スタバで心の伝染病!?
10年ほどスタバで働いていた時に感じたことのお話です。
突然ですがコーヒーはお好きですか?私は毎日コーヒーを飲んでいます。コーヒーがない日常は考えられません。
コーヒーを淹れたときに広がる香り、たまんねー!です。ワンコと同じくらい癒されます。
コーヒーの香り好きー!という方で家でコーヒーを淹れるときに、ぜひやってみていただきたいことがあります。
コーヒーを淹れるときのポイントはいくつかあるのですが、何といっても「蒸らし」。
1杯ずつのカップに乗せて淹れるタイプも同じです。
コーヒー豆全体が湿るようにお湯を注いだら、20〜30秒手を止めて蒸らします。
その時一旦その空間から離れてみてください。そして戻ってみてください。
コーヒーの香りが充満した空間に、たまんねー!ってなりますよ。
私がコーヒーについて深く学び、多くの経験をさせてもらった場所がスタバです。約10年働きました。
スタバに入社した理由は、自分のカフェを開きたかったからです。
そう思ったのは海外に行くという夢を叶えた短大生の時でした。その時はオーストラリアへ3週間行きました。
西オーストラリアのパースという街です。見るもの聞くもの触れるもの全てに幸せを感じていました。
公園で井戸端会議をするカラスたちにさえ、喜びを感じる程でした。
オーストラリアのドームカフェというチェーン店に何度か行きました。コーヒーを飲みながら新聞を読んでいる人がいたり、お話をしている人たちがいたりと普通のカフェです。
私は海外に行くという夢を叶えてホクホクその時間を味わっていました。その時「この空間を作りたい」とふと思ったのです。
色んな人がいて、色んなことを感じて考えて、ほっと一息つける場所を。
日本に帰り友人たちとスタバで過ごしていた時に、友人が「スタバって研修とか厳しいらしいよ」と話してくれたのです。
「厳しい」という言葉に耐えられるかな?と思いながら、ここで働こうと確信したことを覚えています。
自宅の一番近くのスタバで働き始めることができました。本当にたくさんの経験をさせてもらいました。
自分でカフェなんか開かなくとも、大変満足でした。
8年ほど前に退社していますが、スタバに入社して本当に良かったなと今でも思います。
社会人としての考え方、ビジネスとしての考え方、誰かを感動させたいと願って行動する経験が今でも自分の考え方の軸として私を作ってくれています。
ここで、スタバがなぜ愛されるのかを働いていた視点から考えてみました。
私が考える理由は2つあります。
1つ目は企業理念を全員が理解し実現するために行動していたことで、
2つ目は情熱です。1つずつ振り返りたいと思います。
まず1つ目の企業理念を全員が理解し実現するために行動していたことについてです。
アルバイトから社員まで、なんのために働いているのか、どういう意味の行動なのか?を常に求められていました。
スタバの企業理念は
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『人々の心を豊かで活力あるものにするために、一人のお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから』これをミッションとして掲げています。
そして『お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化を作ります。勇気を持って行動し、現状に満足せず、新しい方法を追い求めます。スターバックスとわたしたちの成長のために。誠実に向き合い、威厳と尊敬を持って心を通わせる、その瞬間を大切にします。一人一人が全力を尽くし、最後まで結果に責任を持ちます。私たちは、人間らしさを大切にしながら、成長し続けます。』この価値観を持って働きます。
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どこにでも企業理念があると思います。よく墨で書いて額縁に入れて壁に掛けてあったりしませんか?
掛けてあるだけで…その心どこにあんねん。って思ったり思わなかったり。
スタバでは本当に実現しようと一人ひとりが考えて行動しています。実現するために今何ができるのか?を常に考え行動しています。
スタバでは人事考課が定期的にあります。
現在も同じことが行われているか分かりかねますが、まずミッションを一言一句言えるかから始まります。
そして自分がミッションを体現するために何をしてきたかを問われます。
ミッションを一言一句言うというのは、言えないということは行動できないよね?と言う意味で、宗教みたいなニュアンスではありません。
ビジネスへ挑戦する時も同じかもしれません。
自分の目標や理想がはっきりしていなければ、実現するのは難しいですよね。
設計図なしに家を建てるようなものではないでしょうか。絶対崩れますよね、そんな家。
逆に言えば、ゴールがはっきりしていれば、行動も定まるということかもしれないですね。
2つ目の情熱についてです。
スタバで働く人たちはみんな熱い!お客様にどうやったら気持ち良く過ごしていただけるのか?どうしたら満足、感動してもらえるのか?それが当たり前の環境です。
さっきのお客様とっても喜んでたよ〜。この間のお客様また来てくれたよ〜。そのような会話に繋がる行動やFBがあります。
そしてお互いを称賛し合う文化があります。いくつかの行動指針があるのですが、それに基づいて〇〇さんのこんな行動がこんな風に感動したよ。
などを専用のカードに書き込んで渡します。それが給料や考課に反映されるわけではありません。
何枚もらったらといって偉いわけでもありません。お互いに称賛しあって高め合っています。
スタバには緑のエプロン以外に、黒いエプロンがあるのをご存知ですか?ブラックエプロンといって、名前と星が刺繍されているものがあります。
これは1年に1回のコーヒーのテストに合格した証です。星は合格した数で、テストの合格率は8%〜10%。このテストも同じように受かったからといって、給料が上がるわけでもありません。
お客様に感動を与えるのに知識を高めるのは必然だからです。
コーヒーはプライドです。情熱のあるものが挑戦し続けます。
店舗で通常販売されているコーヒー豆に関しては誰もが学ぶ研修がありますが、このテストは別です。完全に一人ひとりの情熱に委ねられています。
一人ひとりが働くこと、学ぶことに情熱を持って行動しています。
しかし人間です。時には気が乗らないこともありますし、落ち込むこともあります。
それでも再び立ち上がって挑戦し続けられるのは、そこに情熱があるからです。
情熱は伝染するんです。
もちろんこのコーヒーのテストに限りませんが、有志で勉強会を行ったりしてその輪がどんどん広がっています。
感動をしてもらうには、満足は当たり前。
その先の予想外な好展開が感動をもたらすのではと考えます。
その精神は、守破離の精神なのかもしれません。
スタバの理念を守り行動し満足を与え、その先の感動に辿り着くには勇気を持って行動しなければ実現しません。
そして勇気を持って行動するには情熱が大きなトリガーとなります。その情熱は人から人にどんどん広がります。
いただいた情熱を絶やさずに、静かにぼーぼー燃えながら、結果にコミットできる自分になれるよう、毎日を過ごしたいものです。
一緒にぼーぼー燃えませんか?
本日も、お読みいただき
ありがとうございました。