第二回 #AJIRAトーナメント についての雑感
ツイッタでつぶやこうかと思った内容だけど、長くなりそうで、せっかくだし読む専門でしか使っていなかったこちらで書いてみるかということで投稿してみる。初投稿なので、見にくかったらごめん。
AJIRAトーナメントについての、雑感である。
この記事は第二回トーナメントの最終戦を見終えた上で書いている。なので、これを読むひともその結果を知った上で読むことを想定している。ネタバレもあるし、事前の予測と結果が混ざった記述になっているものもある。
そんな人はいないと思うが、まだ見ていない人は要注意。
なお、本文中の強弱関係において、AとBが対局し、Aが6割以上勝つ(と筆者が予想している)場合をAが強い(または勝つ)と言う。また、A、B及びCの中でAがBにもCにも6割以上勝つ場合をAが最強と表現している。が、これらはあくまで筆者の偏見である。
あと、まとまりがなく長い。6千字程度である。
◯第二回 #AJIRAトーナメント 概要
この投稿を見ているひとでAJIRAトーナメントを知らないひとはいないと思うけど、念の為に簡単に説明しておく。
AJIRAトーナメントとは、将棋系Vtuberたちが集まって企画する大会の一つである。他の多くの企画が個人戦なのと違って、この企画はチーム対抗戦であり、1チームは3人(中には人外もいるが便宜上「人」でカウントする)から構成される。また、対局ルールにフィッシャーを採用しているのも独自の色。PVのリンク貼る。もう一度見ることをすすめる。かっこいいから。
◯第二回の工夫
今回は、前回と違ってチーム構成に制限がある。81道場の段級位換算で3人の合計が七段におさまるようにする、というもの(級位者はその級に応じて、マイナス計算してもよい。2級ならマイナス1,3級ならマイナス2。多分この理解で合ってるはず)。その制限がチーム間のバランスを取らせて、第一回よりも面白くさせている。合計七段というのがなかなかで、エース(四段、五段格)を複数抱き込めない。
メンバー選択はドラフトである。触れてはいけないなにかが事前に行われた形跡があるようにも見えるが、ドラフトである。
コンセプト、最終的にどんなチーム作りどのように勝ち上がるか、もしくは、どのように勝ち上がるか、それを実現させうるチームはどのようなものか。リーダーには構想力が問われる。
◯各チーム編成、及び型
以下、各チームの編成を見ていく。。。のだが、美野辺さんの記事に詳しいのでそちらを見るほうが早いし正確だったりする。一部参考にしている。
各チーム上段がリーダー、中段が1巡目、下段が2巡目のメンバーであり、それぞれの表記は
名前(81段級位・V名人戦前期-今期)
を意味する、確認できないものは不明や「-」で消すもの、あるいは美野辺さんの記事を参考にした上で、わたしの独断で表記するので、一部誤りがあるかもしれない。
また、合計七段という条件を満たすために各リーダーが採用したチーム編成の方針により、チームを3つの型にわける。1トップ型、2トップ型及びバランス型である。正の数だけで7を作る場合、
①(5+1+1)
②(4+2+1)
③(3+3+1)
④(3+2+2)
がある。ここに2点、上限いっぱいに組む必要がない点、級位に応じて負の数が加わる点、があり、組み合わせはもう少し増えるが、①と②を1トップ型、③を2トップ型、④をバランス型と呼ぶこととする。
チームへの簡単なコメントもつけたす。
◯チーム夜警(合計六段・2トップ型・バランス型)
・常盤台メイ (二段・VB-A級)
・かくきりこ (三段・VA-S級)
・清井めしべ (初段・VB-A級)
このチームは③2トップ型とも④バランス型とも取れる。段級位、V名人戦所属でいえばきりちゃんがエースなのだが、安定感でいえばメイちゃんのほうが上か。記事を書くに当たって改めて確認したのだが、それまで、筆者はメイちゃんは三段だと思い込んでいた。実際それくらいの実力はあるように見受けられる。また、めしべちゃんが二人よりは劣るとはいえ、大きく劣るというわけでもない。誰が誰に当たっても期待できる編成と言える。
◯チームレッドアイズブラックぽやゴン(合計二段・バランス型)
・沙久耶 (初段・VB級)
・もるすこちゃん (二段・VB-A級)
・ぽやーじゅ (2級・VB-A級)
名前が長いので、以下このチームは謎竜と呼ぶ。
数値上は③2トップ型に見えるが、筆者は④バランス型と分類する。ぽやくんの81棋力は2級扱いになっているが、おそらく二段相当とは思う。2級で前期V名人戦B級成績トップは難しいと考えるからだ。
公式棋力以上の力を発揮する印象の二人をさっくーが率いるチーム。不安定感でギャンブルに出るって、城之内かよ。
◯チームバーサーカーソウル(合計六段・1トップ型)
・公人直人 (四段・VB-A級)
・音無ちえる (初段・V--B級)
・アクセラ (初段・VB-B級)
やはり名前が長いので以下チーム狂戦士とする。
完全な①1トップ型。ハムさんで手堅く2勝し、残る二人で1勝してくれれば決戦でハムさんが取る方針。だと思う。統率力云々言っており、相性抜群の二人を率いているので、まとまりはある。と思う。
◯チーム蒼紫炎星(合計七段・2トップ型)
・真澤千星 (三段・V名-S級)
・世良祭 (五段・VS-S級)
・都賀町えいだ (2級以下、不明・V--C級)
名前は長くないが本放送枠中面白かったので以下チーム水着とする。
級位者のマイナス補正を利用した③2トップ型。4勝を二人で取る。準備期間の棋力変動は問わないので、えいだちゃんがその間に力をつけることにも期待、というか結果的にそのとおりになった。事前予想では圧倒的に優勝候補だった。
◯チームあの夏将戯くらぶ~夏に咲く百合の花~(合計0段・1トップ型)
・紫陽花さくら (二段・VB-B級)
・五反田えぬ (四段・VA-S級)
・龍遊 (7級・VC-C級)
だからなんでこんな長い名前をつけるんだ以下チーム性癖な。
やや偏りのある②1トップ型。リーダーが性癖で選んでいると公言している。脱衣将棋と裸ドラゴン。
龍遊さんが7級とされているため、合計にマイナス6と大きな補正がかかる。が、実力から見てそんなことはないので、おそらく上にあるリンク先、美野辺さんの解釈のチーム合計五段のほうが正確だと思われる。
また、後に公開されたあじあじのノートから、おそらくきりちゃんを指名したかったんだろうが、裏でメイちゃんに負けたか、あるいは限界オタク状態になってしまうおそれから回避したのであろう。
◯チーム Crazy Chaos Creatures(合計六段・1トップ型)
・ポメヒ(以下略) (五段・V--S級)
・祠森その (二段・VB-B級)
・美野辺沙羅 (2級・V--B級)
略以下チームCCC。
やや偏りのある②1トップ型。化け物を集めたが将棋は正統派、がコンセプト。ぽめひくんが要所で2勝し、二人で1勝ずつ、少なくともどちらかが勝って決戦に持ち込むのが理想か。
◯チーム編成まとめ
以上チーム編成と型を見てきた。6チームを改めて4つの型に振り分ける。
①(5+1+1) チーム狂戦士
②(4+2+1) チーム性癖、チームCCC
③(3+3+1) チーム水着
④(3+2+2) チーム夜警、チーム謎竜
チーム夜警は③と④のどちらとも取れるが、便宜上④とした。
◯トーナメント本戦
トーナメント表の画像を探したけど見当たらなかったので、配信のスクショではあるが、貼付しておく。もとの画像は黒背景に黒いトナメ線で見にくかったので、補助線を入れている。
各チームのメンバー発表と同時にこのトーナメント組み合わせも発表された。コンセプトと当たる相手へのメタ、どちらが先であったのかは不明。
◯1日めの進行及び結果
・チーム狂戦士 vs チーム謎竜
①1トップ型(四・初・初) vs ④バランス型(初・二・2)。
狂戦士が狂戦士してそのまま勝ちきった。統率力と言っていたけど、どちらかというと無双系ゲームのキャラに近い。謎竜側にハムさんより強いVがいないため、他の二人からいかに星を取るかの勝負と思われたが、第2、第3公人が結果を出したために決着。これはさっくーの予想通りなのだろうか。
・チーム狂戦士 vs チーム夜警
①1トップ型(四・初・初) vs ③④バランス型(二・三・初)。
夜警も謎竜と同じく、ハムさんに勝てるメンバーはいない。が反面、夜警の3人はハムさん以外の2人には勝つ。そして星取りも実際にそのように進む。ちぇるちゃんとアクセラさんには、夜警の三人は荷が重かったか。
決勝進出はチーム夜警。③④バランス型である。
◯二日目の進行及び結果
・チームCCC vs チーム性癖
②1トップ型(四・二・2) vs ②1トップ型(二・四・7)。
1トップ型同士の対戦。この6人で一番強いのはおそらくぽめひくんなので、性癖はえぬちゃんを他の二人に当てたいところ。そこを読み勝ったのはCCC。読み勝ったというか宣言していたので、当てたのはむしろ性癖側か。本譜中はえぬちゃん勝ちの局面が続いたが、結果的にはぽめひくんが勝ち、これは予想通り。あじあじがソノダヨ~に勝てなかったのが辛かったか。上記あじあじのノートを見る分には、ソノダヨ~のほうが強いらしい。
・チームCCC vs チーム水着
②1トップ型(四・二・2) vs ③2トップ型(三・五・2)。
ルール上ちせちゃんは三段扱いだが、V名人戦で侍を降し、狐にも入れているので、実力的には四段以上。CCC最強のぽめひくんでも水着の2トップに互角か勝てない。はずだったのだが、6人の中の最強格まつりちゃんがぽめひくんに連敗。また結果的には届かなかったが、ソノダヨ~がちせちゃんを追い詰めた。一方で、この中で最弱と思われたえいだちゃんが一勝一敗。
また、今大会中唯一の第七戦までもつれこんだ組み合わせでもある。期待値だけで結果を測れない、一番面白い組み合わせだったように思う。
決勝進出はチームCCC。②1トップ型である。
◯最終日決勝
・チーム夜警 vs チームCCC
バランス型(二・三・初) vs 1トップ型(四・二・2)。
6人中最強はぽめひくんであることは疑いようがない。チーム夜警の理想の勝ち方は初日の対チーム狂戦士をなぞること。逆にチームCCCの理想はチーム狂戦士 vs チーム謎竜をなぞること。
そして結果を言えば、試合全体の流れはそのどちらでもなかった。
6人中2番手、あるいは3番手の大正義メイちゃんが最強のぽめひくんを降した。前日に、今大会全参加者中最強のまつりちゃんに3連勝した反動であろうか。とにかく降した。他にもいくつかのドラマがあるけど、これを読むひとはおそらく同じ物語を見てきているはずなので栗返さない。
優勝はチーム大正義メイちゃん大好きかわいい大好きである。
前回大会に引き続き連覇。おめでとうございます。
◯結局どの型が強かったのか
ようやくこの記事でやりたかったことにたどり着いた。結局どの型が一番強かったのだろうか。
大会がトーナメントであるうえにチーム数が6という都合上、サンプルは5試合しかない。なので戦績がすなわち強弱だと言い切れるものではない、というのは前提である。チームの型に振り分けたものを再掲した上で、勝敗も追記する。
①(5+1+1) チーム狂戦士 ・・1勝1敗
②(4+2+1) チーム性癖、チームCCC・・2勝2敗
③(3+3+1) チーム水着 ・・0勝1敗
④(3+2+2) チーム夜警、チーム謎竜・・2勝1敗
チーム夜警が優勝したので、チーム夜警が最強、つまりバランス型が最強。と、単純にはならない。
注目はやはり優勝候補筆頭と目されたチーム水着である。今大会の参加者18名中、上位5名を上げるなら、まつりちゃん、ぽめひくん、ちせちゃん、ハムさん、そしてえぬちゃんで、異論はないと思う。おそらく最強はまつりちゃんであり、以下の4名は、多少順位が入れ替わっても不思議ではない(直接対決をすべて見たわけではなく、ディスコードサーバーなどの裏の対局事情も不明なため、本当にわかららない)。
チーム水着は、その上位5名のうち2名を擁する。チームとして負ける可能性があるのは、ぽめひくん、ハムさん、えぬちゃんを擁する3チーム。
上記の3チームは勝てる可能性があるだけで、実際にはもう一つ障壁を越えなければならない。それは、その3人がまつりちゃんとちせちゃんの4枠のうち2枠を抑え両方とも勝たなければならない点。さらに言えば3勝3敗で決戦を迎えれば、そこも勝たないといけない。3名は、3連勝を要求される。もちろん、他のメンバーも全敗は許されない。
チーム夜警が優勝したのは、メイちゃんが可愛くて素敵で可愛いことも要因の一つではあるのだが、最大の要因はやはり、チーム水着と戦わずに済んだことにあると思う。
ここが、トーナメントの面白くも怖くもあるところである。
「自分たちでは勝てない相手」を「自分たちでも勝てる相手」が倒してくれること。それが発生しうるのである。フィッシャーというルールもそこに拍車をかける。
もちろん、これらの結果を生み出したのは、ここでは触れてこなかったものも含めた、全ての対局一つひとつの積み重ねである。これらのチームであり、このトーナメントであったからこそのドラマなのだと、筆者は考えている。
さて、これらを踏まえると、おそらく行われるであろう第三回トーナメントに向けて、どのようなチームを作ることが最善と考えられるだろうか。これには、おそらく他のリーダーがどのようなチームを目指しているかというメタ読みの要素が絡んでくる。
ドラフト回だったと思うが、ぽめひくんは、自身とハムさんの棋力のせいで自分のチームを作る上で苦労した旨の発言をしている。また、後に出されたノートの記事でもそのことに言及している。
リーダー自身がエースである場合は基本的に①か②にしかならない。
逆にリーダー自身が二段、三段の中核帯である場合、③か④になってしまう。
級位に応じてマイナス計算することにも上限はあったほうがいいようにも感じられた。栗返しになるが、チーム謎龍は総合二段であるし、チーム性癖は龍遊さんのマイナス補正で総合段位0である。もっとも、この辺りのバランスの取り方は運営も非常に悩まれたことと推測されるのだが。
◯結論
と、ここまで色々と書いてきたのだが、実際にはそんなこと考えずに「性癖で選びました~」「コスト重視で、一発入るかと思ってな?」みたいな選び方もしてほしいところだ。せっかくのお祭りである。仲のいいもの同士で集まるのもいいし、あるいは普段あまり絡むことのない人と話す機会でもある。そういうメンバー選びに関して、新規メンバーも参加した点、前回大会と同じチームメンバーがかぶることがなかった点も、筆者は評価している。
運営の裏話はわからない。なにかゴタゴタめいたことがあったりもするのかもしれない。ただ、リスナとしては楽しいお祭を催して頂いて、感謝するばかりである。
寝不足になりながらも、本当に楽しませて頂いたお祭りであった。
第三回は、当然あるものと信じているのだが、今から楽しみである。
◯余談
わたしはチームロゴ、ソノダヨ~の作ったやつがばちくそかっこいいと思ってます。他のを悪く言う意図はないのだけど、あれだけ質が違った。ソノダヨ~すごいね。
放送枠のサムネは最終日のものが好き。あの6文字といい、背後の倒してきたチームといい。いいよね、アレ。