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とはいえ、ご飯は食べたい。4話
仕事終わり。今日は撮影があった。
撮影の日は草野球をするよりよっぽど動く。草野球ではヒットを打たなかった日は、歩数が500歩もいくかどうかわからないくらいだが、撮影は歩こうと思わなくても、10,000歩超えてくる。おまけに合計2 、30キロくらいある機材を担いで、撮影場所を往復する筋トレ付きだ。
故に、かなり疲れる。
これだけ体力を使い、疲れた日は、無性に甘いものが食べたくなる。
何度も繰り返すようで申し訳ないが、私は"痩せよう”と思っている。
だが、仕事を頑張った日は別だ。
私の頭の中のダイエットラインが大幅に下がり、むしろ何を食べても許されるご褒美タイムになる。
昔は何かと理由をつけて、お酒を飲みに行く大人たちを冷めた目で見ていた。
会社に勤めていた時も、仕事終わりに「打ち上げだ!飲みに行こう!」と言う流れがあったが、あまり好きではなかったし、わざわざ理由付けをして飲みに行く理由もわからなかったが、私が今やろうとしている事はまさにそれなのかもしれない。将来、スイハラ(スイーツハラスメント)という言葉が生まれるとすれば、その発生源はおそらく私である。
ありがたいことに、うちのメンバーもスイーツが好きだ。
「仕事終わりに甘いものを食べよう!」と誘っても喜んでくれる。この日もメンバーとスイーツを買いに行くことにした。
こういう時に買うスイーツは大抵コンビニスイーツである。
本当はケーキ屋さんなどに行きたいが、撮影があると時間も夜になるため、やっているお店がほとんどない。
ただ、コンビニスイーツも本当においしいし、好きだ。
コンビニに寄ると、時間帯問わずスイーツコーナーは必ず見てまわる。新しいスイーツが発売されたときは「甘いものを好きだし、食べておかないといけないよな」と、評論家を気取って買ったりもする。
お金も健康も考えなければ、毎日食べられる。そのくらい好きだ。
だが、この日は、置いている数自体も少なく、あまりこれを食べたいといったスイーツがなかった。
渋々、今日は諦めようかと思ったその時、隣から天使のささやきが聞こえた
「アップルパイ作る?」
私たちの仕事の拠点は、東京と長野。私の主な拠点が東京で、メンバーの主な拠点が長野だ。長野はとても綺麗な場所で、空気もご飯もおいしい。そして何より農業も盛んである。
メンバーは、いつも東京に来る時、野菜やらお米やら救援物資をくれる。
最近のスーパーは何もかも高い。
私は、スーパーに行く事はすごく好きだが、値段を見ると、なんだか複雑な気持ちにもなる。チラシを見て、なるべく安くなってるタイミングで買うことを心がけているが、毎回そううまくいくことはない。どうしても鍋が食べたかったとき、白菜4分の1カットを渋々200円で買ったこともある。
前はこの金額で、半分、いや丸々1個変えていたのではないか?
でも、よくよく考えてみると、今までが安かったのではないか?
丹精込めて、時間をかけて作った白菜が1個、200円くらいで売られると考えると、なんだか寂しい気持ちになる。
農家への還元だと、それっぽい納得度つけて、財布とにらめっこしながら、食べ物を買う。
そんな日々を過ごしている。私にとって、この救援物資は非常にありがたい。
今回も救援物資を持ってきてくれていた。
それがりんごである。
失礼は承知であるが、正直、りんごは、個人的フルーツランキングで言えばトップ10にも入らない。
私にとっては可もなく、不可もなく、ぱっとしないフルーツだ。
だが、加工するとなると全く異なる。
個人的フルーツジュースランキングでは、圧倒的1位であり、今回のアップルパイも間違いなく上位に入り込んでくる大好きなスイーツだ。(スイーツは好きすぎて具体的なランキングが出てこない。)
そんなアップルパイを撮影終わりに食べれるだと……。
この時の私の頭には痩せると言う文字は全くない。
即スーパーに行ってパイ生地を買った。
拠点について、早々、メンバーは、アップルパイの準備を始めた。
私は、機材の整理やら、データの管理やら作業していた。
すると、奥の方からりんごとシナモンの甘い香りがしてきた。
今夜は、この香りに包まれながら、眠りにつきたい。そんな気持ちにもさせる幸せな香り。
メンバーも私と同様、分量をはかるわけでもなく、感覚とセンスで味付けをしていく。
その手際の良さは、仕事よりも俊敏で、あっという間にコンポートができた。
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黄金色に輝く綺麗な、コンポートをパイに包んで焼いていく。
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ちょっと前までは、トースター的な何かを焼く家電がなかったのだが、去年、ヨドバシカメラの『夢のお年玉箱2025 調理家電の夢』でグリル&トースターを手に入れた。
なかなか使う機会がなかったのだが、ようやく出番が来た。
グリル&トースターの華々しいデビューに拍手を送りながら、パイを中に入れた。
トースターのヒーターに、オレンジ色の明かりがつく。思ったよりも、眩しくて目がやられそうになったが、それでも、小さな小窓から焼き上がるのを、じっと見つめていた。
こんがり焼き味がついていく、食べるのが楽しみだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1739041213-lxYVMuRywpOD1SZ3dACaikTc.jpg?width=1200)
こういう家電は、焼き上がった後の”チンッ“の音を、じっくり待つのが楽しみの1つであるが、感覚&センス人間は「よし、もういいか。」とつまみを回し、強制的に”チンッ“を言わせた。
扉を開ける前から良い匂いがしていたが、開けるとさらに良い香りが漂った。
幸せな匂いに身を包まれた私は、この人と一緒に仕事を始めてよかったと強く思った。
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(おばた)
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現在(2月9日2:00)の体重:77.20kg
体脂肪率:24.1%
体年齢:38才
「とはいえ、ご飯も食べたい。」 Instagram
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⚪︎「感覚&センスアップルパイ」
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※分量は目分量
りんご:2個
砂糖:思ったより多い
レモン:1個
シナモン:かけ放題
パイ生地:2枚
りんご2個を8等分してから5ミリ幅くらいにきる。
鍋に1を入れ、砂糖をざっといれる。
レモンの皮を剥き、半分に切る。半分は2に搾りいれ、残りの半分は輪切りにしてそのままいれる。
3にシナモンをすきなだけかけ、時間を置く。
レモンを取り、弱火で煮詰める。最初は混ぜすぎず、しみしみしてきたら、混ぜながら煮詰める。
冷凍パイ生地を解凍しておく。(15分程)
6を4等分にする。2枚で1ペア。
片方に包丁の切れ目を入れ、網目上にし、もう片方にフォークで穴をあけ、コンポートをこれでもかとのせる。
切れ目を入れた方を8にかぶせ、フチをフォークで潰してくっつける。
グリル&トースターを200度に設定し、焼き上げる。最初は5分程焼き、焼き目をつけ、その後アルミホイルを被せ10分程焼ける。焼き具合は感覚とセンスで。
器に盛り付け完成。
スイーツを楽しむ。
華々しいデビューを飾った家電
アラジン グラファイトグリル&トースター(AGTG13BYDHB)
クックパッドレシピはこちらから
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