note ドラムチューニング講座 〜仕込み〜
まずは丁寧な仕込みを覚えるためにチューニングするドラムをフローリングやカーペットを引いた床に置き、作業を始めます。
同心円
ヘッドをドラムに乗せその上からフープをセットする。この時に全てが同心円状になるように注意する。年代やメーカーによって微妙な口径の違いがある為、ちゃんと真ん中にセットすることで締めた際の偏りを防止する狙いがあります。
偏ってしまうと、平等にテンションが掛からない為
-締めて行くときにピッチが均等に上がらない
- ヘッドにクセがついてしまう
- 振動の効率が悪くなってしまう
などといったデメリットが生じます。
指締め1
うまくセットできたら同心円を崩さないようにテンションボルトを指で締める。
この際ドラムの対角のボルトを左右の手で摘み、その対角を結んだ線が自分の体に対して並行になるように姿勢を正してから締めること。ひとつの対角を締めたら次の対角(隣のボルトとその対角)をドラムの位置をずらしながら自分の体に対して並行に合わせる。力のかかり方を均一にする為に体は動かないで(同じ位置で)同じ体勢(姿勢)で作業を行うこと。
3周で締める。
- 1周目 ボルトとフープの間がくっついてピタッと止まるところまで。
- 2周目 指にある程度力を込めボルトの回転が止まるところまで。
- 3周目 指に力を込めボルトが止まる限界まで締める。
次にダブルヘッドの場合は裏面でここまでの作業を同じように行います。
指締め2
ヘッドのフープ寄りの場所に(ヘッドの中心は伸びが偏ってしまうので避けるように)掌を置き、体重をかけて十分にストレッチする(スネアサイドの場合はヘッドが薄いので指で軽く押す程度)。
- 4周目 さらに指に力を込めボルトが止まる限界まで締める。
次に片手でボルトを持ち、そのボルト周辺のフープをもう片方の手で体重をかけ押さえ込むようにしながら、締める。
次のボルトを締める際はフープにかかる力(重み)を揃える為、ドラムの位置をずらし、体は同じ位置、同じフォームで作業を行うこと
- 5周目 体の重みを利用してボルトが止まる限界まで締める。
次にダブルヘッドの場合は裏面でここまでの作業を同じように行う。
ここまでで第一段階の仕込みは終了です。ここまでのルーティンはできるだけ毎回正確にやることがチューニングのクオリティと効率アップに繋がるため、同じ動作が習慣化するまで(自分に覚えさせるまで)丁寧にやることが大切。両手で対角のボルトを摘んだら体に並行に揃える。知識に頼っていてはなかなか精度もスピードも上がらない。
〜仕込み〜2に続く
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