メトロンズ第7回公演『店出す』感想
観てきた。
もう、大好き。生涯ついて行くと決意した。
現場の威力
予想通り、やっぱり生はすごかった。
個人的な思い入れはあるにせよ(渋谷の無限大ホールで活躍されてた頃からずっと生で観てみたかったライスのお二人に、15年?越しで会うことができた!という感動)、声の音圧を直に感じられる点で威力絶大。
声
映像だと関ちゃん・KAZMAさんの声が通る印象が強かったけど、現場だとだまさんの声がずしんと来る重さでびっくり。あと、仁さんの声は滑舌を補って余りある圧があって、映像よりさらにニ割増ぐらいかっこよかった。だまさんけんちゃん仁さんの三人は演劇の発声(腹式のエッジボイス的な)ですごく聞き応えがあった。他方しずると関ちゃんの三人はテレビの俳優さんみたいで発声が澄んでて綺麗だった。こう見ると六人のバランスが良いな。
脚本
過去作でいうと『ホームルール』に近い感じ。直接の関係が無かった六人がぎこちなくよそよそしく噛み合わないスタートから、お互いの思惑が絡まって味方の取り込み合いになっていく、《日常にある地獄》はメトロンズお得意の表現。それが過去作よりもさらにじわじわ感が増して引き込まれた。今回はシークレットの演出もあってとても変だった(褒め言葉)。ただ、ラストはさみしかったなー。あのやり取りならなんぼでも観てられるから、あと30分続けてもらって、中西エンドが欲しかったかも。まあ、観客側の想像力で、「メトロンズの六人が都内でコンセプト盛り盛りのハチャメチャなお店を出しているところ」or「●●と▲▲が本当に自分達のやりたいお店を出すために二人でリスタートするところ(※一応ネタバレ警戒)」を補完すれば幸せだからいいんだけども。
演技
劇団で役者経験があり、演劇に詳しい妹も、一緒に観ていて「面白かった!」とご満悦そうだった。特に関ちゃんベタ褒めで、「観客が応援したくなるようなキャラ作りって難しいねんけど、川本さん頑張れーって気持ちになって、すごい引き込まれた!」とのこと。もちろん姉妹揃って米推しなので贔屓目があるのは否めない。
妹曰く、「昔よしもとの芸人さんとコラボした時、一般の舞台役者よりも《間》にこだわりがあって、少しの《間》の違いでセリフが輝いたり、笑えるようになったりするのがすごいなと思ったんやけど、今回もそれを感じた」とのこと。演劇好きの人にも、そういう面白さをぜひ観てもらいたいな。
妹が村ちゃんに最後まで気づかず、「面白い客演の俳優さんだなー」と思ってたというのは笑った。最後のカーテンコールで告知MCする声で「しずるの村上さん!?」って分かったらしい。憑依型役者なのかな。いや、あのキャラはどこからどう見ても村ちゃんやったよ?(笑)
劇場
赤坂レッドシアターは初めてだったので緊張したけど、とても雰囲気の良い小劇場だった。椅子も、私には問題なく座り心地が良かった。今回はG列だったけど、段差もあるので見やすくて、演者さんとの距離がものすごく近く感じた。手を伸ばしたら掴めるんじゃないかぐらいの錯覚。今やよしもとのお笑いライブでこの三組を、この至近距離で見られることはあり得ないから、その点でも価値は高い。オペラグラス無しでみんなの表情やこまっかい芝居が堪能できる強み!これ、最前席にでも座ろうもんならストーリー楽しむどころの騒ぎじゃなく確実惚れ死ぬわ。あー、いつか真ん前で観てみたいな!
お客さんもみんな温かくて、それも幸せだった。古い洋画の話題で思わず吹き出すおじさま方とか、客側の反応も全て含めて愛くるしい。
【リマインド】第8回公演は来年のGWで、チケットは12月〜発売予定。
次行く時は赤坂離宮のアフタヌーンティーも一緒に予約してみたい。
↓今回は、虎屋菓寮であんみつ。贅沢した!