技術の先生 フジケン

元エンジニアの中学校技術教師|授業の中の雑談を配信|自分の中学生時代を思い出すと、先生の授業は覚えていないが、雑談は覚えている。|0歳5歳の子育て中

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【技術科教師旅】航空神社・航空資料館

大阪府泉佐野市にある航空神社・航空資料館に行きました。関西国際空港設立に合わせて昭和58年に設立された比較的新しい神社です。 鳥居が大阪らしくユニークです 手を清める手水舎の水が出てくるところも、よく見るとストローから水が出ています。 ユニークな一面のある神社ですが、一階に航空資料館があり、戦時中に使われた貴重な機体部品が数多く寄贈展示されています。戦闘機模型、天井から降り立つ人、そんなに広くないですが飛行機の構造や、計器類を間近で見られます。 個人的に嬉しかったのは

    • 道路鋲

      車道の中央に設置されている『道路鋲』車に踏まれてもびくともしない強靭さ、そして暗くても車道がわかるようにライトの光を反射してくれる道路の必須アイテムだ。 『道路鋲』が発明されたのは、1910年代のことだった。当時イギリスの道路には街灯もなく夜間運転中、特に霧や雨の中では正しく車線を維持することが難しかった。 1933年のある夜、バーシー・ショウは夜に曲がりくねった道を車で走っていた。途中、ヘッドライトが何かに鋭く反射したのに好奇心をそそられたショウは、ブレーキを踏んで車を

      • 林業ゲーム『ZORING』

        ZORINGは、林業森林整備の過程をテーマに、4~5人のプレイヤーが「自分の森林づくり」を競う対戦型のカードゲームだ。 ルールは、トランプの七ならべの要領で、「事業カード」を順番に並べながら森林づくりを進め、得点の最も高いプレイヤーの勝利となる。実際に森林で起きているシカの食害やその対策をカードに盛り込み、プレイの中で森林整備の難しさややりがいを感じてもらえる工夫がされている。 社会や技術の授業などに、アイスブレイクとして取り入れられそうだ。東北森林管理局のホームページよ

        • 木質の壁が睡眠に与える影響を調査

          オフィスなど非住宅分野で内装の一部に木質材料を使う例が増えている。 ヤマガタヤ産業は、木の端材をチップやパウダーにして再利用する塗り壁材「Mokkun(モックン)」を活用し、木質材料を使った内装がもたらす睡眠への影響を測る実験に乗り出す。 実験では、脳波で睡眠の状況を解析するほか、ストレスに関係する唾液、興奮時に活発になる交感神経、リラックス時に出る副交感神経などの変化を調べる。 スギチップの匂いを90秒間かぐと、高血圧の人の血圧が下がる。唾液中のストレス指標であるアミ

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          43本
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          木材で飛行機をつくる

          20世紀初頭に生まれた、飛行機のような高度な機械なら最初から金属素材が使われていたはずだと思われるかもしれない。 しかし、エンジンの出力が低かった初期の飛行機において、機体に何よりも求められたのは、軽量であることだった。木材は重量比で見ると金属と同じくらいの剛性を持っているため、初期の飛行機には、木材が大量に使われていた。   木材は木目に沿った方向とそれに垂直な方向とで性質が大きく異なる。成形して利用するにはコツが必要だ。好ましくない方向に負荷がかかると木目にそって割れて

          木材で飛行機をつくる

          クリミア戦争で国家的事業となった天気予報

          ヨーロッパでは、すでに17世紀中には気圧が低くなると天気が悪くなり、高くなると良くなることがわかっていました。 1820年になると、気圧の分布と移動がわかれば天気予報が可能になると考えられ、1820年にドイツのブランデスが、1783年の1年間の天気図を作成した。それが、世界最初の「天気図」となります。 1854年、クリミア戦争のさいに、フランスの軍艦が黒海で急な嵐に遭遇して沈没する事故が起こる。これを機に、天気を事前に予知することが国家的事業と考えられるようになり、186

          クリミア戦争で国家的事業となった天気予報

          新生児と親を遠隔でつなぐ

          早産や低出生体重などを理由に、新生児が長期的にNICU(新生児の集中治療室)に入院すると、親子の身体的コミュニケーションが不足しがちになり、親のメンタルヘルスや親子の愛着形成に影響が生じることがある。 NTTコミュニケーション科学基礎研究所は、入院中から親子関係の構築を促進する取り組みの一環として、遠くに離れていても相手の感触(振動等)が伝えられる「身体性コミュニケーション技術」をNICUで利用できる形に応用し、我が子を見ながら、我が子の身体に触れているかのような体験ができ

          新生児と親を遠隔でつなぐ

          吊り下げない点滴

          重力による吊り下げ点滴療法は、輸液バッグを点滴スタンドに吊るし、重力によって生じた圧力を利用して薬液を患者の静脈に投与するもので、一般的な医療行為として世界的に普及しています。 しかし、この医療法は患者の移動を制限し、移動の際には転倒事故や血液の逆流事故を引き起こす可能性があります。 産業技術総合研究所は、大気と真空との差圧を利用した空気加圧技術により、点滴スタンドを用いることなく、電源を必要としない点滴装置を開発した。 『参考資料』 https://www.aist

          吊り下げない点滴

          プライベートジェット急増と環境への代償

           プライベートジェットの利用が急増している。プライベートジェットからの二酸化炭素排出量は2019年から2023年までの間に46%も増えており、その最大の要因は超富裕層による利用だ。  研究によると、2019年から2023年までのプライベートジェットでのフライトの約半数が自動車での移動も可能な500キロ未満のフライトで、なかには50キロ未満のフライトもあったという。  プライベートジェットを利用する人は世界人口のわずか約0.003%にすぎないが、そのフライトはエネルギーを大

          プライベートジェット急増と環境への代償

          資料用昆虫にアミノ酸蓄積

          魚の養殖や養鶏に使う飼料は、主にイワシなどから作る魚粉が使われる。養殖用配合飼料の約4割が魚粉という。だが、世界の人口増などに伴い、農研機構の調べでは、2001年に1キログラムあたり44円だった飼料の価格は、24年9月時点で同241円と約5倍に高騰。養殖経営を圧迫している。 そこで、農研機構が注目したのが、ミズアブの幼虫だ。ミズアブの幼虫は代替タンパク質源として有望だが、養殖に不可欠な必須アミノ酸の量が不足し、魚粉に比べてアミノ酸のバランスが劣っている。 研究グループは、

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          AI博覧会

          関西では初の開催AI博覧会は、AI・人工知能に焦点を当てた最先端の展示会。「ChatGPT」などの生成AIをはじめとした最近技術、革新的なサービスなど、最新情報や知見が得られる。 会期: 2025年1月22日(水)~1月23日 会場: マイドームおおさか 展示ホール3F 公式サイトの申込みフォームから登録できる。 https://aismiley.co.jp/ai_hakurankai/2025_osaka/

          自動改札機

          私が子供のころ、昭和の駅の音は「カチ、カチ」と切符に切り込みを入れる改札バサミの音だった。時代は移り変わり、駅の音は「ピッ、ピッ」というICカードの電子音に変わってしまった。   大阪万博が開かれる3年前の1967年、日本で初めての自動改札機が、阪急電車の北千里駅(大阪吹田市)に設置された。改札のほか券売機まで、すべての機器が自動化された「世界初の全自動化駅」として注目された。 ただ、クリアすべき問題点は多くあった。切符と定期券に同時に対応できる自動改札機はまだなかった。結

          種を守るために使われた砒素

          17世紀に中国で書かれた、産業技術書の古典である『天工開物』 自然の力(天工)から人々がものを作り出す(開物)過程が解説されている。   その中の、農業に関わる一説を抜粋する。   古代中国では、緑色に濁った水の井戸は、まず水を汲み上げて掘り下げると“砒石”が産出されることが知られていた。“砒石”は釜の中で焼き精錬すると粉末状の“砒霜”ができる。 “砒石”を焼くときには、立っている人は必ず風上へ30m以上離れる。風下の近いところでは草木はみな枯れる。“砒石”を焼く人は2年

          種を守るために使われた砒素

          廃棄ビニールハウスで土産袋

          千葉県柏原市の『道の駅しょうなん』では、 「おみやさい」という新たなお土産を開発するのではなく、すでにある柏市の資産をおみやげとして生まれ変わらせるという考えのもと、”直売所に並ぶ野菜そのものをお土産品に生まれ変わらせよう"という取り組みをしている。 中でも、柏市の農業で使われた廃棄ビニールハウスを土産袋に再利用した『OMIYASAI BAG』はとてもいいアイデアだ。 ビニールハウスは、塩化ビニル系のプラスチックで焼却すると有害物質が発生するため、処分するのが難しい。工夫

          廃棄ビニールハウスで土産袋

          木質バイオマス発電の廃棄物活用

          バイオマス発電で木を燃やせば灰が出る。現在この灰は、普通ゴミと同様に廃棄物として埋め立て処置されている。 灰を山に還元する取組はバイオマス先進国であるヨーロッパを中心に、早くから行われているが、まだ主流ではない。実際に撒いたときの効果の検証だけでなく、灰を山まで持っていくコストや、散布方法の検討など課題がある。 かつて化学肥料がなかった時代は、草木を燃やしてできたカリウムや石灰分を含んだ草木灰を畑に撒いて肥料としていた時代がある。 肥料になる可能性のある物を廃棄してしまう

          木質バイオマス発電の廃棄物活用

          工場の異音を『音声解析』

          株式会社トラストは、人工知能(AI)で「異音」を分析し判定する新システムを開発した。工場の製造設備などの稼働音の異常、完成品の音声検査などで活用できる。 音をマイクで拾い、ネットワークで末端に位置するエッジ端末側で推論処理を行う。そのデータをAIに転送し機械学習モデルで異常をリアルタイムで解析する。異音だとAIが判定した場合は端末に表示したり現場の責任者などにメールで通知する。 介護の現場などにも応用できそうだ!! 『参考資料』 https://trust-kinno

          工場の異音を『音声解析』