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2:56 丁

思いつくままに。

 地下街を這いずり回る鼠のように、水分をたっぷりと含んだ雲雲はせわしなく空を流れている。この様子だと、土砂降りになるのはもうすぐだろう。ずぶ濡れ坊主になる前に早く家に帰らなければと、飲みかけのカフェオレを隣の青色のゴミ箱に放り込んで、重たい腰を上げた時、足に柔らかな感触があった。違和感に視線を下げると、赤色のボールが一つ、傍に転がっている。

 幸せの話をしましょう。貴方は何を

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