修士論文 目次
修士論文「流派と「茶道団体」を横断する:若手社会人茶人と「伝統」の共存」(2017) の目次です。要約が出版されたのち,note用に全文書き直しました。
どのページから読んでいただいても構いませんが,茶会の事例からお読みいただくと,研究全体の雰囲気が掴めるかもしれません。
お急ぎの方はいきなり第6章から読むのも推奨しております。リサーチクエスチョンに沿ったまとめや,言いたかったこと,結論を一記事ずつにまとめています。
修論全体のダイジェストは,学術誌『アジア文化研究』第44号に掲載された抄録でお読みいただけます。(学術誌のサイトに掲載されているPDFが開きます)
題辞(エピグラフ)(2020/07/28追加)
第1章 序論
1.1. はじめに
1.1.1. 3つのリサーチクエスチョン
1.2. 研究の動機と意義
1.3. 方法論
1.3.1 インフォーマントの選定に関して
1.4. 論文全体の流れの提示
第2章 先行研究批判
2.1. 茶道の前衛性に関する先行研究への批判
2.2. 茶道修練者に関する先行研究への批判
2.2.1. 「一般」茶道修練者に関する先行研究への批判
2.2.2. 「茶道=資本」とする先行研究への批判
2.2.3. 「茶道=生涯学習/教養」とする先行研究への批判
第3章 インフォーマントから見た今日の茶道の問題点
3.1. 茶道教室の中の問題点
3.1.1. フィールドの概要
3.1.2. 問題 (1) 茶事をしない/させない教授者
3.1.3. 問題 (2) 茶道修練者の理想とズレている茶道教室
3.2. 現行の茶会への問題意識
3.2.1. 茶会で使う道具を巡って
3.2.2. 大寄せの茶会のマニュアル化と無個性化
3.3. 小括:「どの流派の」茶会なのかではなく「誰の」茶会なのか
第4章 「茶道団体」の実践
4.1. 「茶道団体」の活動内容
4.1.1. ケーススタディ (1)「給湯流茶道」
4.1.2. ケーススタディ (2)「アバンギャルド茶会」
4.1.3. ケーススタディ (3)「鴨茶」:「茶の湯集団鴨ん会」と「陶々舎」
4.1.4. ケーススタディ (4)「World Tea Gathering」と「世界茶会」
4.2. 歴史上の茶人からの裏付け
4.2.1. 参照点としての千利休
4.2.2. 近代数寄者との共通点
4.2.3. 「茶道団体」の活動が「茶道」である理由
4.3. 「茶道団体」による「伝統」の解釈
4.3.1. 解釈 (1)「伝統」は超えるためにある
4.3.2. 解釈 (2)「伝統」は可変的である
4.3.3.1. 解釈 (3)「今ここ」は「伝統」より確かである(前編)
4.3.3.2. 解釈 (3)「今ここ」は「伝統」より確かである(後編)
4.4. 「茶道団体」に対する第三者からの異議申し立て
4.4.1.1. 茶会に参加していない一般の人々からの評判:SNSを通して(前編)
4.4.1.2. 茶会に参加していない一般の人々からの評判:SNSを通して(後編)
4.4.2. 流派や茶道団体からの評判
4.4.2.1. 対策 (1) メディア上のプロフィールの調整
4.4.2.2. 対策 (2) 茶名の使用と不使用
4.5. 「茶道団体」と流派の関係性
4.5.1. 「茶道団体」の目的
4.5.2. 「茶道団体」と流派の「役割分担」
4.5.3. 茶道史における「茶道団体」
4.6. 流派からの歩み寄りと組み込み(Incorporation)
4.6.1. 流派との共存を巡って
4.6.2. 流派への想いの二重性:感謝と個人的思惑のアンビバレンス
4.7. 小括:「今ここ」にいる「自分」は「伝統」に先立つ
第5章
5.1. 社会人かつ茶人であるということ
5.1.1.1. 仕事内容が「お茶」に活用できる場合(前編)
5.1.1.2. 仕事内容が「お茶」に活用できる場合(後編)
5.1.2. 「仕事しかない」ことの恐怖
5.1.3. 「どのようにお茶を続けるか」≒「どのように働くか」
5.2. 仕事を侵食する「お茶」
5.2.1. 兼業という選択:会社員をしながら「お茶」の活動を続ける場合
5.2.2. 副業という選択:本業と並行して「お茶」も仕事にする場合
5.2.3. 茶道の教授者という選択:茶道教室を運営する場合
5.2.3.1. インフォーマントによる茶道教室の運営方法
5.2.3.2. インフォーマントによる茶道教室の教授内容
5.2.4.専業という選択:茶道の教授者以上の働き方をする場合
5.3. 小括:「働き方」と「自分の人生」
第6章 結論
6.1. リサーチクエスチョンへの応答
6.2. 結びに代えて
あとがき:「お茶」の無意味さをめぐって
参照文献一覧
English Summary(Mediumのページに飛びます)
和文要旨(学術誌の抄録のPDFが開きます)
続編が出るかもです。