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あのころも今も、変わらないもの。


冬の朝、くっきり冷たい外の空気を吸い込んだ時の、体がきりっと目覚めるようなあの感覚が好きです。澄んだ空気がしんと沁みてくるような感じがして、ああ冬だなあ、と実感します。なぜだか私は昔から、四季の中でもとりわけ冬の風情が好きなのです。

……とはいっても、冬の寒さに強いわけでは決してなく、むしろかなりの寒がりな私。だからでしょうか、あたたかい飲みものを自然と好むようになったのは。

少し大きめの、ぽってりしたマグカップでいただくホットドリンクは、私にとって冬のちいさな幸せの象徴なのです。(おそらくそれで、私のイラストには度々マグカップが登場するのでしょう。いつの間にか、最もよく描くモチーフの一つになっていました)

そういえば、子どもの頃の冬の朝の楽しみは、ホットココアを作って飲むことでした。寒いのは苦手だけど、頑張って布団から出れば、朝ごはんと一緒にココアが飲める。ただただそれを楽しみに、えいやっ!と布団をめくっていたことを、今もココアを飲むたびに懐かしく思い出します。

お気に入りのマグカップを戸棚から出して、インスタントのココアをスプーンに山盛り3杯。お湯を少しだけ注いでよく混ぜたら、少しずつ牛乳を足して好みの濃さに調節します。おいしくできたらその日はご機嫌。こうして好きなことを楽しむ気持ちを毎日の支えにしていたところは、今も昔も変わらないなあ、と思います。

今はあの頃に比べると、ココアを飲むこと自体は減ってしまったのですが(純粋に時を経て味覚が変わったのだと思います)、書いているうちにあのほっとする甘さが懐かしくなってきました。今夜は久しぶりに、食後にココアを淹れようかな。

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