副担任の仕事。
今回は中学校の副担任の仕事についてです。あくまで経験談なので悪しからず。
担任か、副担任か
まず、中学校で新卒採用の場合は、副担任からキャリアがスタートすることが多い。しかし、教員採用試験の倍率が低下している今日、新卒でも中学校で担任をもつことが多くなってきている。ちなみに、小学校では新卒でも担任をもつ場合がほとんど。これは、そもそも小学校には副担任が存在しない場合が多いから。主観ではあるが、副担任は担任に比べて圧倒的に楽。雲泥の差と言ってもいい。
副担任の種類
副担任にも種類がある。副担任は特定の学級を担当する。1年1組の副担任であれば、1年生全体を担当するというよりも、1年1組という学級を担当するという形。学年担当や学年協力と呼ばれるものもある。恐らく、こちらの方が一般的な副担任の形だろう。これは、1年生という学年全体を担当するという形。ちなみに私は新卒採用で後者だった。
副担任が置かれる時
副担任が置かれる時は、担任の先生に重い校務分掌が割り振られている時である。校務分掌とは、担当する仕事のこと。中学校では進路指導主事がこれに当たる。3年生の進学に関する仕事を担当し、高校の教員が来校した際には応対し、進路用務による出張も多い。担任を外す学校もあるが、担任をもつ場合はこの学級に副担任をつけることがある。他にも研究主任が挙げられる。学校では、毎年テーマを決めて研究を行っている。それを一手に担っているのが研究主任である。特に、研究発表校に指定されている時は多忙を極める。数年に一度、研究発表を行い、自治体の内外から教員が来校し、研究の成果を発表する場がある。この場合も副担任をつけることがある。
写真を撮る
学年担当(協力・副担任)の大きな仕事の一つが写真を撮ることだ。行事の際には学年用のデジタルカメラを持ってシャッターを押しまくる。行事だけでなく、学級活動や総合的な学習の時間には、各教室を写真を撮って回る。
掲示を作る
撮った写真は何に使われるのか。使い道の一つが掲示を作ることだ。掲示には背面掲示や学年掲示などの種類がある。背面掲示は、教室の後ろに掲示スペースを作ること。自己紹介カードや、2学期の目標など、学年で足並みを揃える場合もあれば、担任の先生独自の色が出る場所でもある。学年担当(協力・副担任)が作るのは背面掲示ではなく学年掲示である。渡り廊下に各学年に割り振られたスペースがあり、そこに掲示するためのモノを作る。タイトルロゴを作ったり、ラミネートをかけたりして、なかなか時間がかかる。移動教室の時など、割と生徒の目に触れる。
ホームページを更新する
撮った写真の使い道、二つ目はホームページの更新だ。情報化が進み、各家庭にパソコンやスマホがあり、学校のホームページが簡単にチェックできる。日頃の教育活動に関心のある保護者も多く、ホームページの更新を楽しみに待っている方もいる。学年担当(協力・副担任)は撮った写真に文章を加えてアップロードする。教頭先生や教務主任の先生に承認をしてもらい、更新完了。今では利便性からか、ブログ形式の学校ホームページが増えている。
下駄箱のチェックをする
毎朝、昇降口に立ってあいさつを交わす。学級で朝の学習や読書、朝の会をしている時にも副担任には仕事がある。その一つ目が下駄箱のチェック。靴があるかどうかを確認し、まだ来ていない生徒の欠席連絡を受けているか確認をする。万が一、登校途中で事故に遭っていたらということもある。インフルエンザが蔓延する季節には、学年名簿に欠席理由を書いていたこともあった。学級閉鎖を決定する際の参考にするため。
自転車の鍵をチェックする
下駄箱のチェックが終わったら自転車置き場に足を運ぶ。自転車の鍵がちゃんと抜いてあるかの確認である。本人に直接渡すこともあるが、多くの場合は担任の先生にお渡しして、簡単に指導をしてもらう。これも盗難防止につながると信じて。
学年主任の存在
ここまでいくつか挙げたが、学年のリーダーである学年主任の考え方によって、学年担当(協力・副担任)の仕事は大きく変わってくる。僕が仕えた学年主任は細かいところにも目が届く方だったので、目から鱗のこともたくさんあった。例えば、冬の寒い日に集会があると、主任は終わり際に僕を呼び、一足早く教室に向かえと言った。教室を回り、ストーブに火を点けるのである。そうすると、寒い体育館から戻って来た生徒が喜ぶ。その気遣いに心も温かくなるのである。また、個別懇談会がある時には、僕を呼び、お金を握らせ、近所のスーパーに行ってこいと言った。その日は暑かった。懇談が終わり、一息ついている担任の先生にスーパーで買ってきたアイスを差し出すと、とても喜んでもらえた。「こんなことまで」と思ったこともあるが、たくさんの気遣いや視野の広さは学年担当の経験によって養われたとも言える。
終わりに
ざっと副担任の仕事を紹介しましたが、校種や自治体によって仕事は大きく異なるでしょう。また、新卒の副担任もいれば、年齢を重ね、担任を退いた後に副担任をしている方もいます。年齢や経験によって働きっぷりも変わってきます。いくつか書きましたが、それでもやはり、主観になりますが副担任は担任と比べて圧倒的に楽だと思います。
おまけ
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