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教養としての建築
このnoteの読者の方が出版されたということで、献本していただきました。『教養としての建築』という書籍です。
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建築とは「強・用・美」である。
この言葉は、古代ローマの建築家であるウイトルウィウス のものです。彼が2000年以上前に著した、現存する最古の建築書『建築について』に記載されています。
「強・用・美」とは「建築は重力や地震で壊れてはいけないし(強)、使いやすくて快適でないといけない(用)。また、見た目に格好よくないといけない(美)。そして、このうちどれかが欠けてもいけない」ということです。本質を突いた簡潔な表現です。
ものづくりは全て、可能性と制約条件の発見、そして絞り込みの繰り返し、答えは一つではなく立場によって最適解はいくつもあります。
とくに、建築分野において日本は地震や台風といった自然災害の多発地域であることから、「強・用・美」の中でも「強」への意識が強いと言えます。
著者は、耐震工学のエキスパートとして、強度面に特に重点を置き著書を書かれている。
私たちが当たり前のように暮らしている建物の新たな視点を与えてくれる書籍です。
【著者情報】
『教養としての建築』
著者 バッコ博士
経歴 構造設計一級建築士・京都大学博士(工学)・コンクリート主任技士
『バッコ博士のHP』