見出し画像

【読書記録】「図書館のプロが教える〈調べるコツ〉 誰でも使えるレファレンス・サービス事例集」浅野高史・かながわレファレンス探検隊

この動画で紹介されていた司書の情報検索技術の高さが想像以上だったので、東京の丸善で買ってみた。

まずこの本自体が雑学本として完成している。第一の事例が「よくライオンの口から水やお湯が出ているが、その由来は?」なのである。正直これだけで立派な本として出版できるのではないか。他にも「ピラミッドに『最近の若い者は…』という落書きがあるってホント?」のように巷では流布しているが裏ドリされていないもの、「『亀が空を飛びたくなったので』という話は何に出ていますか?」のように質問と答えが入れ替わったようなもの、「ミロのヴィーナスの復元図が見たい」のように実在しないはずのものなど、どれをとっても雑学として第一級の疑問ばかりである。

図書館におけるレファレンスサービスの事例集を扱う以上、当然答えの紹介に留まらない。全ての疑問に対して文献による裏ドリがされている。個人的にはこの手の事例集のようなケーススタディは要領がつかめず煩雑で苦手なのだが、この本に関してはむしろ個別的な事例を扱ってくれた方がいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?