東京人のトーキョー散歩〜ニコライ堂〜
1)東京の中心で異国文化を体感
御茶ノ水駅は“学生街”という印象が強いが、聖橋側に出ると一度は見学してみたいスポットがいくつかある。まず、聖橋といえば、今やJR中央線×JR総武線×東京メトロ丸の内線が交差する有名な撮影スポット、そして湯島聖堂と神田明神、さらに絶対外せないのがこの「東京復活大聖堂(ニコライ堂)」だ。
駅から徒歩2、3分なのでちょっとした隙間時間に訪れることができる。(ただし、拝観時間が限られているので出かける前に拝観時間をあらかじめウェブサイトで調べてから出かけたい。
https://nikolaido.org
2)「正教会(Orthodox Church)」とは
信者以外は教会内部に張られているロープの中へは入れないが、ロープの手前でも全体を十分見ることができる。ちょうどガイドの方がいらっしゃり、説明中だったので途中ではあったがそのグループに参加してお話をうかがった。
「正教会」とはなんぞや?
キリスト教というとパッと思い浮かぶ日本人が比較的馴染みのあるイタリアやフランスに多い「カトリック」やドイツなどに多くみられる「プロテスタント」とはどう違うの?ってことが、いい年になってもよくわかっていなかったので、ガイドの方の説明や、いただいたパンフレットから「なるほどな〜」と、とても勉強になった。
まず、日本語で“正教”と書くとまるでこれが正しいキリスト教と主張しているように見えてしまうが、そうではないとわかった。
キリスト教の同じ教義を幹にしつつ、途中で分裂していったのが「ローマ・カトリック」や「プロテスタント」で、ある意味において元々の教義を守り続けているのがこの「正教会」のようだ。だから“正教”ということか。
キリスト教流派のなかでどれが一番、どれが正しい、どれが絶対とかそういうことではなく、それぞれの特徴があり、現代においてはお互いの存在を認めながら共存しているだなとわかった。
内部は撮影禁止なので、画像では残せず、私の拙い言葉でうまく伝えるのが難しいが、カトリックやプロテスタントの教会よりもクラシカルで荘厳な印象を受けた。教会は“ビザンチン様式”で建てられているそうだ。はるか昔、高校時代の世界史の教科書で習ったかも・・・日本にいると“イコン”なども書物や美術館などでしか目にできないので、イコンのホンモノが見られるのも大変貴重。十字架の形も馴染みの形とちょっと違っていて、その解説にもふむふむ。なるほど。
日本で教会を見学しようとすると比較的「カトリック」や「プロテスタント」が多いので、「正教会」の教会をこんな都心で拝観できるのはありがたいことだと思った。
そして、しばしの間ではあったが、厳粛な気持ちになれるこの場、この時間を心から慈しんだ。🧳