それは韓国語なのか朝鮮語なのか
主に朝鮮半島で使われている言語がある。
韓国では韓国語、朝鮮民主主義人民共和国では朝鮮語と呼ばれている不思議な言語である。
例えば英語はどこで使われていようが、誰が話していようが英語なのにだ。
さらにその言語は、あらゆる言語がそうであるように、朝鮮半島だけでなく日本、中国、ロシアなど朝鮮民族の移住の歴史とともに各地域で独自の進化をとげている。
その呼称も日本では韓国語、朝鮮語、ハングルと呼ばれ、中国では朝鮮語、ロシアでは…ロシアに移住した朝鮮人を高麗人(コリョサラム)と呼ぶが、彼らは朝鮮語や高麗語と呼ぶらしい。(在日朝鮮語のようにだいぶクセの強い高麗語だと聞いたことがあるが、それはまた高麗人の話とともに他の機会に。)
ちなみに日本で一部使われている「ハングル語」に関しては完全に間違いなので、使っている人がいたらぜひ正してあげてほしい。ハングル=文字を表しているので、ハングル語とは日本語をひらがな語と言っているようなものなのだ。
ただしNHKなどでハングル講座としているのは、日本国内に朝鮮語学会やら韓国語学会やら、なんやいろんな主張があるので便宜的にハングルという呼称を使っている。
で、なぜ日本ではひとつの言語に対して呼び方が違うのかというと、上記のように偉い先生方の各学会で主張が違うからなのだ。
そもそも朝鮮半島で使われていた言語なのだから朝鮮語だ。いや、韓国で使われている言語をおもに学ぶのだから韓国語だ、という風に。
なので結果的にどう呼ぶのか。
何か主張したい信念のようなものが特別あるわけではないのなら、日本国内においては、自分の主張と近いなと思う呼び方でいいんではないでしょうか。
でも中国朝鮮族は朝鮮語と呼んでいる人しか知らないなぁ。
ちなみに中国語を漢族語=ハンジョクマルと呼んでたな。
いったいなんの話をしたいかというと、この言語は韓国以外でも通じる人たちがいるんだよ!ということを学習者の方たちに知ってほしいということでした。
ということで今回はちょっとだけ言語の呼称についてのお話し。