見出し画像

Google ドキュメントの「見出し」スタイルで行間が広すぎるのを解消する!段落の前・後のスペースを削除する方法

この記事はGoogle Workspace 標準機能 Advent Calendar 2024の22日目の記事です。

こんにちは!ゆるふわクラウドおじさん こと、Teeda と申します。『Google アプリの教科書シリーズ』という本を毎年Amazon で販売していたり、YouTube チャンネルUdemy で学習用動画を公開しています。

Googleドキュメントの「見出し」機能、使ってますか?
「見出し」機能を使用すると、見出しのレベルを反映した目次を挿入できたり「ドキュメントの概要」を表示できます。また、見出しのレベルごとに統一した文字の見た目を設定できます。

こんな便利な機能がある一方で「見出し」の行間が広すぎて段落内で違和感を覚えることはありませんか?特に「無題のドキュメント」を作成した時点での設定のまま「見出し」を使用していると、意図せず行間が広くなってしまうことがあります。

この記事では、Googleドキュメントの行間を調整する方法を詳しく解説し、見出しに対して行間を適切に設定する方法を説明します。この記事を読めば、見出しの行間を適切に調整し、読みやすい文書を作成できるようになります。


「見出し」を変更すると行間が広くなる?

Google ドキュメントの文書で設定できる見出しには「見出し1」 から「見出し6」までがあります。
キーボードショートカットで、

  • Ctrl + Alt + [1]:指定した範囲の文字を「見出し1」のスタイルに変更

  • Ctrl + Alt + [2]:指定した範囲の文字を「見出し2」のスタイルに変更

  • Ctrl + Alt + [3]:指定した範囲の文字を「見出し3」のスタイルに変更

  • Ctrl + Alt + [4]:指定した範囲の文字を「見出し4」のスタイルに変更

  • Ctrl + Alt + [5]:指定した範囲の文字を「見出し5」のスタイルに変更

  • Ctrl + Alt + [6]:指定した範囲の文字を「見出し6」のスタイルに変更

の操作によってスタイルを変更できます。

スタイルを変更した文字の大きさと同じ設定に「標準テキスト」に対して設定するとこのようになります。

← 左:「見出し」のスタイルを設定
 「標準テキスト」のフォントサイズを変更:右 →

右側の「標準テキスト」の文字の大きさを変えたものは、それぞれの行の間の高さは変わらないのですが、
左側の「見出し」のスタイルを変更しているものは、それぞれの行の間の高さはバラバラになっていて「標準テキスト」のものより広くなっています。

「見出し」のスタイルの行の間隔を変更したい

「標準テキスト」の時の行の間隔が望ましいと考えている人の中には「見出し」に設定すると行の間隔が勝手に変更されてしまい直すことができないため「見出し」は使用禁止にする人もいるかもしれません。文字の大きさや背景色などの文字の書式を変更するして、見出しのようなものとして使用する人もいることでしょう。

見出しを変更しても「標準テキスト」のような間隔にできます。
「見出し」のスタイルを変更した文字列の「行間隔と段落の間隔」を確認します。

見出し のスタイルを設定した文字の「行間隔と段落の間隔」

次に「標準テキスト」の文字列の「行間隔と段落の間隔」を確認すると、

サイズを変更した「標準テキスト」の「行間隔と段落の間隔」

この2つを比較すると、行の間隔が「1.15」という値であることは変わっていません。左右で異なるのは、
「見出し」 ⇆ 「標準テキスト」
段落の前のスペースを削除 ⇆ 段落の前にスペースを追加
段落の後のスペースを削除 ⇆ 段落の後にスペースを追加

となっていることだと確認できます。
これはすなわち「見出し」のスタイルに指定すると
「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」が表示されるということは、段落(=見出し)の前にスペースが挿入されている
ということを示しています。
つまり「見出し」のスタイルを適用すると、段落の前と段落の後にスペースが勝手に追加される、という設定になっているのです。

「標準テキスト」のままだと、
「段落の前にスペースを追加」「段落の後にスペースを追加」が表示されるということは、段落(=見出し)の前にスペースが挿入されていない
という設定になっていると言えます。

行の間隔を標準テキストと同じくらいにしたいなら、
「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」
をクリックします。
例えば「見出し1」に指定した文字列の範囲で
「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」の操作をしてみます。

⇦ 左:「見出し1」のスタイルに指定した箇所の
「段落の前のスペースを削除」をクリック
「段落の後のスペースを削除」をクリック

するとこのように、見出し1 の上からの配置については同じようになりました。
「見出し2」以降が未設定のため、
「見出し2」の「段落の前のスペース」が存在しているかめ、
「見出し2」以降は「標準テキスト」に書式設定したものとは異なるのです。

次に「見出し2」に指定した文字列の範囲で
「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」の操作をしてみます。

⇦ 左:「見出し2」のスタイルに指定した箇所の
「段落の前のスペースを削除」をクリック
「段落の後のスペースを削除」をクリック

するとこのように、見出しを設定した文章も、標準テキストの文章も、同じ行の間隔となります。

他のすべての見出しに対しても「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」の操作をします。

複数の行を指定して
「段落の前のスペースを削除」
「段落の後のスペースを削除」
の操作ができます。

「見出し n をカーソル位置のスタイルに更新」を忘れずに

「見出し」の行の間隔を削除しても、操作している文書全体として、見出しに対する「行の間隔」の設定は変わっていません。

「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」の操作をした「見出し1」の範囲に対して、もう一度「見出し1」を設定すると、

「段落の前のスペースを削除」「段落の後のスペースを削除」の操作をした
「見出し1」の範囲に対して、もう一度「見出し1」を設定
段落の前後にスペースが挿入されてしまっている

このようにならないよう、
「段落の前(後)のスペースを削除」などの操作を行なった「見出し」の範囲を指定して
「スタイル」>「見出し n 」▶︎
 「見出し n 」をカーソル位置のスタイルに更新
をクリックして文書のファイル内の見出しなどのスタイルの設定を統一しましょう。

見出しのスタイルを変更したい範囲を指定
スタイル >スタイルを変更したい目次のレベルにマウスカーソルを合わせる▶︎
「見出し n 」をカーソル位置のスタイルに更新
すべての見出しのスタイルを変更後のイメージ
新しく見出しのスタイルに変更しても、行間(段落の前・後のスペースが追加されていない)

ちなみに…段落スペースじゃなくて「行の間隔」を変更すると

←左:段落の前・後にスペースを挿入すると、改段落(Enter キーを押して挿入)の前後だけ行間が変わる(スペースが挿入される)
行の間隔を変更すると、
改行・改段落・次の行まで入力が続いている文章
にかかわらず、同じ行の間隔:右→

このようになります。
見出しのスタイルそれぞれの
「行の間隔」「段落の前・後のスペース」がどのようになっているかを確認し、文書全体を通して、その文書の目的を達成しやすい設定に変更しましょう。

まとめ:無知によって不自由な二択を迫られる

Google Workspace 標準機能 Advent Calendar 2024の22日目の記事でした。

Google ドキュメントを効果的に活用する上で、見出しの活用こそが効率的な文書作成の最大の成功要因と言っても過言ではありません。
見出しを活用することで、

  • 目次に見出しの内容を反映(スタイルの階層構造、ページ番号など)

  • ドキュメントの概要に表示

  • 見出しごとのスタイルのデザイン統一

など、見出しによる便利さの向上は枚挙にいとまがありません。
とはいえ、見出し機能を設定したために、行の間隔が狂ってしまった、ほんとは行間をそのままにしたいのに、不自然に広い行間で我慢しないといけない、美しくない。
といった不具合が起こってしまいます。

この不具合が起こる原因となる設定がどこにあるのかを理解できないと、
A:たくさんの便利を諦めて「見出し」は使わない
B:「見出し」を活用するが美しさを諦める
という「不自由な二択」を迫られます。

標準機能の存在や、機能のカスタマイズの方法を知らないことで、
よりよい選択肢を考察することができなくなってしまいます。

「行の間隔」「段落の前・後のスペース」がどういうことを設定するものなのかを認識していると、
C:行の間隔を元々の設定と同じまま、便利な見出し機能を活用する
を編み出し、実装できるのです。

これは「見出し」の機能だけの話ではなく、Google ドキュメント、他のGoogle アプリ、ひいてはあらゆるクラウドサービスやソフトウェアの活用にも応用できる考え方です。

標準機能をくまなく理解し、柔軟な発想ができることで、これまでに存在していたり今後直面するたくさんの不便が、実はこんなに簡単な操作で解決できるかもしれない!他にも解決できることはないか?

と、なんでも解決でき、世界が変わります。
ぜひ、便利な標準機能を使いこなして、スマートでハッピーな活動をしましょう!

Google Workspace 標準機能 Advent Calendar 2024のご参加者さん、お待ちしています。

いいなと思ったら応援しよう!