ひとり気ままに宮古島 1
転職活動の一環で、宮古島に行きます。
面接に行くのではなく、会社訪問でもありません。
血迷って勢いだけで行った近くのハローワークで対応していただけた40代くらいの女性に「沖縄でも行ってこれば?」と提案されたからです。
よっぽど悲壮感醸し出してたんでしょうか、何の脈絡なく言われたましたが、沖縄行きたいと前々から思っていたことを見事に見抜かれました。
ダーツの矢が大きな的のど真ん中ブルにストレートに刺さりました。
寒いの苦手。ボーっとしたい。死ぬほど読書したい。ビーチで何もしない。海に浄化されたい。そんなことが可能なのか。単純作業でも頭回転させて何か考えるでもしてないと気が済まずに焦りが生じる性格の私に、「~すべき」の概念を消すことができるのか??こんなヨーロピアン富裕層みたいな旅行は始めてです。アクティビティしたい気持ちがでてくるかもしれないが、もう出たとこ勝負です。でも何か掴みたい。凝りに凝り固まった脳みそを少しでもほぐしたい。
出発前の搭乗口でこの文章をこれまた勢いで書いています。いったい何がしたいんだか。そしてこんな時に限って向こうは晴れじゃない。どうプラスに捉えましょうかこの状況。本州はどこも晴れマークなのにわざわざ晴れているところから曇りの地域または台風に向かっていきます。
しかも下調べをほとんどしていません。レンタカーした方がいいのか。勢いで予約したホテルの場所も良くわかってない。浮ついた状態で運転して事故起こしたらどうしようか。観光ガイドも一分立ち読みしただけ。この文章のゴールも見えないまま、飛行機乗るぜ!
現地到着、さっそくやらかしました。ワクチン接種証明を持ってくるのを忘れました。旅行代金は既に支払い済みだとして、割引適用後の金額だとして、この場合どうなるのやら。後に請求書でも届くのでしょうか。加えて、予約したホテルは宮古島ではなくすぐお隣の伊良部島でした。一抹の不安を抱えたまま、小雨とさざ波の音が混じった天然のBGMをホテルの部屋から聞いています。ほとんど人がいないビーチ、透明過ぎて海水の表面が風に揺られてやっとお水があることに気づく。長い地平線が私の気の小ささを無言で見守っています。後でわかりましたが、宮古島や伊良部島で断続的に雨が降るのは近年では珍しく、特に今年は雨が多いのだそう。教えてくれてありがとうタクシーのおじさん。
雨が止んだ合間を狙ってビーチに行ってみると、至近距離で見ても水の純度が高い!粒子の細かい白い砂、貝殻やカニ、打ち上げられたサンゴのカケラ。何がいいって「無い」のがいい。ゴミも落ちていない。波が高くない。海が目的じゃないヤツらもいない。ジュース売りに来る地元民もいない。パラソルもない。アクティビティで騒ぐ人もいない。波も高くないからサーファーもいない。地味に11月なのに寒くないというのが大きい。宮古島のホテルを選択するからか観光客もほとんどいません。(天気よかったらいるのか?)分厚い雲のライトグレーから通り抜けた微かな日の光を含んだ水色や白への極端なグラデーションの面積の広さよ!良い例えで表現したくなるが無理ー。大海原を見て決めました。ここで特に何もしないということを。
晴れた日には天然のプラネタリウムが見れるそうです。全く見れませんでしたが、もし友達と来てたら、私の弱気が天気に表れたんじゃないかとありえないことを心配して気疲れする必要ないです。部屋でたまにヨガして読書する。友達とキャーキャーもいいけど、一人も最高です。続きはまた今度書こうと思います。