Hello, Emoji😀
以前にショートコードによる絵文字入力の起源についてこんな投稿をしましたが、今回は絵文字そのものについての歴史を調べてみました。
♉️ 甲骨文字
人類が最初につくった文字は絵文字だった
代表的な甲骨文字は、ものの形をデザイン化した表意文字
古代中国で使われ、漢字の元にもなっている
下図の左から、月 / 日 / 山 / 川
📖 タイポグラフィカル・アート
アメリカの風刺雑誌Puckの1881年3月号に掲載
活版印刷でも文字組みによりアート表現できるという提案
下図の左から、喜び / 憂鬱 / 無関心 / 驚き
🇺🇸 エモティコン
1982年にカーネギーメロン大学で生まれる
コンピューター技術者間のBBS（掲示板）で流行
記号などの文字を組み合わせた横向きの顔
🇯🇵 エモティコン
1987年にアスキーネット（パソコン通信）で生まれる
記号などの文字を組み合わせた縦向きの顔
その後、アスキーアートへと進化
📟 ポケベル
1987年 電話から数字を送信できるようになる
1996年 電話から文字を送信できるようになる
88 と入力すると❤️マークを送ることができ、当時の10代の間で流行
↓のガラケーの絵文字へ発展
ドコモがポケベルの仕様を変えたときに、一度、ハートマーク❤をとったことがありました。そしたらハートマーク❤が使えるライバル社のテレメッセージに、若い女性ユーザーが一気に流出。
— 令和ネット論＠NHKラーニングでも配信中 (@nhk_nethistory) January 3, 2019
だからiモードで絵文字を開発するときは、ハートマーク❤を４種類も作ったそうです。 #平成ネット史 pic.twitter.com/tyBfcPEZmA
📞 ガラケー（ガラパゴスケータイ）
1997年 J-PHONEがスカイウォーカー搭載の携帯電話を発表
1999年 DoCoMoがiモード搭載の携帯電話を発表
メールサービスとして絵文字を利用できるようになった
シフトJISの外字領域に各社独自の絵文字を追加 👉 文字化け問題へ
この端末の絵文字は同じ端末同士にしかやりとりができなかったことは覚えていますが、絵文字がどのようなデザインで何個あったのか全く記録が残っておらず、端末モックにあったこの「クジラ」の絵文字しか今では分かりません。 #平成ネット史 #emoji pic.twitter.com/IjCrH7kcWh
— 【MADフリー素材】くりたしげたか（Re）🌰ニコニコ代表の人 (@sigekun) January 3, 2019
📩 KDDI au と Google の業務提携
2007年 日本でG-mailを普及させるためにKDDI auとGoogleが業務提携
そのためにG-mailが日本の絵文字に対応
📱 iPhoneが日本に上陸
2007年 AppleがiPhoneを発表
2008年 iPhoneが日本上陸、Softbankから販売
Softbankからの強い要望により、iPhoneが絵文字に対応
この時点ではあくまで日本向けローカライズ（海外では利用不可）
💩が世界標準へ
絵文字をプラットフォーム間で利用できるようにGoogleとAppleが結託
2008年 Unicode コンソーシアムへ絵文字を提案
2010年 Unicode 6.0 についに絵文字が追加される
💩を含めるために「日本では幸運を意味する」という嘘までついたらしい...
😁 ← :smile:
2009年 GitHub創業者がiPhoneに隠された絵文字機能に興味を持つ
2011年 GitHubに絵文字機能追加
キーボードから入力するためにショートコードを採用
おそらくこれがショートコード入力の始まり。以降、各種Webサービスへ広がる。
また、Unicode の絵文字に置き換えられるわけではなく、画像として挿入される。
📱 iPhoneで絵文字が世界で利用可能に
2011年 iOS 5 リリース
どの言語でも設定により絵文字キーボードが利用できるようになった
2014年 iOS 8では絵文字キーボードがデフォルトで表示される
🌍 2015年 世界の絵文字へ😂
オバマ大統領が絵文字を｢日本発祥で世界的に普及した代表的な文化のひとつ｣として感謝を述べる
これにより絵文字の発祥が日本であるというのが世界的な認識となった
海外ではemoji（イーモジ）と呼ばれ、日本発祥との認知度は低かった
オックスフォード英語辞典が、ワード・オブ・ザ・イヤー2015（15年の言葉）として😂を選出
🇯🇵 その頃、日本では…
絵文字の流行りのピークはiモード時代で終わってしまっている
LINE によるスタンプへのシフト
Appleの絵文字があまり日本で受け入れられていない？（アメコミ風）
参考文献
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