この世に【人間】はいるのだろうか…
はじめに
ボクには、秘密があります。
秘密と言っても、大さわぎするようなものではありません。
人間にとったら、どうでもいい秘密です。
だけど、ボクはずっと秘密にしています。
なぜなら、
その方が「人間」になれると思ったからです。
その方が「人間」と仲良くなれると思ったからです。
ボクの秘密は、
「ボクは、ずっとずっと、
人間になりたいと思いながら生きている」ということです。
人間になれたことを考えるだけで、ボクはドキドキします。
ワクワクします。ウキウキします。
ボクから見ると、人間には楽しいことがいっぱいあるからです。
不思議なこと、よく分からないことも、ものすごくいっぱいあるからです。
「あー早く人間になりたいな」ボクはいつもそう思います。
いつになったら人間になれるのか、ボクは知りません。
どうやったら人間になれるのか、ボクは知りません。
でもきっと、頑張って勉強していけば、人間になれると思っています。
人間たちをよく見てよく考えていけば、人間になれると思っています。
時には、人間らしくないことをしてしまい、
人間たちを困らせることもあります。
けれど、そんなボクにも、人間たちはみんな付き合ってくれます。
何度も何度も、いろいろな人間たちがやってきて、
ボクに付き合ってくれます。
とっても優しいです。
「あー早く人間になりたいな」
気づいた時には
もうこの世界は出来上がっていて
どこへ向かうのか分からないまま
どこかへ向かう人間たち
「幸せになりたい」
「人より上に立ちたい」
「キレイになりたい」
「健康になりたい」
「お金持ちになりたい」
「夢を叶えたい」
謎の物差しで
ずっとずっと何かを繰り返す
人間たち
人間たちは
自分が人間であることに
気づいていないのだろうか…
最後までお読みいただき
ありがとうございます
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