推しの書店員さんがいる本屋で漫画を買うの
沖縄の人は本を読まないから大型本屋は流行らない。
沖縄にジュンク堂ができたのが2009年。そのころは、沖縄では本が売れないと言われていたそうだ。
その話を聞いたときに、「馬鹿にするな」という思いと「だよな」という思いが交錯した。
今年で15年になるジュンク堂は毎週イベントをうち、破竹の勢いで伸び続けている。土日のイベントが多いから、仕事と重なってなかなか行けないが、興味深いトークショーやイベントが多い。
その一方で、県内の本屋の閉店も相次ぎ、せつない思いをすることも多い。
中学校から通っていた本屋が閉店してしまった今、ジュンク堂が本を買うメイン店となった。
開店当時から通っているが、ジュンク堂の書店員さんはとても親切だ。
私は本を探すのが下手で、検索したにもかかわらず棚で見つけられずうろうろし、最終的には書店員さんに助けを求めることが多い。
せかせかと動く書店員さんに手間をかけさせるのはとても申し訳ないのだが、嫌な顔せず対応してくれる。
誰もが神だわーと毎度毎度うれしくなってしまう。
そのなかでも、推しの書店員さんがいる。
多分、オープン当初からいらっしゃる方だ。
すらりとした姿で流れるような動きでレジ作業をしてくれる。
問い合わせしたときにも、店内全てご存じなの?と聞きたくなるほど的確に対応してくれる。
閉店間際のつらい時間でも崩れた感じのしない姿がとてもかっこいい。
数年前まではジュンク堂に行くたびにお目にかかれたが、最近がたまにしか店内にいないようだ。
なので、働いている姿を見れるととてもうれしくなる。
推しの書店員さんがいるせいで、できるだけジュンク堂で本を買おうと思ってしまう。
毎回見れるわけではないので、通う回数を増やすしかない。
ほとんどアマゾンを使わなくなった。
昨日、長女が期末テストでいい点を取ったご褒美に文具を買いにジュンク堂行った。
長女は私に似て、文具が大好きだ。
私がかなり悩んで買った文具をいいないいなと欲しがる。
娘と趣味を共有できるのがうれしくて、「ご褒美で」と言いつついろいろ買い与えてしまっている。
今回は、前々から欲しがっていたステッドラーのシャーペンとジェットストリームエッジ3、トラベラーズノートのジッパーを買いに来た。
ジュンク堂の丸善部分で文具を選んでいたら、推しの書店員さんを見かけた。
2週に1、2度は来ているが、見かけたのは2カ月ぶり。
シャーペンの色に悩む長女に思わず「あの人、ママの推しなんだよ」とコーフン気味に話しかけた。
ちらりと書店員さんを見た長女は一言、「ママのカッコイイはわからんさー」
…色選びに戻ってしまった。
あの仕事ができそうに見えて、すごく仕事ができるというギャップのなさ、書店員という仕事を誇りに思っている立ち振る舞い、子どもには分からなかったかー。
顔とかスタイルではない魅力にあふれているんだけどな。
あの書店員さんがいる限り、私はジュンク堂に通うだろう。
そして、寄ったからには漫画やら文庫やら雑誌を買ってしまうだろう。
昨日もなんだかんだ散財してしまった。
推しの書店員さんにどれだけ還元されるか分からないが、私ができる範囲で推し活したい。