【箸休め企画 9日目】インプットが溢れる 全国なりゆき11日間の旅
呼吸する時には息を吸うと吐くを繰り返す。
どんなに吸いたくても肺活量の範囲でしか吸うも吐くもできない。
同じように、インプットにもアウトプットにも限界がある。
どんなにインプットしようと思っても、一定量が入ると、それ以上はもう入らない。
A5ランクのお肉がどんなに最高でも、めちゃくちゃ美味しいパフェがあっても、一度に食べられる量は限られる。お腹いっぱいになった後にはどんなに美味しい物も体が受け付けない。
インプットも同じ。一定以上のインプットは消化(アウトプット)しないと何も受け付けなくなる、何も受け取らなくなる。
インプットとアウトプットは呼吸と同じなのだ。
インプットが溢れ出した私には、アウトプットにしか気持ちが向かない。
お腹いっぱいの後は消化したい、排出したい。
私がなりゆきで旅をしていたら、自然とインプットし、自然とアウトプットをしている自分がいた。人間が自然に呼吸するのと同じだと思った。
そう思うと、インプットとアウトプットのサイクルが上手くできない人は、意識するあまり不自然な呼吸を自らしているのではないかと思いはじめた。
いつもなら普通に歩けるのに、人前に立つと右手と右足が同じように出てしまって緊張しているのがバレちゃうみたいなことと同じ。
かつて私の結婚式で父とバージンロードを歩いた時の父は、まさにそんな感じでロボットのようにカチコチになって歩いていた。
24歳の花嫁だった私は、そんなロボットの父のコントローラーを握っているかのように、父の腕を掴む右手で父を操り、冷静にその場を収めたことを思い出した。
(今も昔も私は大して変わっていないみたいだ。)
インプットやアウトプットなど片方を意識するあまり、サイクルが乱れちゃって上手くいかないケースは多いだろうな。
何度も言っちゃうけど、本来、インプットとアウトプットは呼吸と同じで、吸えば吐くし、吐けば吸いたくなるもんだ。
このあたりまえを意識しなくても自然にできるようになると人生は生きやすい(息しやすい)のだろうね。
呼吸法はいろいろあると思うけど、一つの説として、息を吐くに意識をすることがいいらしいと聞いた。
息を全て吐きだすことに集中する。吐ききることで腹筋を鍛えることにもなるみたい。
自分が何していいか分からない時、自信がない時って、ついつい誰からの教えだったり学びだったりインプットに目がいきがちだけど、とりあえず今の自分でできるアウトプットをやり切ることからはじめてみるのがいいのかもしれない。
今できるアウトプットをやりきると、自ずと必要なインプットが吸える状態になる。その呼吸サイクルが自然に自分をあるべき姿に導いてくれるように思えてきた。
私は人の(インプットとアウトプットの)呼吸サイクルに携わる人間として、この旅を通じて学びを得ているのだと何の根拠もない確信を持った。
充分に息は吸った。
次は息を吐ききる番だ。
2023.10.14
ばたち
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