名作劇場「童話の世界から:日本編」vol.4「浦島太郎」
むかしむかし、ある村に、心のやさしい浦島太郎(うらしまたろう)という若者がいました。
浦島(うらしま)さんが海辺を通りかかると、子どもたちが大きなカメをつかまえていました。
そばによって見てみると、子どもたちがみんなでカメをいじめています。
「おやおや、かわいそうに、はなしておやりよ」
浦島さんはお金を取り出すと、子どもたちに差し出して言いました。
「このお金をあげるから、おじさんにカメを売っておくれ」
浦島さんは、子どもたちからカメを受け取ると、カメをそっと、海の中へ逃がしてやりました。
それから二、三日たったある日、浦島さんが海に出かけて魚をつっていると
だれかが呼ぶ声がし、それが助けたカメでした。
そしてお礼に海の底の竜宮城に連れて行ってもらいました。
あまりに気持ちが良いので三年間もすごしてしまい、帰りに「時が入った玉手箱」をもらい地上に帰って来ましたが、全く違う世界に変貌しておりました。開けてはならないと言われた玉手箱を開けてしまい一気に老けてしまいました。
どうやら700年一気に老けてしまった様です。
その場に残ったのは、髪の毛もひげもまっ白の、ヨボヨボのおじいさんになった浦島さんだけでした・・・というお話。タイムマシンの話なのでしょうか?
いつ、だれが書いたものか?
作者未詳。 室町時代末の成立とされる。 上代以来の浦島伝説によったものだが、古来の神仙譚ではなく、亀の報恩譚、浦島明神の本地譚として中世的変貌をとげる。
現代において、日本で広く普及する浦島太郎の御伽話は、明治から昭和に
かけて読まれた国定教科書版に近い内容である。
これは童話作家の巖谷小波が1896年に発表した『日本昔噺』版に、生徒向けに手を加えて短縮したもので、玉手箱を開けて老人化してしまうことで約束を破ると悪いことが起こると伝えようとしたためです。
現代版にいたると亀と姫は同一でなくなるが、浦島子伝説・御伽草子では、
浦島が釣って逃がした亀は乙姫(蓬莱の女性)の化身である。御伽文庫では、最後に浦島も死ぬ代わりに鶴に変身する。
浦島説話は、おおまかに古代(上代~鎌倉時代)、中世(絵巻、奈良絵本、
御伽草紙)、近代の系統に分類されます。
調べてみますと結構奥深い物語、伝説でして何をどう意味して作られたのか
多くにのメッセージを含んでおります。
一度深く検索してみるのも良いかと思います・・・。