第17回『先輩ホストたっつんに弟子入り』

うぃす!

大阪男塾の塾長です。

第13回の『自分のホストとして売りって何!?』

の回で、たっつんという先輩ホスト(吉本新喜劇の辻本茂雄さん似)に面接してもらったと書いたっすけど、このたっつんからは、ほんまに色んなことを教わりました。

ホストデビューした僕に、手取り足取り教えてくれたのが、たっつんだったんす。

今、お笑い芸人として活動している僕ですが、たっつんは何でもお笑いに変換する「お笑いマインド」の持ち主だったんすよ。

失敗を率先してしゃべって、明るく笑いに変えるたくましさがあったので、僕と波長が合いました。

僕は愚直なんで、「その世界で実績がある人から言われたことは、まず全部やる」って決めてるんすね。

「たっつんに言われたことは、100%やったるで!」と気合を入れて、全ての仕事に取り組みました。

「トイレ掃除しといてや」と頼まれた僕はホストクラブのトイレのタイル一枚一枚を磨いて、顔が映るくらいピッカピカしたんすよ。

ゴシゴシやりすぎて、汗だくになった僕を見たたっつんは「そこまで丁寧にやらんでもええで。抜くところは抜けよ」って笑ってました。

たっつんは勉強家の陽キャ。彼にはたくさんの知識と知恵があったんすね。

そうそう、心理学にも詳しかったっす。

例えば、相手に何かしてほしいときは、その人がすぐできることを頼んで「YES」を積み重ねていくやり方があるんすよ。

頼み事をする→承諾させ行動を促す

この構図ができあがると、少々無茶なお願いでもついつい聞いてしまうというのが人間心理なんですよ。

これは「YESセット話法」って呼ばれる技術っすね。

他にも最初に大きなお願いをして、あえて断らせたた後に、本命の小さなお願いをするドアインザフェイスのスキルも教わりました。

ホストの仕事って対人間なんで、「心のメカニズムを熟知しておくか?」が大事なんすよね。

僕はホストの仕事が終わると、たっつんに近づいていって「ご飯連れていってください」とお願いし、ほとんど毎日、ご馳走になってました。そこで仕事の相談を聞いてもらってたんす。

あまりにも僕がしつこいので、ある日たっつんが「今日はひとりで飯食いたいねん。お前はこれでなんか食うてこい」と、キレ気味にお金を手渡されました。

手のひらを開くと、500円玉が。

相談に乗ってもらう目的やったのに「俺、たっつんに毎日飯をせびられてると思われてたんや!」と驚愕しました

仕事後の「たっつん教室」の甲斐あって、僕のホストとしての売上はどんどん伸びて行き、安定して月に100万円を超えるようになったんすね。

その日もいつものように、仕事終わりに「ご飯連れて行ってください」と言うと、たっつんから「イヤや」と一言。

「なんでなんすか?」と聞いたら「お前には俺の全て伝授した。もう教えることはない」と。

こうして、たっつんから卒業を言い渡されたんす。

面倒見の良いたっつんは「次、お前が弟子になるホストを紹介したるわ」と、別の先輩ホストに繋いでくれました。

その人の名前は、一義さん。

この人が、またとんでもない人だったんす。

一義さんについては、また次に書くっすね。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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