認知症の母:遠隔介護 大事なものは『見える』が大事
2022年3月22日当時の私のFBから。
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先週、母がクレジットカードを無くしたようだと弟から電話。カードは止めて再発行。その数日前にもお財布がないと母から電話。
その前には鍵がなくて家に入れないと電話があり大慌てで母の家に向かったことも。ここ2週間だけでどんどん困りごとが増えて、ほぼ毎日母絡みの連絡が入る。
鍵には鈴を付け、予備の鍵を置いて対応。デイサービスには鍵のありかを教えることになり、信用していないわけではないが少し心配なので、ドアに録画カメラを設置しようと思っている。
また、認知症の症状の一つに、見えないと認識できないと言うのがある。
だからバッグも透明にしたらいいのではないかと母が気に入りそうな可愛くて透明のショルダーバッグを買ってみた。さっき届いた。
便利なものやサービスが母の助けになればいいと、日夜、あれこれ考えて、探して、調べて、買い物をしている。
母もその点は理解してるようで電話がくると必ず「お世話様です」と言うようになった。手配が行き届いているわ〜と言うようにもなった。ありがとうと最後に必ず言ってから電話を切るようにもなった。
この透明バッグも、気に入ってくれて物探しの助けになればいい。
母の快適な一人暮らしのために。
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この翌日にこのバッグを母に持って行った。
おしゃれな母が気に入ってくれるか心配だったが、見せた途端、
「あら、ステキ!うれしい!」
と、コーフン気味に手に取り、あれもこれもとバッグに入れ始めてホッとした。
そのうち嫌がるかもと思ったがそんなことは全くなかった。
透明バッグなら、「財布、財布」「鍵、かぎ」と口に出せば、周囲の人が「バッグの中にありますよ」と教えてくれる。
母が焦ったり困ったりするのは一瞬で終わる。
また、近所でこのバッグのことで話しかけられたこともあったらしい。男性には「あー!」と指さされたといい、女性には褒められたと聞いた。「デイサービスで目立っちゃうわ」とも話し、毎日必ず肩から斜めにかけて外出した。
何よりこのバッグを母が気にいって、それを皆が注目して笑顔で助けてもらえる。
この「透明」で実現できた。
見えるは大事だ。
このバッグは2年以上経った今でも母は使っている。
私が用意した対策の中で最も成功した「モノ」の一つ。