「いいふうふの日」に考える婚姻の平等(後編)
こんにちは。津灘海里です。
前回の記事では、「いいふうふになりたい展」に行き、同性婚について考えたことをお伝えしました。
前編はこちらです↓
「いいふうふの日」に考える婚姻の平等(前編)|津灘海里 (note.com)
そこで、後編では「婚姻の平等」についての私の考えをお話ししたいと思います。
※岸田首相の同性婚をめぐる発言をふまえて、「婚姻の平等」について改めて正確な情報をお伝えしたいと思い、2023年2月3日に加筆させていただきました。
「婚姻の平等」ってなんだろう?
「同性婚法制化=婚姻の平等」?
一般に「同性婚法制化=婚姻の平等」であると考えられているようです。
例えば、次のようなことが言われています;
確かに同性婚が認められると、カップルの戸籍上の性別を問わず、関係が平等に保護されるようになります。ですから、同性婚法制化は婚姻の平等を達成するのに必要なことだといえます。
しかし、「同性婚の法制化」は「婚姻の平等」のすべてではなく、あくまでも「大切な一歩」であると私は考えています。
(つまり、「同性婚法制化」は「婚姻の平等」の必要条件ではあっても、十分条件ではないということです。)
婚姻制度におけるさまざまな「壁」
法的に婚姻するには、さまざまな「壁」があります。
例えば日本の民法では、婚姻の要件について以下のような決まりがあります;
*特別養子縁組のこと。特別養子縁組をすると法律上、生物学的な親族とは親族関係がなくなり、養子縁組を結んだ家庭の親族とだけ関係が生じます。
**離婚したり(1項)、配偶者と死別した後に「姻族関係終了届」を提出したりすると(2項)、配偶者の親族との法律上の関係がなくなります。
確かに、18歳未満の未成年者にはまだ自立していない人も多く、自分自身で人生に大きく関わる決定をすることは難しいので、婚姻適齢には一定の合理性があると思います。しかし全員が成人していても、当事者たちの合意だけで結婚する権利が認められていないケースは多々あります。
例えば、こんなケースが考えられます。
当事者2人が戸籍上同性である場合(当事者の性自認を問わず)
関係者全員の合意に基づく、3人以上でのパートナー関係(ポリアモリー)を結んでいる場合
パートナー関係にある人たちが、近親者(親子やきょうだい等)である場合(養子縁組などで長年離れて暮らしていた場合も含む)
このように、性のあり方だけではなく、生まれや望む関係性など自分自身で決めるのが難しい理由で婚姻の自由が奪われている人が未だにいます。
以下のWebサイトでは、婚姻の権利を求める当事者の「生の声」が多く紹介されています。もっと知りたい!という方は、ぜひ以下のリンクをご覧ください;
「同性婚人権救済弁護団」
同性婚を求める当事者の「生の声」が多く掲載されています。
"Full Marriage Equality"(原文は英語、日本語への自動翻訳あり)
最近は近親婚や複婚についての言及が多いです。
「婚姻の平等」とは、「結婚の選択を尊重し合うこと」
中には特定の関係性について、あまり好ましくないと感じる方もいらっしゃるでしょう。でも、理想のパートナー関係は人それぞれ。
例えば同じ飲食店で食事していても、食べ物や飲み物をお替わりしたい人もいれば、したくない人もいます。お替わりするにしても、いつ頼むかも、欲しいメニューや量も人それぞれですよね?
結婚もそれと同じであるべきです。
当事者全員が成人し、合意していれば、性別も生まれも人数も関係なく、
結婚する/しないを自由に選べる。
結婚する時期や相手を自由に決められる。
関係を続ける/離婚などで終わらせる選択ができる。
ということが「婚姻の平等」ではないでしょうか。
実際、これを書いている私は結婚したいとは思っていませんが、結婚を望む人たちの選択も尊重したいと思い、この記事を書いています。
誰ものけ者にしないために
立ち止まって考えてみてください。
もしあなたにお互いに結婚したい相手がいて、たまたま
「戸籍上同性だから」、「近い親戚同士だから」、
「(関係者全員が合意しているけれど)1対1の関係ではないから」
といった理由で許されないとしたら、どう感じますか?
少なくとも、ほとんどの人はあまり良い気持ちにはならないのではないでしょうか。このように、自分たちの意思が尊重されず、苦しんでいる人たちがいまだにいるのが現状です。
もちろん、それぞれの婚姻の「壁」については論点が異なる部分もあるので、検討は個別に行われるべきでしょう。(例えば同性婚が認められたからといって、必ず近親婚も認めなければいけなくなるという訳ではありません。)
そして、まだあまり議論されていない課題もあるので、一気に実現することは難しいかもしれません。
しかし、あなたやあなたの身近な人が、声を上げられずに悩んでいるかもしれません。また、将来当事者になる可能性もあり得ます。ですから、できるだけ早く「婚姻の平等」を実現するために行動する必要があると私は考えています。
「婚姻の平等」が認められると、相続や子育てなどの平等な権利や、「国に認められている」という安心感が得られます。成人した当事者全員が合意すれば結婚する/しないを選べるようにすることは、誰ものけ者にならない社会の実現につながるのではないでしょうか。
まとめ
「同性婚法制化」は「婚姻の平等」実現のための大切な一歩
現状の婚姻制度にはさまざまな「壁」がある
「婚姻の平等」は、誰ものけ者にならない社会の実現につながる
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
何かご意見があれば、コメントをいただけますと嬉しいです。
気に入った方は、スキ、フォローもぜひお願いします!
ではまた👋