ジェフ・ベック「トゥルース」
今朝のウォーキングミュージック
ジェフ・ベック「トゥルース」
やはり1番好きなジェフ・ベックは、第一期ジェフ・ベック・グループ
その最初のアルバム「トゥルース」
私が買ったお得用2枚組レコードは、「トゥルース」と「ベック・オラ」の2枚がセットで3,000円
正式タイトルは「ジェフ・ベック・ウイズ・ロッド・スチュワート」だったかな。
で
「トゥルース」の頭に、シングル「恋は水色」のB面の「アイブ・ビーン・ドリンキン」が入り、二曲目が本来の一曲目の「シェイプ・オブ・シングス」となる流れ。
後はオリジナルどおり。
この頃のジェフ・ベックは
マネージャーでありプロデューサーでもあるミッキー・モストの意向で、ジェフをソロのスターにすべく、最初のシングルが「ハイホー・シルバー・ライニン」、B面にインスト曲「ボレロ」。
このジェフが歌う「ハイホー・シルバー・ライニン」が、それなりにヒットしてしまい、2枚目のシングルもA面がジェフが歌う「タリーマン」、B面にロッドが歌う「ロック・マイ・プリムソウル」ときての3枚目のB面がロッドが歌う「アイブ・ビーン・ドリンキン」となる。
ミッキー・モストからのソロの要求とバンドで行きたいジェフの意向のなか、A面にジェフの曲、B面にジェフ・ベック・グループとしての楽曲となっている。
ロッドの歌より、ジェフの歌がA面に!
なんだかねえ
ミッキー・モスト
この時期は、ドノヴァンでヒットを連発し
後に、スージー・クアトロとかを手がけ、シングルヒット狙いのいわゆるティーニーホッパーバンドを手がけるヒットメーカー的なマネージャー・プロデューサーなんだが
よほど、ジェフ・ベックに惚れ込み、いわゆるスターにしたかったんだろうなあ。
でも、ギタリストとしてよきバンドでやりたい本人と軋轢あったんだろな。
ふと思うと
日本のChar
歌謡曲の大御所である阿久悠が、たいそう気にいり、いわゆるスターにしたがっていたらしいね。
一連の「気絶するほど悩ましたい」とかの歌謡ロック路線を終わったあとにも、スターにしてあげたかったという思いがあり、後に映画の曲として「ブルークリスマス」なんてのも作った。
ジェフ・ベックとChar
同じようにスターにしたい大物がいたってことだね。
スターの要素があると惚れられていたんだろね。
不思議な合致。
まあ、とにかく
本来のA面の一曲目に違う曲が入り
さらに、このヘンテコな曲順レコードを聴きまくってしまい
CD化され、買った時の違和感といったら
たまらない。
で
本来のオープニング
ヤードバーズの曲の再演「シェイプ・オブ・シングス」だが
ヤードバーズとは違うぞ
迫力が違うぞ
という演奏が気持ち良いなあ。
さて
続く
「レット・ミー・ラブ・ユー」
実は、私のジェフ・ベックの好きな曲の第一位がこれ。
久しぶりに聴いたが
間違いない。
昔、音楽誌では
初めてギターがボーカルと対等に渡り合うスタイルを作ったのが、ジェフ・ベック・グループと書いてあった。
すぐ後に、そのスタイルをパクったのがレッド・ツェッペリンだとも書いてあり、さらにツェッペリンはそれを拡大して、オリジナリティ溢れる方向へといったと。
このアルバムには、「ツェッペリン1」にも収録された「ユー・シュック・ミー」があり、それにはジョン・ポール・ジョーンズが参加してるのだから、面白いね。
後にいろいろ言われるくらいなら
ツェッペリンとしてレコーディングしてるときに、「これ、ジェフ・ベックが先にやってるから、やめよう」と言えばよかったとも思うが
ファンとしては、聴き比べも出来、面白いかな。
あ、「レット・ミー・ラブ・ユー」の話から逸れた。
これ、実にギターが大活躍。
歌のオブリガードにもきっちりギターが入り、いやあギターが歌う、歌う。
歌との絡み、クセがすごい(笑)
なんだろね、この歌とギターの絡みの素晴らしさ。
このアルバム
他にも歌に絡むギターが入るが
この曲が突出してる。
やはり、第一位だね。
この素晴らしいボーカルのロッドとやってんだ、この後、他のボーカリスト、誰も物足りないだろな。
もう、ボーカルはいらん、てなるよね。
そして
後に、ギターが主役の「哀しみの恋人達」とかの名曲・名演に繋がるのかな。
さらに、もっと後に
ビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」をライブで聴いたとき
私には聴こえないはずの歌詞まで感じて
ああ、ジェフ・ベックにはボーカルを超えるギタープレイがあるのかあ
と思ったことがあった。
もはや、ボーカルを超えたと。
あの瞬間は凄い体験だったなあ。
あ、また話が逸れた。
一曲ごとに書いていくと
果てしない文章になるので
B面の一曲目の「グリーンスリーブス」でのお話。
これは、ミッキー・モストのギターで演奏したと当時は音楽誌に書いてあったが
友人はかんちがいし
ミッキー・モストが弾いてると思ったらしい。
「なんで、プロデューサーが弾いてんだよ」と。
「違うよ、ギターがミッキー・モストの所有ので、弾いてるのはジェフ・ベックに決まってんだろ」と私。
長年、そう思っていたらしい友人だが
私にも、大きなかんちがいがあった。
その昔
ジェフ・ベックの特徴は、フィードバック奏法で、
スピーカーから出た音をさらにマイクで拾う奏法てな解説で、
このアルバムでの「迷信嫌い」でのギターの残響音が左右に拡がるのが、フィードバック奏法だと思ってしまった。
後に、要するにハウリングさせて、音を伸ばすことだと知ったのは、既にギターを弾き始めていた同い年の従兄弟に教えてもらったから。
当時は、情報は活字に頼るしかなく
読み解き方により
とんでもない勘違いもあったりした。
恥ずかしい。
そうだ、「ベックのボレロ」だが
これは、ジェフ・ベック・グループ結成前のレコーディングで
ジェフとジミー・ペイジのギター
ベースにジョン・ポール・ジョーンズ
ピアノがニッキー・ホプキンス
ドラムがキース・ムーンという編成。
すっごいメンバーだよねえ。
この時期、みな、仲よかった仲間なんだろね。
この編成でバンド組む話もあったとか。
パーマネントなバンドでなくとも
もっといろいろ曲をやって欲しかったなあ。
しかし
この曲、いまはジミー・ペイジ作ということで落ち着いてるが
ジェフとは揉めたという話は、当時の音楽誌には書いてあったね。
バンドスタイルをパクられたってことと、この曲のクレジット問題
どっちもあったから、ややこしいね。
売れたツェッペリンに対抗して、ティム・ボガード、カーマイン・アピス入れて、ロッドに歌わせようとしたが、自動車事故で断念したのは有名な話。
間に第二期ジェフ・ベック・グループを挟み、、BBAを作るときも最初は金髪のキム・ミルフォードを入れたのも、ツェッペリン対抗だろうし。
まあ、使えないボーカリストだから断念したが。
そうそう、BBAの来日時のインタビューで
ジェフは
「ボーカルはいらない、三人で歌うから」とミュージックライフ誌にあったな。
BBAライブでも
ジェフのリードボーカルの「黒猫の叫び」はあるし、ティムとカーマインが歌う曲で、チラッとジェフらしい声が聴こえるとこあった。
自信はなくも歌いたい気持ちはあるんだろな。
後の来日公演で
その時のメンバーにボーカルはいなかったが
アンコールで、「ゴーイング・ダウン」をいきなりジェフが歌ったことがあり、あれはびっくりしたなあ。
ロッドという唯一無比のボーカリストとやった経験と
あまり歌が得意でないという本人の気持ち
いろいろ複雑なものがあるんだろなあ。
歌いたい
が
得意ではない
誰かに歌わせる
しかし
ロッドの域には誰もいかない。
複雑なんだろな。
だからこその
あのギタープレイなんだろな。
あ、そうだ、そうだ
「レット・ミー・ラブ・ユー」にも
ジェフらしい歌声が入ってる。
ギターでその歌声に合わせてユニゾンで弾きながら
後に、ジョージ・ベンソンが「マスカレード」でやった手法ではないか!
まあ、あのやり方は、よくある手法か。
この時のジェフの歌とロッドの歌の絡み(合いの手)が、また良いのだよねえ。
あと、このアルバムでの2番目のお気に入りは
もちろん「ロック・マイ・プリムソウル」
やはり、ギターとボーカルの絡みね。
後に、アップテンポの別バージョンが出たけど、この正規バージョンがいいな。
またまた、ちなみに
私の中学卒業の寄せ書き
この曲のタイトルをもじり
Rock Is My Plimsoulって書いてしまった。
プリムソウルを「真の魂」のことかな、と勘違いしてしまったのよね。
恥ずかしい。
ジェフが亡くなってから
クラプトンがトリビュートライブを仕切ったが
ロッドもロン・ウッドも出てきて良かったなあ。
残念なのは、ジミー・ペイジが出てないこと。
少年時代に知り合い、互いに高め合った仲なのに。
だいぶ後に、ホール・オブ・フェイムかなんかで、「ベックのボレロ」をいっしょに演奏したりしたのに。
ギターの練習を怠り、あまり弾けなくなっていても「ベックのボレロ」のリズムギターくらい弾けるはず。
顔だして欲しかったなあ。
なんで、いないんだよ、といろいろ出てきた映像を見て、思った。
まあ、とりとめなく、いろいろ思いながら
ウォーキングしてきました。
このまま、思いつくまま、頭に浮かぶままにしておくと
3時間くらい、ウォーキングしなければならなかったりしてね(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?