アラフィフ サラリーマンおやじの和歌山県由良町滞在記 #2
忘れ物
前回訪れた由良町での事が頭に残り、11月下旬に再度休みを利用し4日間、一人由良へ向かった。
前回は完全にイベントに紹介されたお客さん状態であったが本当にそれだけで終わっていいのか、私が出来る事とその思いは農家さん、自治体と共通しているのかを確かめる為である。
1日目
土曜日の6時半の電車に乗り、8時過ぎに現地に到着。この日は前回も御世話になった農家さんので終日作業を手伝う。
今回、確認したかったことの1つに、本来の実務内容を体験する事である。前回の作業は体験イベントということもあり定時間でのお手伝いであったが少しでも実体験を経験したかった。
農園に到着したときは既に作業は始まっており、聞いたところ7時半から始まっているとの事。日照時間が短くなっているこの時期農家さんには当然の事である。始発で出発すべきであったと少し後悔する。
前回は豪華な仕出し弁当が用意されていたが、今回は駅前のコンビニで買ったおにぎりとパンである。もちろん私が望んで来たことなので当然である。
しかし、この日好天で昼食時には一人農園に残り景色を堪能していた。これ以上の昼食があるだろうか。
その後、作業再開。作業は農家さんとそのご両親、地元のパートの方との作業であった。
作業中、会話にも話が弾む。わざわざ休みに手伝いに来た私の行動がよほど変わっていると思われているようだ。
その後、夕方4時半まで収穫作業が続いた。前回はこれで終了であったが、当然その後のご自宅での選別作業も手伝わせて頂いた。流石に気を使って頂いたのか6時半で終わらせていただいたが、その後もご家族で作業が続いていたようだ。本当に大変な作業である。
2日目
この日は、前回の収穫イベントを中心に主催された農家さんでの作業である。
2つ目の目的はこの農家さんが求められている事と、私がやりたいと思っている事が一致しているか確認することである。
事前に時間をつくってほしい旨を伝えていたので作業前1時間ほど私の思いを伝えた。
農家さんとの思いは完全に一致した。
翌日、役場の方と合う予定だったので私が伝えた事をそのまま伝えて欲しいと言って頂いた。もうこれだけでも嬉しいの一言である。
お昼は地元の海沿いのカフェでご馳走になった。日曜日と言うこともあり、他府県ナンバーの車で込み合っていた。
午後からは収穫イベントがあるとのことで良かった見ていってとのことで、喜んで参加する。
バス会社が企画した日帰りツアーの行程の1つでみかん畑での収穫体験であった。
お客さんは皆さん和歌山市からの県内のお客さんとのことで、気がつけば完全に収穫補助のスタッフとして働いていた。最後は皆さんに手を降り又来てくださいと言っている私は完全に地元の人間と思われていたようだ。
3日目
本日は、終日雨の為、作業は無し。私も疲れからか午前中は殆ど宿で横になっていた。
ここ最近の天候は晴天続きで農家の方にとっては恵みの雨だったようだ、以前体験した、肥料まきも雨が降って初めて地面に染み渡り効果があるとのこと。何より農家さんが休めるのもこの時だけらしい。
午後からは、役場の方との面談の為に雨天の中徒歩で向かう。宿の方が車で送るとの申し出ていただいたが、町の様子を見るには徒歩がいいと丁重にお断りする。これが、裏目に出る。比較的に小さい町で歩く距離はそれ程遠くなかったが、強風と大雨でずぶ濡れ状態、小さな喫茶店を見つけ避難する。
役場では、前回御世話になった職員さんと面談させていただいた。昨日、農家さんと会話した内容をそのまま話をした。役場としても私の思いは一致しているとの事を言って頂いた。
しかし、私の希望の職になるには、その方の一存では決められないとの事。もちろんその事は私も認識しており、今後前向きに検討していただくようお願いをして帰路につく。
雨はすっかりやんでいた、私の思いは農家さん、役場の方にも通じた事が分かり、今回は心は晴れ晴れとして、忘れものはなく翌日自宅に戻った。
私の思い
2回の訪問で、この町だけでなく全国の地方、及び農業での少子高齢化と継承者不足の深刻さを痛感した。私がこの問題に向き合うには先ずは自ら年間を通じて地域に溶け込み、色々な方を呼び寄せるような存在になりたいと思う。
それには、今の仕事、家族の同意等色々と私自身の準備が必要である。
50歳手前でこの事に気がつけたのは本当にいい機会であったと思う。今後どの様な形になるか判らないが来年は自分にとって大きな転換期になることは間違いないと確信した。
続く