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【ぼくは"元"航空管制官】ステージ10 ~憧れのシンガポール航空に~

こんにちは。元航空管制官の田中秀和(たなかひでたか)です。
皆さんはシンガポール航空を利用したことはありますか?私は今回初めて搭乗する機会を得ましたので、感じたことやお得情報をご紹介させて頂きます。

セントレア(中部国際空港)にて
搭乗したシンガポール航空「ボーイング787-10」同型機
セントレア(中部国際空港)にて

今年の1月に在京シンガポール大使館の一等書記官とご縁が生まれ、そのタイミングでシンガポール航空の名古屋-シンガポール路線が35周年を迎えるニュースを耳にし、何か運命的なものを感じてシンガポールまで行ってきました。私にとっては初めてのシンガポール航空利用、初めてのシンガポール旅行です。

今回搭乗したシンガポール航空の航路
名古屋-シンガポール

シンガポール航空は、航空サービス格付け会社のスカイトラックスにより2023年の「世界最高の航空会社」に選ばれました。最新の2024年版だと残念ながら2位に後退してしまいましたが、それでも世界トップクラスの評価を得ていることに変わりありません。サービスの質が売りと言えるフルサービスキャリアで、数を増やしているLCC(格安航空会社)の戦略とは真逆と言えるかもしれません。

画像:シンガポール航空提供

まず運賃ですが、燃油サーチャージと航空保険特別料金が基本運賃に組み込まれているため、購入時の金額がその後変動することはありません。他の航空会社の場合、非常に安い運賃で予約したつもりでも結局燃油サーチャージが重くのしかかり、思っていたよりもトータル運賃が嵩んだと言うことが有り得ます。シンガポール航空はそういうことがなく、非常に分かりやすいシンプルな運賃構造となっているということです。購入した際の金額から変わらないのは、元々運賃が高い国際線を利用する際には大変安心出来る仕組みだと思います。更に、今回私は名古屋-シンガポール路線35周年記念に合わせた「35%引き」というセールも利用出来ました。この様な情報にアンテナを張っておくと、よりお安い価格でシンガポール航空を利用することが出来ます。ちなみに、直近だと2024年10月17日から29日までの13日間限定で、セントレア発往復航空券が最大19%オフというセールが実施されていました。

そして、セントレア発のシンガポール航空便の搭乗で、チェックインカウンターにて希望した人には「名古屋就航35周年記念ステッカー」が貰えました(2024年10月時点)。あくまでも希望者に対して先着でというサービスなので、知らないと受け取ることは出来ません。私はちゃんと頂いてきましたが、こういう所も航空ファンならばしっかりと抑えておきたいですね。

名古屋就航35周年記念ステッカー
画像:シンガポール航空提供

更に、シンガポール航空には「クリスフライヤー」というリワードプログラムがあるのをご存知でしょうか?簡単に言うとマイレージシステム+αなのですが、ただマイルが貯まるだけでなく、色々なサービスが充実しているので是非登録することをお勧めします。例えば、予約時にクリスフライヤー会員番号を紐付けると、機内Wi-Fiサービスを無料で利用することが出来ます(※一部機材を除く)。私も往復共に利用させて頂き、機内からのSNS発信や、FR24(FlightRadar24)を使って自機の周りの機体を探すのに活用させて貰いました。おかげで、何機かすれ違うのを目に出来ました。また、シンガポール航空公式アプリをダウンロードしてクリスフライヤー会員番号に紐付ければ、機内食メニューの事前確認や各種特別食への変更も可能ですし、自動チェックインや搭乗口、手荷物受け取りターンテーブルの案内等も配信されてくるので、とても便利です。

シンガポール航空グループのリワードプログラム「クリスフライヤー」
🔗https://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/ppsclub-krisflyer/krisflyer/

機内食と言えば、名古屋就航35周年記念特別食が10月1日から10月26日まで提供されていました。ビジネスクラスとエコノミークラスでは内容が違いますが、私が頂いたエコノミークラス食は「名古屋の味:きしめんと知多牛、鰻ご飯」でした。鰻と知多牛でプチ贅沢を味わい、シンガポールに向けてしっかりとエナジーチャージが出来ました。なお、シンガポール航空では長年シンガポールで親しまれているビール「Tiger(タイガー)」も機内で提供していますので、現地到着前に一足早くシンガポール気分を味わうことも出来ます。

名古屋就航35周年記念特別食
画像:シンガポール航空提供

機内では往復共にビジネスクラスとエコノミークラス、それぞれに1名ずつ日本人CAが搭乗していました。英語による機内アナウンスの度に、日本語で追いかけてアナウンスして下さるので、英語が苦手な方でも安心ですね。シンガポール航空の女性CAのことを「シンガポールガール」と呼びますが、特徴的なバティック柄のサロンケバヤに身を包んだ優雅な姿と優しいおもてなしの象徴とされています。サロンケバヤは4色あり、職位によって変わります。男性CAのネクタイの色も同様に変わりますので、是非調べてみて下さい。私は機内で男性CAさん達に「チャンギ空港で買えるオススメのシンガポール土産はありますか?」と聞いてみたところ、とても親切に教えて頂けました。旅行誌に載る様な定番だけではなく、何が出てくるか分からない「CAさんのオススメ」も訊いておいて損はないと思いますよ。機内サービスが落ち着いた頃に訊いてみては如何でしょうか?

画像:シンガポール航空提供

また、シンガポール航空は飛ばしている機材が常に最新鋭と言うのも特徴です。今回搭乗した「ボーイング787-10」の他に、現在は「エアバスA350-900」「エアバスA380-800」「ボーイング777-300ER」「ボーイング737-8」「ボーイング737-800NG」を使用しています。シンガポール航空の機体更新頻度は世界的に見ても非常に短く、常に最新鋭の機材に入れ替えていますので、お客様の機内での快適性や環境面での貢献度は抜群です。

ボーイング787-10
画像:シンガポール航空提供

ここで、ちょっとマニアックな所もご紹介。シンガポール航空はスターアライアンスメンバーですので、シンガポール航空のクリスフライヤーではなくANAのマイルを貯めることも出来ます。ですが、セントレアではカウンター業務はドリームスカイ名古屋、グランドハンドリングはCSS(中部スカイサポート株式会社)が受託しており、どちらもJAL系です。事情を話すと長くなるので割愛しますが、シンガポール航空をJAL系スタッフが支えるセントレアはちょっと珍しい光景と言えます。セントレアでシンガポール航空をご利用の際は注目してみて下さい。

シンガポール航空公式ウェブサイト
🔗https://www.singaporeair.com/

さて、まだまだ話が尽きないところですが、既にいつもより倍の紙面を使っています。長文にお付き合い頂きありがとうございました。次のステージもシンガポール旅行についてご紹介したいと思いますのでお楽しみに。
Good day!!

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田中 秀和(たなか ひでたか)
1983年生まれ、愛知県出身。「ぼくは航空管制官」や「ぼくは航空管制官2」をプレイし、航空管制官志望を固める。2001年国土交通省入省、那覇空港での勤務を経て2008年から2020年セントレアで航空管制官として勤務。2020年3月末に退職し、現在は全国の空港やミュージアムでの講演・トークショー、小中高校での職業講話、学童・児童センターで航空教室や紙飛行機教室等を実施する。テクノブレインではテクニカルアドバイザーを務める。Facebookアカウント:元航空管制官のCafe&Bar準備室