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『ハッカーと画家』より自分とは違うゲームに乗っかるということについて

毎年年末年始は本を何冊か買い込んでいつもとは違った趣の本を読むようにしてます。今年はこちらの本。

ハッカーと画家(Paul Graham)

まぁまだ全部読んでないんですけど。

文学部でプログラミングをやっている人間として、文系的なアプローチでプログラミングやコンピュータサイエンスを勉強してみるって一度はやってみたりすることだと思うんですよね。結構プログラミングも哲学とは隣接している領域多いですし。

この本は、天才ハッカーにして、ベンチャー起業家、作家というポールグレアム氏が書いた本で、技術革新と創造性が交錯する現代において、ハッカーと画家の共通点を探りつつ、ものづくりの本質や成功するビジネスの秘密を本質的に掘り下げるもの(だそうです)。コードとかは出てこず、文系の知識だけでも大部分をは楽しめます。

まず『ハッカーと画家』っていうタイトルがいいですよね。

名著として知られてるのでいつかは読みたいなーと3年くらい前から思ってたところ、完全に忘れた今になって五反田のブックファーストで偶然邂逅を果たしたので買ってみることにしました。

『どうしてオタクはモテないのか』

その中でもちょうど今読んでて面白いなぁと思ったのが、2章の『どうしてオタクはモテないのか』というところ。ちなみにこれは社会ではなく学生生活での話をしてます。

かいつまんで要約すると

特定のものに興味を抱くオタクっていうのが、いわゆる学校社会で重視されるものには興味を抱かないので周りからは「ゲームに乗ってない」とみなされて理解されなくなってしまいがちだ、と(ここではどれだけ人気になれるかゲーム)。だけれどもそれは彼らは異なるゲームをプレイしているだけであって、個人の興味を大切にすることや、頭の良さというのが本質的には価値があることだということ。


一種、自己救済というか自己正当的な話と聞こえなくもないとは思うんですが、個人的にはこの「ゲームに乗ってるか・乗ってないか」という話がだいぶ自分の身近な話にも応用できる考え方だなと感じました。

自分の目指すもの

例えば、クライアントのために昼夜問わず働いて年収1,500万とか、せどりで月収100万達成したとか、まぁそういう話を押し付けてくる人もいるんですが、別に自分はそういうゲームをやってるつもりはない、と。

確かにそこを目指して頑張ってる人がいるのは分かりますし、その努力量に対しては目指しているベクトルが違うだけでリスペクトを払うべきだと思います。ただあくまで自分がやっているゲームの中でいう上級者の定義は、好きなことを極めてそれで精神的に豊かになってる人達なので、別に言われたからといって目指そうというような憧れはしない。

個人的なロールモデルは身近に何人かいるんですが、例えば短期留学時のホストマザー。彼女はコミカレの生徒会長を務めたのち、UCバークレーを卒業、その後環境系のスタートアップを立ち上げ、今は大西洋を見渡せる坂の上に大きな一軒家を構えています。確かにそこにお金など物質的なものは付随してくるかもしれないですが、それはあくまで彼女のやりたいことの副産物だったと思うんです。

他にもインドが好きで日本を捨てて現地就職をして、そこでインドについて発信することで社会的に価値を生み出している人だったり、毎週末の個人開発でコツコツコードを書き、それが今では月間35万ユーザーを生み出している人だったり。

そういう世界の方に自分は身を投じたいと思ってますし、今現在の自分の興味がそっちに向かった状態でいると、職場での周りが話している興味の方向性と自分の関心がずれるのはしょうがないなぁって。

そういう時にこの本の「同じゲームをやっているかどうか」という話は腑に落ちる話でしたね。ちょうど年の瀬ですし、来年のことを考えたりするときに本質的に自分が価値があると思えるものに時間を費やすということは何なのか考えさせられました。

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