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ボクシングが好き

ボクシングが好きだ。

僕は、小学5~6年生の時の担任教師にこっ酷くいじめられて『人間不信』になった。

そして、小学時代の学業成績に自信を持って進学した私立中学では、瞬く間に「下の上」クラスの成績に落ち着き、今度は『自信喪失』。

この『ダブルパンチ』で、その後「心を失った」時代を長らく過ごすこととなった。 

そんな僕の暗黒時代の支えになったのは、NOTEでもよく記事にする『音楽』と、今回紹介する『ボクシング』だった。


きっかけは中学3年生の時の担任教師の甥っ子さんが、日本ウェルター級チャンピオンの吉野弘幸選手だったこと。

教師にすすめられて見た後楽園ホールでの吉野選手の試合はスリリングな「倒し」「倒され」の闘いで、あまりの面白さに、その日1日ですっかり僕はボクシングに魅了されてしまった。

その後、足繁く通うことになった後楽園ホール。

もはや曖昧な僕の記憶が間違っていなかったら、当時の後楽園ホールの『立ち見席』は学生証を提示すれば無料だったはず。

後楽園ホールは狭く、立ち見席からのボクシング観戦でも臨場感抜群で、試合のたび胸が踊った。

テレビ画面からでは伝わらない選手の息づかい。パンチの低く乾いた音。ファイトにおける3分間の異常な長さ。その全てが僕には魅力的で、ボクシングを見ている間だけは僕の荒んだ心が潤う気がした。

特に印象に残っているのが、パンチを顔面にクリーンヒットされた選手から発せられる「ユサッ」という『衝撃音』だ。

あれは空耳ではなかったはず。確かに僕の耳には「ユサッ」っという音が聞こえていた。「きっとあれは脳が揺れている音なんだ」と推測し、僕は心底驚愕した。

これ以降、僕のボクサーへの『圧倒的リスペクト』とボクシングへの『熱狂』が始まった。

「ボクシングをもっと知りたい」と、ボクシングマガジンを読み漁った。知れば知るほど、ボクシングの深みによりハマっていった。

「毎日信じられないような距離を走り、体重を減らし、最終的に試合で知らない相手と殴り合う」

今考えれば、この冷静に考えれば「どうかしている」設定の競技が、当時の「どうかしていた」僕にフィットしていたのかもしれない。


時は流れ、私も今年50歳となり、ぼんやり人生の『ラスト』も見えてきた。

リスペクトが強過ぎるがゆえ、これまで「やる」ではなく「見る」のみだったボクシング。

今は「子育ても一段落したら、好きなことを趣味としてやってみるのもアリかな」と思い直している。

そうしたら『ボクシングの神様』も喜んでくれて、ひょっとしたら暗黒時代の心を支えてくれたボクシングへの恩返しになるのかもしれない🥊

#恋文求ム

三羽 烏さんのこちらの企画に参加させていただきます。よろしくお願いいたします🙇‍♂️

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