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リカバリーについて、ジャレド先生に学んでみた。
前回のヤフー記事で主観的幸福感が高い人について考えてみたけれど、最後の課題はこちら。
最も幸福な人々にも、当然、ストレスや災難はあるし、悲劇さえ起こり得るのです。普通の人と同様に、つらい環境におかれると落ち込み、感情的になるでしょう。しかし、彼らの秘密兵器は「困難に直面したときに対処する考え方や強さ」にあります。
この件は、ジャレド先生の『危機と人類』に尋ねてみようと思う。ちなみに『危機と人類』は次のような書籍。
ペリー来航で開国を迫られた日本、ソ連に侵攻されたフィンランド、軍事クーデターとピノチェトの独裁政権に苦しんだチリ、クーデター失敗と大量虐殺を経験したインドネシア、東西分断とナチスの負の遺産に向き合ったドイツ、白豪主義の放棄とナショナル・アイデンティティの危機に直面したオーストラリア、そして現在進行中の危機に直面するアメリカと日本・・・・・・。
国家的危機に直面した各国国民は、いかにして変革を選び取り、繁栄への道を進むことができたのか
『危機と人類』は、人類の危機について遠くない過去の事例をもとに読み解くジャレド先生の著作です。
国家や人類の行く末の話なので、個人?ですが…。
12ある国家の危機に関わる要因の参照項目が個人の危機の帰結に関わる参照項目に準拠しているということが興味深いところ。
この要因の項目を眺めると、なるほどな~と思う。12項目全てでなくても良いので、どこかに引っかかりを持ちリカバリーする。もしくは、そこに陥っても這い上がれるように努力することが大事なことと感じる。
抜粋すると以下の通り
個人的危機の帰結に関わる要因
危機に陥っていると認めること
行動を起こすのは自分であるという責任の受容
囲いをつくり、解決が必要な個人的問題を明確にすること
他の人々やグループからの物心両面からの支援
他の人々を解決のお手本にすること
自我の強さ
公正な自己評価
過去の危機的体験
忍耐力
性格の柔軟性
個人の基本的価値観
個人的な制約がないこと
相談支援を生業にしているので、危機から脱した人をと思い出すと良く理解できる。
リカバリーの第一歩は自分が追い込まれていることを悟り、腹をくくることから始まる。周りの支援からようやく腹を括る人もいる。
立ち直るのも、努力するのもやっぱり自分であって他の誰でもない。
生きる上で誇りは大事だが、客観的に自分を見ることも大事。高望みは高転びを産む。プライドを捨ててはいけない、だけれど脇に置く時期もある。
謙虚と感謝に力を貸す人は多い。いつ自分が助けてもらう境遇になるか知れないから。お互いさまの精神が助け合いを産んでいる。
自分を振り返って理解し、過去の事例を参考にする。そうだろ、こんな状況に陥るのは自分が初めてであるはずがない。
結果がすぐあられるわけないのだから我慢は必要だ。それを教えてくれたり、はやる気持ちを慰めてくれる人がいれば有り難い。
な~んとなく、言葉を並べてみたけれど、個人も国家も一緒なのかもなと思ったというわけです。