見出し画像

職員室の話。

職員室に入ったことはありますか。僕にとっては職場ですが、ほとんどの方にとっては未知の領域なのではないでしょうか。今日はそんな職員室についてのお話しです。

職員室の構造

構造、と大それたタイトルになってしまったが、身構えずに読んでもらいたい。僕の経験でしか書けないので、その点はご了承を。

①職員室の座席その1

中学校では学年によってブロックが分かれている。「1年生」「2年生」「3年生」そして「無所属」。学年については分かると思うが、「無所属」とは校長や教頭などの学年所属のない上役のことである。上役は職員室前面にこちら向きで座っている。生徒指導主事や進路指導主事がここに位置する学校もある。また、席は違えど事務職員や養護教諭、栄養教諭が無所属に含まれる場合もある。このように、配当学年によって場所は決まってくる。ちなみに、ブロックのことを「島」と呼んだりもする。また、場所だけでなく、学年団の雰囲気も含めて、「島」という言葉を用いる場合もある。

②職員室の座席その2

「島」の中身について。学年主任が島の中央部に位置する。そして学年主任の対面に学年副主任。主任・副主任の両隣には担任を受け持つ教員が配置されることがほとんど。特に初担任や初めてその学年を受け持つ若手教員が座ることが多い。もちろん、性別や教科の兼ね合いも考慮されている。副担任や学年協力は基本的には島の端に配置されることになるだろう。

職員室の人間関係

職員室での力関係というべきか、パワーバランスについて。生き延びる術を身に付けておくことも大切なのかもしれない。

主任・副主任との関係性

学年運営の中核を担っていくのが主任や副主任。校長や教頭以上に主任との相性が大切なように思う。僕の中学生時代、中~大規模校だったためか、主任と担任を兼ねている教員はいなかった。そのため、主任の先生の印象はあまりないが、この職に就いてからは主任の重要性を痛感する。どんな方針で学年運営をしていくのか、学年会議をどのようにもつのか、生徒指導をどのような流れで行うのか、主任の経験や考え方が色濃く反映されていく。もちろん、生徒が担任を選ぶことができないように、担任は主任を選ぶことはできない。しかし、それほど大切なものだということは分かってもらえるだろうか。要は、「仲良くしなさい」とまでは言わないが、「うまくやっていく」必要があるということである。

発言力のある教員の存在

中学校では比較的珍しいケースになるかもしれないが、主任を飛び越えるような発言力をもつ教員も存在する。見極めるべきはその発言力が何によって生まれているものなのかということ。能力の高さが発言力につながっているのであれば、その教員から学べることは大いにある。上手に付き合うべし。問題なのは、発言力の高さが「声の大きさ」や「わがままさ」に起因している場合である。学年会議での提案について、対案も出さずに批判的な意見をしたり、自分の学級のことしか考えず、協調性がまるでなかったり。厄介な存在である。本来は主任がバサッと切るべきなのだが、それができない人も多い。(切ろうとすると余計に厄介なことになる可能性があるため)校長や教頭に相談したとしても、「無所属」にとっては直接的な被害につながらないため、積極的改善は望めない可能性が高い。悲しいかな、「やり過ごす」くらいしか僕には思いつかない。好かれもせず、嫌われもせず、適度な距離感で接していくべきだろう。徹底的に「勝負する」という選択肢もあるが、中学校では教科担任制のため、自分の学級で変な噂を流布されたり、あからさまな差別をされたりするなど、勝負によるリターンに比べてリスクが高すぎるのでオススメできない。

生き延びるためには

「あいさつをきちんとする」こと。朝のあいさつ、帰りのあいさつ、これができないようでは人間関係も築けない。ふとした時の「お願いします」や「ありがとうございます」も同様ですね。次に「電話に出る」こと。若手なら特に。主任や副主任になると分掌(仕事)も増加する。まだ分掌の少ない若手が積極的に電話を取りたい。電話対応のスキルも上がる。不安な人は他の人が電話対応している時の様子を観察するのがいい。「言われたことはすぐにやる」こと。レスポンスが早いとそれだけで評価は上がる。「報告・連絡・相談をする」こと。特に生徒指導に関するトラブルなどは、まず主任・副主任に報告。スピードが命な上、一人で抱え込んでいてもいいことはない。生き延びるためには、とは言ったものの、「当たり前のことを当たり前にする」ことができれば問題ない。これは職員室に限らず、社会でも同じことが言えるはず。

終わりに

子どもたちにとっての教室と同じくらい、教員にとっての職員室は大切な意味をもつものです。ストレスをぶつけ合う場所ではなく、ハッピーな出来事を共有する場所になるといいなと思っています。また、上述したとおり、厄介な人も少なからず存在します。でも、それ以上に素晴らしい人がたくさんいます。尊敬できる、見習える、ついていきたい、そんな風に思える人を見つけることが大切です。

おまけ

本日はリクエストをもとにした記事になりました。もう少し教育関係者以外の方が読んでも楽しめる文章にしなくてはいけないなと反省です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?