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全てはよくなるために起きている
顎の内側にできた膿疱の手術から一年が経ちました。立派に名称がつく病気なのだけど、なんせ内側はみることができないし、腫れもないのでみためは全く変わりない。レントゲンではおおきく穴になっているのをみていたけれど、自覚のないまま手術台にあがりました。麻酔が効く瞬間は貧血を起こして倒れる寸前のような感覚で、「あ、このままわたししぬのかな」と思いました。実際、一回しんだ。そのような記事をたぶん手術後にも書いていると思います。天国は何度かみている身です。ちょっと普通のひととズレた感覚はいつも持っている。生きづらいなぁ、と未だに思うけれど、今日まで生きられて本当によかったと思っています。
右下の奥歯から三番目と四番目の歯を削り、そこから顎にたまった膿みの袋を取りだすというおおがかりな手術。体感としてはおおがかりなのだけど、周囲の反応はあまり深刻には捉えられないみたいでした。手術を担当してくれた大学病院の山田先生は病室によく顔をだしてくれたけれど、内側の痛みがひいて歯のかぶせものをつくってくれた町の歯医者さんは先生もスタッフも二、三日で済むような、親知らずを抜いたくらいの感覚みたいでした。だけどそれまでわたしの不安を取り除くため消毒や歯の仕組みを教えてくれたのも事実で、先生のお話はとてもためになりおもしろかったです。仕事はちゃんとしてるうえで、なんかだるそうにゆるっと話す感じが好きでした。感謝状を書いて、その町の歯医者さんとはさよならしました。
手術後は後遺症が残るかもしれない、といわれていました。舌が痺れたり、感覚がなくなるかもしれないと。でも何事もなく終わりました。麻酔の影響で貧血を起こし、入院は四日の予定から五日に長引いた、くらいです。鼻からチューブを通したので、こちらの違和感は今でもたまにあるけれど、食べられなくなっていたステーキやおせんべい、噛みごたえのあるおいしいものたちは今はとてもおいしい。手術から三ヶ月してやっと骨がくっついてきて、それでも食事はしにくく、やわらかいものばかりだったので、今、気にせず食事ができるようになったことが、このうえなくしあわせです。最近、アイリスオーヤマのグリーンのホットプレートを買いました。スタバのタンブラーもミントグリーンで、カーテンも爽やかグリーン。エコバッグもグリーンを買ったし、気づけばグリーンづくし。自分のこころの色みたい。日常の課題は次々と舞い込んでくるのだけれど、生きていてよかった、と噛みしめる今日この頃です。
そういえば、親知らずを抜いた記憶がわたしにはないので、生えてこなかったんだと思います。そんなことってある? と思ったけれど、最近歯医者さんにいって生えないひともいると知りました。
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![常世田美穂](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/120989923/profile_cbe8f640d57d09c3cbf8c78b8409b7c4.png?width=600&crop=1:1,smart)