『やりたいこと』を大事に生きていく
白血病の再発の可能性が出てきて、これからの人生がどうなるのかわからないため、これまで以上に自分のやりたいことを大事に生きていこうと思う。
▶これまでの歩み
24歳から地元市役所で地方公務員として勤務を始め、令和5年時点で10年目になる。うち2年は病気休暇のため休職し、『急性リンパ性白血病』の治療を行っている。
約1年間の抗がん剤治療の結果、いったんは白血病細胞のほとんどを潰すことができたが、治療終了から約3か月後、再発の兆候を確認。令和4年10月から治療を再開し、同年12月に『造血幹細胞移植』を行い、移植治療の副作用や『GVHD(移植片対宿主病)』と付き合いながら経過観察を行っていた。
▶悪夢は繰り返された
しかし、移植後半年を経過し精密検査を行ったところ、再び再発の兆候を確認。移植治療は白血病治療における最も強度の高い治療であるが、それでも体内の白血病を作り出す原因を完全に潰すことはできなかった。
これからは再び白血病細胞の根絶に向けて、最終的には2度目の移植治療を前提とした入院を伴う治療を再開することになるが、これまでの2年間で現在の病気に関する治療のほとんどを行ってしまっている以上、ここからの治療は手探り、これまでのような成果が期待できない可能性もある。
つまり、これまで以上に
自身の人生の終了が身近に迫ってきている。
ということになる。
検査前から多少の覚悟をもって臨んだものの、結果を聞いた時には『マジかぁ』と感じたことは強く覚えている。同じように再発の兆候ありと検査結果を聞いた昨年も同様の感覚だったと思う。
しかし慣れとは恐ろしいもので、昨年報告を受けた時よりも感情の振れ幅は小さく済んだ。
なぜかと考えると、再発の兆候が見受けられた今の自分が『やらなければならいこと』が何かと考えた時、それはこれまでとあまり大きな違いがなかったからだと思う。
▶『死ぬ』からこそ毎日を生きる
これからも生きるため、自分がやらなければならいことは『主治医の考える治療計画に従って治療を受ける』ことである。
それはこの病気を罹患してから変わらず行っていたことであり、生存率が下がろうが、成果が出ない可能性があろうが変わらない。その治療の過程で死ぬほど苦しい思いをするということもすでに体験してきたが、それが自分が生き残るために必要なものならば再体験することもいとわない。
『お米を食べた人の200年以内の死亡率は100%』と冗談を言われるほど、『死ぬこと』自体はヒトを含むあらゆる生物に共通するゴールであり、いつそこにたどり着くのかは(過去のデータから平均値を予想することはできるが)誰にもわからない。ならば自分もそこに到達するまでは、ほかの人達と変わらず毎日を生きていこうと思う。
とはいえ、具体的に『できること』には制限がかかってしまう。治療により様々な制限が発生してしまうのでそれは仕方がない。
その中でも毎日を生きていくのなら、自分の『やりたいこと』を大事に生きていきたい。
▶これから始めるやりたいこと
今自分は、地方公務員としての仕事とは別に『キャリアコンサルタント』の国家資格の取得を目指している。そして、(自分も含め)キャリア(ワーク・ライフの両方)を考える機会を作ったり、相談を受けたりということを今後の人生の車輪の1つにしたいと思っている。
キャリアコンサルタントの資格を得るには、関係する業務について数年間実務経験を積む、もしくは国の指定する研修を受講したうえで、試験をパスする必要がある。自分は前者の要件は満たしていないので、研修を受講する必要があった。
この研修については、実は移植治療が終わった後、4月から約4か月のオンライン研修を受講し、先日無事に修了を迎えることができた。直近の試験は11月頃になるが、そのころは入院治療を再開しているからしばらくは試験を受けることはできないが、その素地を作ることはできた。
この資格は名称独占資格であるため、キャリアコンサルタントを名乗ることはできないが、キャリアに関する情報を発信したり、今後のライフキャリアについて不安を感じる人の相談に乗ったりは『ある程度』できるようにはなってきたと思う。もちろん経験を重ねた本職の方との能力差は推して知るべしなのだが。
とはいえ、素地ができたいま、今後の治療もあるが、自分のできる範囲で活動を始めたいと思っている。具体的な活動としては、▷キャリア情報の発信、▷応援している団体の活動支援、▷(ワーク&ライフ)キャリアに関する相談を行いたいと思う。
▷キャリア情報の発信
自分の活動や、ニュース、書籍などをもとにキャリアに関する情報や自分の考えを発信していく。同じような悩みを抱えている人などに何かしらの響きがあればいいなと願っている。
▷応援している団体の活動支援
自分の住んでいる大分県佐伯市で活動している『一般社団法人KIISA』の活動の支援を行っていく。この団体は『高校生の選択の幅を広げる』ために種々の活動を行う団体である。
選択の幅を広げるとは、自分の将来を誰でもなく自分自身で考えられるようになることが必要だと思う。それは固い言葉で言えば『キャリア開発』といえる。
いきなりそういう言葉をチラつかされると身構えてしまうが、要は高校生の『やってみたい』を支援したり、色々な気付きを得てもらえればそれが何よりだと思うし、そういった活動を行う団体を支援できれば、自分の人生もより刺激的で豊かなものになるのではないかと期待している。
というのも、この団体の基本構想は自分たちが所属する市役所の事業の一環で考えたもの(詳細はまた別の機会があれば記事にしようと思っている)。自分はその時からすでに白血病の治療を開始しており、メンバーとWeb会議等でしか活動を行うことしかできなかったが、それでもこの考えに共感し、これを自分のライフワークに取り入れたいと思っている。
入院治療等が再開するため、しばらくの間はイベントの現場に立って活動に参加することはできないが、団体の情報発信で会ったり、収集したデータの整理、分析など裏方支援を中心に携わらせてもらいたい。
▷(ワーク・ライフ)キャリアに関する相談
自分のように病気になり、『これからどう生きていけばいいのかな?』と悩まれたり、そういう状況でなくとも『なんとなく、ぼんやり』と自身の将来に不安を感じているような方がいらっしゃれば、ぜひ話を聞かせてもらいたい。具体的な不安の種が自分でもよくわからない、という方もいるとは思うが、ご心配なく。そういうときでも壁打ち役にでも使ってもらえればありがたい。
何となく周りの人には相談しづらい、話せる人がいない。なんて時にもご気軽にご相談いただければと思います。
最後のやりたいことは、まだまだ自分自身も勉強中の身だけども、基本的には相談者様と一緒に学び、悩みや不安の解消、相談者様の気づきにつながることができればと思っている。相談方法は下記のGoogle フォームからご連絡いただければと思います。
やりたいことはこれだけではとどまらない。もっともっとやりたいことがあるが、まずは動き出せるものから始めていきたいと思う。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました!