【vol.1】『日本を変えられるかもしれない』人の力とテクノロジーの力でマーケティング業界の常識を変える。テレシー代表 川瀬 智博インタビュー
こんにちは。今回は、私たちの会社について少しでも知って頂くきっかけになればと思い、代表の川瀬にインタビューを行いました。
テレシーは、設立からまもなく4年を迎えようとしています(2024年12月インタビュー時点)。特定領域でのNo.1を目指し、運用型テレビCMの事業をスタートしました。これまでどのように成長を遂げてきたのか。設立背景やリブランディング、今後の展望について代表の言葉を通じ3部作でお届けいたします!
この記事はシリーズの第1弾として、テレシーの歴史の振り返り、設立当初から変わらず大切にしている価値観とは何か、をお伝えします。
ぜひ最後までお読みください!
▶テレシーの歴史について
-テレシー設立後、まもなく4年が経過しようとしていますが(2024年12月インタビュー時点)、改めて立ち上げ当初の経緯を教えてください。
これについては、話が2016年頃まで遡ります。当時私が在籍していた株式会社電通では、大規模な広告キャンペーンを定期的に実施する「ナショナルクライアント」と呼ばれる企業様一社に対して、多くの人員を割いてプロジェクトを進めていくスタイルをメインにしていました。そのため、小規模予算で広告キャンペーンを検討している企業様に対して、相対的に十分なサービスが提供出来ていないのではないかと感じていました。そのような、サポートが十分にしきれていないロングテール企業様へのサポートをどう強化していくのか?というプロジェクトが電通ラジオテレビ局内で立ち上がったのがそもそものきっかけでした。
その後、旧VOYAGE GROUPが旧サイバー・コミュニケーションズと経営統合し(統合後:CARTA HOLDINGS。以降、CARTA HD)、ネットにテクノロジーの力を掛け合わせることで事業を拡大していました。そんな中、継続的な成長を維持するために、CARTA HD内でオフラインに進出したいという動きが起こりました。
そこで、上記のような企業様へのサポートを強化するために新たにテクノロジーを活用したい電通とCARTA HDとの思惑が重なり、共同プロジェクトとして2018年頃にテレシー設立に向けたプロジェクトをスタートすることになりました。
-なぜ立ち上げメンバーとして参加したのでしょうか。
さらに遡り2015年頃の時代背景も踏まえた話になります。当時はSaaS系スタートアップ企業を中心に資金調達が活発化していた時代で、そういったニュースを私も一生活者として日々目にしていました。そんな中で、肌感覚として「億越えの資金調達をした約半年~一年後に、テレビも含めたマスプロモーションをしている企業が多く存在するのではないか」という考えが浮かび、是非そうした企業様をご支援したいという想いが私の中にありました。
そんなことを考えていた矢先、冒頭で話した電通とCARTA HDの共同プロジェクトがスタートしたのですが、始まって1年程はなかなか議論が前進しないという期間が続いていました。そこで、2018年秋にプロジェクトに関わっていた方からプロジェクト参画のオファーを頂き、自身の思惑と丁度マッチしていたこともあり、2019年1月頃から私もそのプロジェクトに参画することになりました。
その中で、私はメンバーの一員として、テレビ広告を売るためにはどうしていけば良いか、ネット広告とテレビ広告の違いは何かなどを、現場のセールス目線でインプットすることを続けました。そして、2019年5月にいよいよテレシーの事業が立ち上がることになりました。
そうした経緯もあり、同年7月1日にデジタルテクノロジーへの理解やテレビCMの売り方も含めて私が適任だと評価され、テレシーの事業成長の責任者として電通からテレシーへ出向するという辞令を正式に頂きました。
-テレシー設立当初の目的についても改めて教えてください。
これまでお話ししたことと重複する部分もありますが、当時は広告総予算が相対的に少額な、いわゆるロングテール企業様に対して、しっかりとサービスを提供してテレビCMの価値を認識してもらうことが最重要目的でした。
しかし、テレビCMの効果計測や、売り買いに関する業務はどうしてもアナログで大変な作業になります。だからこそ、顧客単価が大きい企業様を中心にサービスが提供されていた過去がありましたが、それらをプログラマティックにできれば、ご相談を頂ける企業様が増えるのではないかと考えました。
リーチコストで比較することは今では当たり前になっていますが、当時はテレビCMの効果をデジタル指標と同じように翻訳して比較できるプレイヤーが多くありませんでした。また、リーチを目的としたデジタル広告と比較してテレビCMの方が圧倒的に効率が良いということを発信できていなかったので、そういったテレビCMの価値を改めて広げていくことが立ち上げ当初の目的でした。
-設立当初は、“運用型テレビCM”というプロダクトやタクシー広告等のメディア媒体を中心に訴求する企業コミュニケーションをしていたイメージが強いのですが、その後テレシーの事業はどう変わりましたか?
企業としての対外的な見せ方とインナー向けの見せ方は、今まさに少しずつ変えている最中です。
私が電通時代に向き合っていた企業様と比較して、テレシーでご一緒させていただく企業様にとっては、同じ100万円、1,000万円でもその重みが異なります。そのため、商談の場でテレビCMの特長をどれだけお伝えしてもなかなかお買い上げ頂くことができませんでした。
そんな中、テレビCMというのはメディア枠そのものだけに価値があるのではなく、お客様とのコミュニケーションをどう図っていくかの過程が大事であって、経営方針やマーケティング戦略を戦術にどう落とし込んでいくか、までを一緒に考えていけないとテレビCMを実施する(=広告投資をする)意味を生み出せないことに気が付きました。
そのことに気が付くまでは、ターゲット・エリアを設定することで最適なシミュレーションを提示し、発注もすぐにできるというプログラマティックな側面に重点を置いた開発に時間をかけていました。しかし、私たちが注力すべきところはそこではないと気が付いたことで、テレシーの営業組織の強化や連携先の拡充、および社内教育に注力するようになりました。
しかし、広告業界において新参者であるテレシーは、企業様からなかなか選んでもらえないという現実がありました。理由は明白で、広告のトータルコミュニケーションやマーケティングをやろうと企業様が考えた時にまず話を聞くのは、やはり誰もが名前を知っている大手広告会社なんですよね。
そんな市場環境の中で、我々が声を掛けてもらうためには、弱者の戦略で言う「尖る」ことで、特定領域のNo.1になる必要がありました。そうなれば、テレビCMを検討する企業様がとりあえずテレシーにも話を聞いてみようとなります。そうして商談する機会を得ることができれば、そこで初めて多くの企業様が課題とする分析がテレシーではテクノロジーを中心に出来るということを理解して頂くことができます。その結果、他の広告会社にはない魅力をテレシーに対して感じてもらうことができます。
さらに、その商談の中で、「実は本質的な価値はテレビCM枠やテクノロジーではなく、どうやってコミュニケーション戦略を考えたら良いかです。それを一緒に考えましょう。」ということを伝えます。そうすることによって「自分達の事を第一に考えてくれるパートナーだ。」というような信頼関係を構築することができ、前進することができます。
この状況を「まんじゅう」に例えて説明すると、広告主様にとってテレシーが販売する まんじゅうの「あんこ」は基本的に電通と一緒なんです。ただ、電通の まんじゅうの「皮」はとても美味しそうに見えるのに対し、我々のような名前が知られていない企業の まんじゅうの「皮」はそう簡単には美味しそうに感じてもらえません。そのため、結果として購買対象として選んでもらえないのです。
だからこそ、我々に期待できるものは何かということが分かりやすくなるように、「テレビCM×分析」という まんじゅうの「皮」を作り、まずは皆さんに手に取っていただき、いざ食べてみた時に本質的な部分は実は電通と近しいと気づいてもらえるようにする必要がありました。
そのためには、営業担当者によって提供するサービスに差が出ないように、一人一人が懸命にお客様視点で向き合い伴走していくことに注力しなければなりません。結果的に、ご評価をいただき継続してくださっている企業様や、他企業様へのご紹介によって今の数字を作ることが出来たのは、この気付きがあったからだと思います。
※関連記事:【vol.1】TENTIAL CEOとテレシー 代表が語る急成長企業のダイナミズム~立ち上げから急成長を実現した仕事の極意とは~
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-設立以降、変わっていない部分もあわせて教えてください。
先程のまんじゅうの例えで言うと、「皮」の部分。ここは大きくは変わっていません。ただ、やはり人という目線でいくと、働く社員やテレシーに入社したいと思ってくださる方には、より広い領域の複雑なものを整理し、それをプロデュースする力を求めるようになってきています。
とはいえ、そういったスキルを持った方々は決まったプロダクトをただ売るという仕事には魅力を感じません。今は高い目標であるwillに対して、まだまだcanが追いついていない状態なので、インナー育成と採用目線、いずれでも僕らのコミュニケーション方法を変化させないといけないと思っています。
ただ「皮」がなく「あんこ」だけになってしまっても手には取ってもらえないので、その「皮」を極限まで薄くし「あんこ」をいかに充実させられるかというところが、まさに今マーケティングチームを中心に取り組んでいる本質的な価値追究のところです。これまでコミュニケーションを強化してきたことで少々「皮まみれ」になりつつあったので、「皮」を残しつつ「あんこ」もしっかり充実させられるように切り替えていく必要があると感じています。
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