役に立つ経営知識 組織編 その2
第5章 組織の目標
組織には目的と理念があることは第2章(その1)で触れておりますが、目的や理念を達成するためにはそれまでの過程が必要になります。そして、目的を達成するためには小さな目標が必要になります。
例えば、長期的・中期的・短期的と分けることがあります。しかし、この目標は目的を達成できるように考えていく必要があるものになります。
もし、目標を作らないとどんなことが起きるかというと、どの方向性に行けばいいのかが定まらなかったり、高すぎる目的でモチベーションが下がったりします。それをなくすためにも組織の目標が必要になります。
では、目標を決める際で気をつけることはなんでしょうか。
5−1 組織の目標を決める際の注意点
組織を動かしていくためには組織の目的、理念の他に目標が必要となります。しかし、目標といってもいくつかありまして、長期的、中期的、短期的の3種類です。
なぜ、ここまで細かく分けるかというと、目標を達成するためには低いところからスタートする必要があるからです。低い場所からスタートすることによって、目標を達成しやすくなるということは、組織メンバーのモチベーションの向上につながります。想像してみてください。
例えば、報告書を仕上げることを目標にした時に報告書が完成した際に達成感を得られます。時間をかけて報告書を作るということは労力を使っているわけですから、1つの成果物ができれば達成感も得られます。
でも、報告書をプレゼンするという目標があれば、報告書が終わったからといって、やることが終わったというわけではありません。プレゼンの資料も説明しやすいように作らなければいけないとなると道のりが長いですよね。
その際にモチベーションが下がる可能性があります。そんなことが起きないようにするためにも、低めの目標をいくつもこなしていき、ステップアップしていく必要があります。
でも、低い目標だけでは目標が確実に達成できるとは限りません。どのようにメンバーが共感してもらえる目標ができるかが重要です。目標を立てても、メンバー内でのズレや矛盾が生じてしまう目標はあまり好ましくありません。
例えば、新しいことを始めるとすれば、新しいこととは別の活動を行うことなのでしょうか。極端な話ですが、別のプロジェクトを作ってしまうものなのでしょうか。
このように、メンバー間でも発想が異なるため、全く違うものを想像してしまいます。この状態では、同じ方向を向いて、活動することは難しくなりますね。
でしたら、もっと具体的な目標を立てることを重視しましょう。例えば、新しい担い手を作り、地域の方のお助けをするとすれば、担い手というのを作り、そこを通じて交流を図るような形で活動を行なっていくことができます。
目標を作るのはとても難しいですが、順番を追って考えていけば考えやすくなります。何事もコツを掴むことが重要であり、企業などの目標や別の組織の目標を参考にしながら、何がこの人たちの考えのもとになっているのかを考えてみると分析ができるようになります。
第6章 組織の分業
今までは組織の目的や理念、目標を決めてきましたが、今後はメンバーをどのように動かせば組織の動きが良くなるのかという基本的な設計のお話に入ります。では、基本的な設計とはどのようなものがあるのでしょうか。1つずつ見ていくことにしましょう。
6−1 組織の基本設計
組織では横方向に分ける方法の水平分業と縦方向に分ける方法の垂直分業があります。そして、水平分業の中に並列分業と機能別分業の2つが存在します。まず、水平分業から紹介していきます。
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