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愛とぬくもりの冬瓜スープ
過日、在所の地域ボランティアに正式登録した。
元々在所の各地で開催されている【こども食堂】にはボランティアの一員として参加していて、子供の話し相手や絵本の読み聞かせ、イラスト提供(塗り絵等の原画)と言うカタチでお力添えしていたのだが、そこから更に一歩踏み込んだカタチでの活動を見越して…の登録である。ボランティアの詰所に在中するスタッフの方はワタクシが登録を決意した事を大変喜んでくれた。
そして本日は、ボランティア登録後としては初の活動と相成った次第である。しかも二件ハシゴした。一件目はフードパントリーの食材搬入。もう一件は先月から開始になった【なかよし食堂】と言うこども食堂のボランティアのお手伝いとして。
本格的にボランティアに参加して改めて感じたのは、意外な位己が如才ない人間だったと言う事である。本登録前を含め片手で足りる程度の活動しかしていない筈なのに、自分でも驚く位に体が動き口が動く(必要な声がけ的意味で)。普段は松葉杖が無いと満足に歩けない癖して、必要に迫られれば3kg入りの米袋をふたつみっつ担いで運び、段ボール箱に拳をくれてガムテープを破っては折り畳み、或いは外国の方相手にDeepL翻訳を使って筆談すると言った具合。昨夏、病に倒れた時には及びもつかなかった事だ。人間と言う生き物は、思い立ったらいつでも生まれ変われるものらしい。
そんな、今日のボランティア活動の内二件目の【なかよし食堂】だが、良い意味でワタクシのボランティアに対する意識を打ち砕いてくれる素晴らしい存在だと改めて感じている。
ワタクシは学生の頃から【ボランティア≒無償奉仕】と言う風に刷り込まれて生きて来たので、近年までボランティアの対価として何らかの謝礼を受け取ると言う発想が無かった。勿論今でもそうした謝礼なしの無償ボランティアは存在するのだろう。
だが、ワタクシがこれまで参加したボランティアは必ずと言っても良い位に何らかの謝礼を頂戴する流れになるのが常である(勿論、金銭ではなく物品で頂戴するのだが)。
一例を挙げると、我が家に大量にある折り紙用紙は随分昔に折り紙関連でボランティアのお手伝いをした際、余った折り紙用紙をそっくり謝礼として提供いただいた結果である。
今日のボランティア活動に対する謝礼は、とても心が籠もった一品であった。「寒い中外で受付作業お疲れ様です、こちらで体を暖めて下さい」との事で、モツ煮と冬瓜スープをご馳走になったのだ。
この冬瓜スープとモツ煮が途轍も無く美味かった。
モツ煮は下拵えが丁寧で柔らかく、白ネギが良いアクセントとなっていて「飲兵衛なら酒が進むんだろうな」と言う滋味だったし、冬瓜スープがまた素晴らしかった。一見白味噌仕立ての上品な汁物と言った雰囲気なのだが、ひと口含むとコクが深い。冬瓜は癖が無く、食感は上等な大根の煮物を食べているようでもあり、柔らかく煮えた部分は舌で押すだけでほろほろと崩れ、まだ火が通ったばかりの部分にはしっかりとした歯応えがあった。
厨房に立つ方に聞いてみたところ、味噌は不使用で鶏出汁と中華調味料のみで味をつけたとの返事。深いコクの正体は動物性蛋白質由来だった訳である。
体だけではなく、心も暖まる逸品だった。
同時に、ワタクシは漠然と下記の如く思ったりもしたのである。
(お手伝いしに来た筈なのに、これではすっかりお客様扱いでは…良いのかな、こんなおいしい思いをして)
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本日ワタクシがボランティアとして参加した【なかよし食堂】ですが、仔細を下記に公開します。お近くの方は是非足をお運び下さい。
【なかよし食堂】
開催場所●「そば秋」様
※千葉県市川市欠真間1-14-5
開催時間●15時〜19時30分
(食事提供・16時〜19時。無くなり次第終了です)
料金●大人(19歳以上)300円、19歳以下無料
内容●食事提供、レトルト食品・菓子配布
直近の開催予定日は下記の通りです
12月21日(土曜日)
1月25日(土曜日)
2月22日(土曜日)
3月22日(土曜日)
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※本記事は後日、関係各位と相談の上、必要な情報をアップデート予定です