問題解決のカギ:自分を疑う習慣
失敗や勘違いによるミスをしたとき、「もしかして」と自分を疑えていますか?この『自分を疑う』ということができないと、次の一手が間違った方向へ向かう可能性があります。
たとえば先日、小学6年生の長男から「自転車がパンクしたから修理して欲しい」と言われた出来事がありました。
私が自転車を見てみると、確かにタイヤがペチャンコ。とりあえず空気を入れてみようとバルブキャップを開けてみると、バルブ先端のナットが緩んでいる。「もしかして、コレが原因なのでは?」と思いながらタイヤの空気を入れると、空気も抜けずパンクしていませんでした。
私が乗らなくなったフレンチ式バルブのクロスバイクを長男に譲ったばかりで、きっと入れ方が分からなかったのでしょう。
でも、長男に聞いてみると「ちゃんと入れたけど、すぐに空気が抜けた」と真剣な顔で言っていました。
自分のやり方が違うのでは?と考えてみる
もし長男がパンクしたと思い込んでい一人で対処していたら、きっと間違った方向へと向かっていたでしょう。
しかし、こんな経験は誰でもあるのではないでしょうか。私も仕事で『ひとつの設定ミス』『起動忘れ』などしたときに、「自分はちゃんとやったから設備に不具合があるはず」と思い込み、気づくのに数時間かけたこともあります。些細なミスに気づいたときには職場で大事になっており、気まずい経験をしたこともあります。
そんな経験から、私は問題が起こったときは『自分のやったことを疑う』ことを最初にするようにしています。『疑う』というと聞こえが悪いですが、要は再確認するということです。
そして、『自分を疑う』うえで大事なのは、一息つき「何か間違っていないか?」と自問することです。私は次のステップで確認しています。
1. やったことを振り返る
冷静になって自分のやったことを振り返ります。注意するポイントはしっかり実施したか、忘れたプロセスはないかなど細かいステップに分けて考えるのが良いです。
「もしかして」と思ったら実際に見に行って出来ているか確認したり、メモを取って次のステップの『もう一度やってみる』で確認します。
2. もう一度やってみる
振り返りで見つけた「もしかして」に気をつけながら、問題が発生したプロセスをもう一度やってみます。これで成功すれば、自分の間違いに気づけて、さらには自身の成功体験にもつながります。
また、もし振り返り時に問題が見つからなくても、自身の思い込みによる些細なミスが見つかる場合もあります。「自分は間違っていないから大丈夫」と思わずに、自分に間違いがないか再確認するためにも、もう一度やってみましょう。
3. 他者に意見を聞く
長男がフレンチ式バルブの空気の入れ方が分からなかったように、自分が知らない知識はどれだけ一人で考えても、すぐにはうまくいきません。
そんな時は、知識のある人に意見を聞くことをおすすめします。知識のある人が近くにいない場合は、書籍やネットで調べたり、AIに聞くのも有効です。
これらのステップを踏むことで、自分の間違いに気づくことができます。また、「間違っていない」と結論付けられれば、次の問題(長男の場合はパンクなのでは)について考えることができます。
それでもうまくいかないことはある
『自分を疑う』ステップを踏んでも、うまくいかないことがあります。
「何度も確認したはずなのに」
「完全に思い違いをしていた」
「間違って覚えていた」
しかし、『自分を疑う』ステップはムダではなく大きな学びにつながります。「次はこんな風に考えてみよう」「この点を意識するのが苦手だな」など、自分の成長に大きく役立つでしょう。
また、しっかりと考えたという結果は周りからの評価も変わってきます。何でも他人のせいにする人から、自分の頭で考える信頼できる人にです。
たとえば、長男が「こういう空気の入れ方をしたけど空気が漏れた。何度かやり方を工夫しながら入れたけどダメだった。だからパンクだと思う」と言ってきたとします。
もし長男の空気の入れ方に問題があったとしても、私は「充分考えたんだな」と長男を誇らしく思います。そして「誰でもミスはするものだから大丈夫だよ」と長男を励まします。
おわりに
自分を疑うことは、単なる自己否定ではなく、成長のための重要なプロセスです。失敗や勘違いは誰にでもありますが、それをどう受け止め、次にどう生かすかが重要です。このプロセスを通じて、自分の成長を実感し、次第に自信を深めることができるでしょう。
まずは他人や物を疑うのではなく、自分を疑う姿勢を持ち続けてください。次回、何か問題が起きたときには、ぜひ「もしかして」と自分を疑うことを思い出してみてください。それが新たな発見や成長のきっかけになるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。