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1年でナポリに3回行った話 [3]

旅の醍醐味の一つとして、旅先からさらに身軽な小旅行にいくことがあります。スパッカナポリ(旧市街)もそれほど広大ではありませんので、2日も歩けば十分に回ることができます。ナポリから足を伸ばして日帰りの小旅行を検討すると、実は魅力的な場所が多数あります。

ヘルクラネウム

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電車でNapoli P. Garibaldi駅からErcolano Scavi駅まで行きます。所要時間は20分ほどです。駅の南側に降りると坂の下に海が見えます。海を目指すとこの美しい遺跡が迎えてくれます。ポンペイと同じくヴェスビオ山の噴火で灰に埋もれて1600年眠っていた街なのですが、ポンペイよりも保存状態が良いそうです。

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夏の夕方に行くと最高です。

ポンペイ

Napoli P. Garibaldi駅からPompei scavi駅まで電車に乗ります。30分ほどです。

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入場は有料で、そこそこ高いのですが、満足感はそれを遙かに上回ります。

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馬車が残した轍が石畳に残っている様を見れるなんて最高じゃないですか。こんな感じでひたすら石畳や不整地の応酬なので、しっかりした靴で行く方がいいと思います。あと、真夏は暑すぎるのであまりお奨めできません。

サレルノ

Naples Centrale駅から電車で1時間で行けます。

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ナポリよりしっとりと落ち着いた感じの街であるサレルノですが、街がもう少しナポリよりタイトで、1日で十分観光できると思います。海からすぐ近いのも良いです。この一帯は第二次世界大戦中に連合国軍が上陸作戦を展開した場所です。

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当然食事はシーフードです。自家製の生パスタなんて最高ですね。Osteria dedicato a mio padreというお店です。

アマルフィ

あまりに著名な観光地なので、若干斜に構えて行ったのですが、素晴らしく良いです。ナポリから電車とバスを乗り継いで行けますが、時間が掛かりすぎるのでレンタカーかツアーバスが現実的だと思います。

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レンタカーのパンダで行ったのですが、ナポリからGoogle Mapsに従うとソレント半島を縦断するルートを走らされます。これがジロディタリアの山岳ステージにでも採用されそうなエグい山道だったので、思わず調べてみると実際に2013年の第3ステージに採用されていました。慣れないレンタカーでゆっくり走ろうものなら地元民は容赦無く抜きにかかってきます。イタリア人はハンドルを握ると一層気が短くなるのです。

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サレルノから海岸沿いに西に向かう平地のルートもあるのですが、もっとお奨めしません。道が狭い上に、スクーターがどんどん抜いてきます。対向に大型バスが来るとすれ違いは神経を使います。途中の景色は素晴らしいのですが、左ハンドルのMT車に慣れている方以外はナポリからバスツアーで行くのが最良です。

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もう一つアマルフィまでクルマで行く難点は、夏に行くと大混雑で駐車スペースが一切ないことです。少し西まで山を登って路駐したのですが、ここは地元民しか置けない場所でパーミットが必要だったようで、見事にレッカーされました。アマルフィの海飛沫を浴びる一等地に保管されている図です。

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なかなか個人旅行にはハードルの高いアマルフィですが、この景色を見るために行く価値はあります。

パエストゥム

遠いです。ナポリから100kmほどに過ぎないのですが、クルマで2時間ほどかかります。南イタリアは交通の便が悪いです。途中はアウトレットモールがあるのと、モッツァレラチーズ工場があるくらいで、見るべき所は何もない田舎です。それでも行く価値はあります。

クルマで行った場合、田舎なので路駐できそうな雰囲気ですが、路駐しようと思った場所にガラスが散らばっていたので、ちゃんとお金を払って駐車しました。そこは南イタリアなので油断はしない方がいいと思います。

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ギリシャですか?って感じですが、実際にギリシャから海を渡って流れ着いた人々がこの地に築いたそうです。しかも、現在ギリシャに現存するものよりも程度が良いそうで、かなり貴重なものを見ることができます。これはポセイドンをまつる神殿です。

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ギリシャに残るパルテノン神殿などは戦火の影響などで長年足場組まれて修復作業が行われていたそうですが、パエストゥムの神殿群は一切鉄骨やコンクリで補強されず、自立しています。紀元前の建物が現存しているのは驚異的ですね。併設の博物館もお奨めです。夏は暑すぎるので春か秋に訪れるのが良さそうです。

以上紹介した他にもナポリからフェリーで行ける青の洞窟で名高いカプリ島などもあるのですが、今後チャンスがあれば行ってみたいと思います。

皆様のサポートに新たな冒険に旅立つことが可能となります。NZ南島に行きたいと思っています。