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はじめてのE2Eテストツール導入

テクノロジーセクション プロダクト開発部の武山です。
私は現在、QAエンジニアとして、弊社サービスである TECH OFFER の品質管理を担当しています。
今回は、導入から約1年が経過した E2Eテストツールについて、選定から導入、運用を通じて感じた経験についてご紹介します。


E2Eテストツール導入の背景

弊社が運営する TECH OFFER は、月に2~3回ほどのリリース頻度で、サービス改善を行っています。そのたびに基本的な操作シナリオにもとづく手動テストをリリース前に実施しており、1回あたり約4~6時間の工数がかかっていました。この手動テストの効率化と品質のさらなる向上を目指して、E2Eテストツールの導入を検討し始めました。

E2Eテストツールの選定

E2Eテストツールの候補として、「MagicPod」、「Datadog」、「Autify」、「Mabl」の 4サービスを比較検討しました。
それぞれのツールを「費用」、「機能」、「サポート体制」、「外部連携」の 4つの観点で比較し、選定を進めました。

候補ツール

  • MagicPod

  • Datadog

  • Autify

  • Mabl

選定基準

1. 費用
MagicPod はテスト実行数に影響されず、定額でコストが安定しているため、予算管理がしやすく優位でした。一方、他のツールは従量課金型が多く、テスト実行数に応じてコストが変動するため、導入検討時点では具体的な費用を把握しづらいという課題がありました。

2. 機能
いずれのツールも基本的な機能は満たしていましたが、Datadog についてはテスト利用時に弊社システムとの相性が悪かったため候補から外れました。

3. サポート体制
国内製品である MagicPod と Autify は、日本語対応のサポートが充実しており、迅速な対応が期待できました。一方、Datadog と Mabl は海外製品であり、サポート体制に少し不安が残りました。

4. 外部連携
MagicPod は多くの外部連携ツール(Bitrise、GitHub Actions、Sauce Labs、BrowserStack、HeadSpin、Slackなど)に対応しており、この点でも優位性がありました。

以上の観点から、特に費用面でのメリットが大きいと判断し、MagicPod の導入を決定しました。

MagicPod導入後の効果と課題

MagicPodの導入により、直感的な操作で自動テストを簡単に構築でき、リリース前に行っていた手動テストの多くを自動化できました。

一方、導入時に課題となったのが「ロケーター設定」の微調整です。MagicPod は UIオブジェクトを AI が識別し、自動でロケーターを設定してくれますが、一部の要素では手動で設定する必要がありました。
設定については以下の公式ガイドやサポートの力をお借りし、無事に解決することができました。
MagicPodでのロケーター編集

サポートはメールでの対応でしたが、非常に丁寧に対応いただきました。

最後に

直近では、TECH OFFERサービスにおいて、利用者にメール配信する処理においても自動テスト化しました。具体的には、メールを受信し、メール内のリンクからページに遷移するといった一連の操作を Gmail Web API を使用することで実現し、効率化を進めることができました。

まだまだ学ぶべき部分は多くありますが、今後も E2Eテストツールを活用し、テスト工数の削減や品質の向上に取り組んでいきたいと考えています。
加えて、MagicPod のさらなる進化にも期待したいと思います。

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