますが、どちらも枝茎は水に入っていません。中日友好交流展生け花デモンストレーションのための下いけです。
上右も、マダケの上節を貫いて内を水で満たした「タケの水揚げ」→広瀬テキスト95pで、アジサイ・スモークツリ―は水の入ったガラス瓶に入っています。左右どちらも、透明ガラス花器にいける→広瀬テキスト83p
上左も、上右作同様、マダケ内を水で満たした「タケの水揚げ」→広瀬テキスト95p。シャクヤク・スモークツリ―は花器の中です。
上右、独自の形で葉も美しいスモークツリ―の葉も強調した構成で、スモークツリ―の花葉の間から、アリウムタンチョウを覗かせています。