いけばな歳時記 ガクアジサイ
ガクアジサイはアジサイの原種で日本列島太平洋沿いに分布した固有種。中心に粒状の本花を残すのが特徴。西洋には中国経由でガクアジサイが伝わり、栽培種の西洋アジサイはこちらがもとになっているそうです。アジサイと変わりなく、矯めは潰し矯め、水揚げは表皮をむく・根元を割る・芯のワタを除くなど。水が下がったら、全体を水に漬けてしばらく置きます。
上作例、切れ込みのあるガラス花器は花材を留めにくいですが、アルミニウム線を丸めて入れ、花器にも絡ませ、ガクアジサイ・シャクヤク・クラフトテープをそれに引っ掛けて留めています。
上左は、紫系のガクアジサイ・ハナショウブとナツハゼを含む緑を合わせた色彩的構成。上右は、掘り模様のある透明ガラス花器を使って、ガクアジサイとヤブソテツの花器の上と中を、対比的に見せる構成です。
上左は「枝を閉じてかたまりを作る構成」の説明YouTube動画の作。→広瀬テキスト57p
上右は、→広瀬テキスト95p「タケの水揚げ」の見本花。鉄足で支え、上の節は貫いて竹内を水で満たしています。鉄足は寒水石で隠しました。