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【猫考】猫の吐きもどし対策について②犬との関係性1

 猫族が文字を解さなくて本当によかったと書きながら思っている。筆者がここに書いているのは、いわゆる「猫脅威論」であるのだが、猫族にとって、この猫脅威論というのは最も、忌むべき、消すべき、否定すべきものである。もし、猫に文字が読めたのなら、すぐにも筆者は消されている(ありとあらゆる方法で無かったことにされる)ことだろうと思う。書きながら、振り返ると猫(残念ながら、うちにも猫がいる♀12さい)がこちらをじっと見ている。おそるべき直観である。

 ん? なにしてるの?

 という具合である。こわ。

 こわ。と思うと、毛づくろいをはじめる。これは、擬態である。気づいていないふりをしているのである。

 気づいていないふりをしているということに、こちらが気づいていることに気づくと、いなくなる。ベランダに行ったのであろう。このように、猫は兎に角、慎重で、つけ入る隙がまったくない。尻尾をぜったいに掴ませない。

 猫族は、犬という哺乳類の存在のことを理解しているし、その利用法についてもよく考え抜き、利用している。猫は、犬という存在を利用し、自らの存在感を見えにくくしている。もし、現状、犬がいない世界であれば、「猫脅威論」はもっと、筆者以外にも理解されたであろうし、気が付くひとも、もっともっと多くいたであろう。

 カムフラージュ。

 猫は犬を、利用している。これは数万年に及ぶ関係性である。この歴史の積み重ねを、猫は完全に理解している。犬は、全く知らない。犬の関心事は現在性と、主人(人類)との関係性である。

 猫は、現在・過去・未来、すべてを見通している。とくに未来への執着が異様につよい。どの生物よりも。過去と現在、すべての世界を統べるのが、自分であるということを知り尽くしている。未来においてもそうであるように、ありとあらゆる手段を使う。常に、自分がトップに居ること、居続けること、彼・彼女らの関心は、それだけである。
 

本稿つづく


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