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スパッツ

今冬よりインナー(ボトム)を10分丈のスパッツに変えた。

ワタクシが一昨年の夏に倒れ、その後遺症(?)として身体表現性障害に起因する下肢弛緩が残ってしまった事は、過去の記事で繰り返した通りである。
一時期は左半身が思うように動かず両手の握力が20以下まで落ちる等随分な目に遭ったが、リハビリテーションの甲斐あって下肢弛緩以外の諸症状は緩和し、下肢弛緩についても松葉杖があれば何とか歩けるまでにはなった。

その下肢弛緩対策の一環として、言わばサポーター代わりにスパッツを導入した次第である。所謂【ズボン下】(或いは【ステテコ】)と言われるタイプのインナーと異なり、程良くふくらはぎにフィットし、しかもサポーターと異なり過度に締めつけないのがありがたい。通気性が良いのもポイントが高い。

スパッツと言う呼称は和製英語とされる。本来、スパッツ(Spats)と言う語は軍服のズボンの上から装着する【脚絆】(きゃはん)の事を指す(イメージ的には登山用のゲートルが近いか)。
日本で一般的にスパッツと呼ばれる、伸縮性素材を用いたインナーは海外ではレギンス(Leggings)と呼ぶ。一時期日本でも海外の呼称に倣いレギンスに統一しようと言う動きがあったらしいが、巧くいかなかったようだ。

昔はスパッツと言えば女性用のインナー…と言うイメージがかなり強かった。だが多様性を謳う時代を反映してか、最近は男性用のスパッツもかなりの種類を見かける。
スポーツタイプやノーマルタイプ等幾つかの種類があり、デザインや色も豊富だ。
そう言えば近頃は男性用競泳水着もスパッツタイプになった。素材が進化し、泳ぐスピードを稼ぐ為に着用面積を減らす必要が無くなったのが理由らしい。

因みにワタクシはインナーを黒で統一している(理由は特に無いのだが、白いシャツやインナーは汚れが目立つのであまり好きにはなれないと言うのはある)ので、スパッツも当然黒である。

スパッツを穿いて見て感じた印象は「アカン、もうこれトランクスやボクサーブリーフには戻れない」だった。穿いているのを忘れそうな位に軽い穿き心地、何より寒い日にスパッツをインナーに穿くと俄然暖かい。暖房の利いた部屋でもオーバーヒートにならないので、多分夏は夏で適度に熱を逃し快適に保ってくれるのだろう。

子供の時分、父や年配男性がズボン下を愛用しているのを見て首を傾げた記憶があるが、スパッツの快適さに気がついた今なら、父や年配男性の気持ちがほんの少しだけ判る気がする。スパッツやズボン下等の10分丈インナーには、老境に差し掛かった男性の下半身を柔らかく守ると言う、立派な機能が存在するのである。

(ヘッダー画像はウィキメディア・コモンズより借用しました)

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