世界一流エンジニアの思考法 - 簡易書籍レビュー
書籍タイトル:
世界一流エンジニアの思考法
著者:
牛尾 剛
ジャンル:
ビジネス一般
出版年:
2023年10月
ダイヤモンド社
要約:
アメリカのテック企業マイクロソフトで著者が働いていた時の経験談であり、著者のnoteをまとめた書籍。
内容は体験ベースの自己啓発本に近い。
MSで働くアメリカ人がどう考えているかを、体験談ベースで書いており、著者の疑問が解決するところまで書かれている。よく実体験を覚えているなと感心した。
推奨されている内容は本来やってみた方がいいのだが、日本企業の組織文化によっては取り入れるのが難しいものがある。
良かった点:
専門用語は多いが、非エンジニアでも読み物としてシンプルに面白い。
コードを「読み物」として扱う。と言うセンテンスのプルリクのコメントの話が日米の文化の違いというか、人による考え方の違いが示されており参考になる。
体験談ベースなので内容が刺さる。
心理的安全性など言葉だけが一人歩きして歪曲して伝わっている内容も、体験談として暗に示されている。
良く無い点:
個人的な経験談のはずが、米マイクロソフトではのようになっている箇所がある。
タイトルのいう一流エンジニアというより、日米の文化/風習/思想/思考の違いと言った方が適切な内容。
著者の言葉が多いため、無駄な文章が多い。編集版を出して欲しい。
書籍の文章量が多く、楽に書くために単語がアメリカナイズされている部分が気になる。
エンジニアとしてのポジショントークが微妙。気持ちは分かるが不要な文章が多くなるため書かなくても良かったと思う。
おすすめ読者:
言葉の背景や、気づきを理解できるエンジニアは読んでみても良い。
総評:
米国企業体験記のような内容なので、読み物として面白い。
引用フレーズ:
どうやったら不得意なことでも効率良く人並みにできるのか
あくまで個人的な感想:
最初はやけに主語の大きなタイトルだなーと思いながら読んでいましたが、実体験の内容がうまく説明された本で、読み物としてシンプルに面白かったです。
内容は、一流エンジニアというよりも、日米の文化風習や考え方の違いが語られていると言った方が適切です。
国によって文化風習を形成する風土が異なっており、米国は個人主義や自己表現が重要視されるからだろうなって部分が多くみられました。
内容として特段目新しい内容はありませんが、体験記なので、内容を日本企業の組織に踏襲しようとすると一部で反発が起きそうです。
しかし、心に留めておく必要もあると思いました。