「Tell Your World(livetune feat. 初音ミク)」の歌詞の解説記事のまとめ
Tell Your Worldは、2011年にGoogle ChromeのCMソングとして制作された楽曲です。当時の私は小学生でニンテンドーDSに熱中していたので、インターネットの世界に出会うのはしばらく先のこと…。
Tell Your Worldは、いつ聴いてもいい曲だなぁと感じる曲です。最近歌詞について調べていて、Tell Your Worldの歌詞を調べていると製作者のkzさんのインタビュー記事を見つけました。面白かったので内容を軽く整理してみよ
うと思います。
『Tell Your World』の歌詞をkz本人が解説「初音ミクが居るからこそ“クリエイター”が主役になれるという想いで作った」【ボカロP:kz インタビュー】
書かれていたこと
楽曲制作の背景とコンセプト
最初に書いた通り、Google ChromeのCMソングとして作成されました。広告代理店との最初の打ち合わせでCMのデモ映像を見て、それから一週間という短い期間で制作されました。
インターネットブラウザのCMなので「インターネットを媒介としたクリエイター同士のつながり」がコンセプトでした。また、歌詞はインターネットで楽曲を投稿する人をイメージして書かれています。
kzさん自身がインターネットから恩恵を受けて感謝していたので、「この歌詞は僕が絶対書けなきゃ駄目だろう」と思われたそうです。
kzさんがどのように歌詞を書くのか
最近作詞についてのライトノベル(作詞少女)を読んで、作詞がどういうものかふわっと知りました。
作詞とは「音楽語(曲が伝えていること)を言葉に翻訳するステップ」のようです。作詞は作曲と違って、普段使っている言葉でできるので一見簡単そうに見えます。しかし、曲が伝えたいことを理解しなければ作曲はできません。また、作詞を先に行う詞先(しせん)より、作曲を先に行う曲先(きょくせん)の方がやりやすく、一般的だということを知りました。
kzさんもメロディを作るのが先で、その後にサビの歌詞を作り、他の部分の歌詞を作っていくとのことでした。「歌詞から作ったことはこれまで一度もない」「歌詞を書いてからメロディを変えることはやらない」というのが印象的でした。
クリエイターの勝利の瞬間
曲を作ったときに「勝ったな、がはは」と思う瞬間があるらしいです。
Tell Your Worldの歌詞を一週間で出せたのも、いい曲が作れたという手応えがあったから。他の作品についても「これ以上のものは、現時点では作るのは無理だと思った」という言葉があり、作品を納得するところまで持っていく姿勢と力量が素敵だなと思いました。
文章書きの端くれとして見習いたいところです。
最後に
どこを切り取ってもいい曲ですが、個人的に好きなポイントを一つだけ。
Tell Your Worldといえば、サビの「君に伝えたいことが 君に届けたいことが」をイメージします。2番の後の間奏の最後の「教えてよ 君だけの世界」でタイトルを回収した後、歌詞が「君が伝えたいことが」に変わるところがグッときます。
楽曲を届ける人ではなく、伝えたいメッセージがある人、つまり全ての人に刺さる楽曲だなと思います。